メタル君の「今日の精神医学豆知識!」(801)-(805)
皆様、こんにちは。
鹿冶梟介(かやほうすけ)です!
ようやく10月になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
朝晩涼しくなって、小生的には絶好調っ!... ...と言いたいところですが、最近持病の腰痛が悪化して毎日のようにサロンパスを腰に貼っておりますがな... ...(初老あるある)😭
腰痛のせいで今日はジョギングではなくて代わりにウォーキングをいたしました🚶(無理はいけません)
さて、話は変わりますが、自民党総裁選で高市早苗氏が当選しましたね。
女性として初めての総理大臣の誕生ということで、これは本当にすごいことです。
ご存じのように、女性政治家がその国のトップに立つことは、「ガラスの天井」と呼ばれるように、これまで非常に難しいこととされてきました。
しかし、日本で高市氏が総理大臣となることは、「ジェンダーギャップ」が問題視されがちな日本社会にとって、良い方向への一歩となるかもしれません。
…というか、総理大臣も女性、東京都知事も女性と考えると、意外と日本も頑張っているように見えますが、皆さまはどのように感じますか?
ちなみに今回の総裁選で、高市氏は診療報酬の引き上げについても言及していました(他の候補者がどうだったかは分かりませんが)。
経営難に陥っている病院が多い中、高市総理の今後の政策・取り組みに期待したいところです。
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【今日の精神医学豆知識集!(その161)】
801.「うつは心の風邪」キャンペーンって知っている?2000年頃に製薬会社グラクソ・スミスクラインが抗うつ剤パキシルの販促のために展開したキャンペーンだよ。鬱病の啓発には良いけど効果の乏しい軽症うつ病にも抗うつ剤が処方されるようになったため問題となったよ。
【メタルのおまけ】
この「うつは心の風邪」キャンペーンは、商業的には大成功するけど、後に大きな批判を受けることになるよ。その理由はグラクソ・スミスクラインが作るパキシルを若者に投与すると、むしろ自殺リスクが高まるという報告が次々なされたんだ。いまでも18歳未満への投与は慎重投与とされているよ。
↓SSRI論争については、有名なヒーリー博士の本が有名ですね。
802.「この手で、明日を描き出す」は抗精神病薬ラツーダの宣伝キャッチコピーだよ。広告のキービジュアルは絵を描く女性なんだけど、ラツーダによって患者さんが彩ある日々を描き出すことに貢献したいという思いが込められているって。
【メタルのおまけ】
ラツーダは統合失調症だけでなく双極性障害(とうにうつ状態)にも適応のある比較的汎用性の高い薬だね。ちなみにラツーダは大日本住友製薬が開発した非定型抗精神病薬だから、ちょっと頑張ってほしいね。
↓双極性障害の研究の第一人者の著書です。とても分かりやすいですよ。
803.「Make way for possibilities」は抗精神病薬レキサルティの宣伝キャッチコピーだよ。ちなみにレキサルティの前に大塚製薬が開発したエビリファイのキャッチコピーは「Smile again -もっと私らしく-」だよ。...何だか横文字多いね。
【メタルのおまけ】
レキサルティは大塚製薬が開発したブロックバスター薬エビリファイの後継薬なんだけど、レキサルティもバカ売れしているね。副作用が少ないけど抗精神病作用や認知機能改善作用などもあるから、何かと重宝されているよ。最近ではアルツハイマー型認知症に伴う焦燥感、易刺激性、興奮に対する保険適応も認められたんだよ。本当に可能性を切り開いていっているね!
↓これはエビリファイではなく、エビフライ!
804.「笑顔への起き上がり、SNRI」は抗うつ剤トレドミンの宣伝キャッチコピーだよ。キービジュアルには水滴型の起き上がりこぼしが笑顔になっている絵だよ。日本初のSNRIで注目されていたけど、今ではほとんど使用されていないね...。
【メタルのおまけ】
トレドミンが発売されたときは国内唯一のSNRIだったこと、腎代謝をうける薬剤で、肝酵素(CYP)の影響を受けないから、他剤との相互作用も少ないから結構処方されていたよね。でもね、効果が微妙なのと一日2-3回に分けて飲む必要があるから、今ではほとんど使用されなくなったんだよね。
↓ふくろうの起き上がりこぼし、かわいいですね。
805.「SPEED and POWER」は抗うつ剤レメロンの宣伝キャッチコピーだよ。憂鬱な気持ちを緩和させ、強く、早く、めざすゴールへ(回復)...、という思いが込められているよ。キービジュアルはトライアスロンを彷彿とさせるお姉さんの姿だけど、ドー●ングを彷彿とさせるね...。
【メタルのおまけ】
ちなみに同じ成分で商品名が違うリフレックスの宣伝キャッチコピーは「こころ、穏やかに。」で、大きな紫の花に腰かけた若い女性の姿が描かれていたよ。同じ薬なんだけど、こうもイメージが違うのは面白いね。ちなみに僕はレメロンよりリフレックスをよく処方するよ。
↓名前的にはレメロンのほうが、メロンっぽくて美味そうです!
【メタル君の考察】
今回は「精神科薬の促販キャッチコピー」に関係する精神医学ネタをツイートしたよ!
物を売る時って、一般的にその商品の良さをアピールするんだけど、薬については必ずしもそんだけじゃないよ。
要するに「うつ病」や「躁うつ病」などを一般の人に知ってもらい、未治療の人にその薬を売る...というやり方が一時期はやったよ。
これをdisease mongering(疾病喧伝)といって、「薬ではなく病気を売れ!」と言うやり方なんだよ。
本文でも書いたけど、この疾病喧伝に力を入れて成功したのがパキシルを販売していたグラクソ・スミスなんだよ。
しかし、後にこの姿勢は批判され、パキシルの売り上げは激減したんだよ。
病気の啓発・啓蒙は大切だけど、それを自社製品の利益にしようとするとは...やはり倫理的に問題ありだよね
これからもマニアックな精神医学ネタをオラオラ!と紹介するぞ😆
↓これがあれば食卓が楽しくなりますね!
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— 精神科医・鹿冶梟介(かやほうすけ) (@kayahosuke) March 22, 2022
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