小満から立秋まで|止まっていた二十四節気の定点観測
二十四節気では、いまは立秋である。
秋が立つ、と書く。
暦の上では秋の始まりだが、もちろん八月の暑さはまだ盛りで、秋らしい風を探すには少し早い。
むせ返るほどの暑さのなか、木々まで汗を噴き出しているみたいに、なんとなく霞んでいる。

今年の立春から、二十四節気に合わせて同じ場所を撮影する定点観測を始めた。
雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、立夏。
小満までは頑張った。
そこで、止まった。
芒種、夏至、小暑、大暑。
四つも飛ばして、立秋になってしまったのである。
久しぶりに同じ場所へ立ってみれば、当然ながらいつもの桜の木は待ってくれていなかった。

今日は、お世話になっている不動産屋さんで、夏休み前最後の仕事だった。
午前中は大掃除。
ウインドウの掲示物をすべて外し、ガラスを両面から拭いた。換気扇を洗い、エアコンのフィルターも掃除する。
外へ出て打ち水をすると、汗をかいた身体に水の気配が心地よかった。
掃除を終えると、今度は物件調査。
午後からは重要事項説明書や売買契約書を作り、同期が書いた記事をリライトした。文章だけでなく、記事全体の構成も一緒に見直して、仕事を終えた。
暑いさなか、サファリハットに首にタオルを巻いて所沢駅の本屋へ寄った。

本棚をぶらぶら眺め、何冊か手に取っただけ。
今日は電車だったので、帰りを急ぐ必要もない。

今年の夏休みは長い。とはいえ、二日くらい休めれば十分かなとも思っている。お盆には家の用事があり、お寺の施餓鬼や墓参りもある。ほかの仕事もかなり入れてしまった。休み明けには、すでにいくつもの仕事が待っている。
体調だけは崩さないようにしよう。
それでも、こんな働き方が案外、自分には合っている。
小満から立秋まで、定点観測は止まっていた。
けれど、その間にも木々は葉を茂らせ、私は私で働いていた。
暦の上では、もう秋なのである。

