お題『鬼』#風まかせ文芸部
*『鬼』がテーマということで、以前、投稿した同じテーマの作を
少し手を加えて・・・ 再投稿させて頂きます。失礼をお許しください。😅💦
*鬼
『 鬼さんこちら~~ 手の鳴る方へ~~~♬ 』
今でもフラッシュバックするように不意に思い出す事がある。
振り返ると・・・いつも麻衣がいた。
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麻衣は、同じ児童養護施設にいた二つ上のお姉さんで
いつも傷だらけの・・・腕白だった俺のことを守ってくれた。
「俊ちゃんは・・・・わたしだけの鬼さんだからね!」
「えっ?・・・なんでオレが鬼なのさ?」
「俊ちゃんは小さくて、まだまだ弱いけど・・・きっといつか
誰よりも強い鬼さんになって、わたしを守ってくれるの!」
「え~~? オレ、強くなれるかなぁ・・・・でも
・・・・なんで鬼?」
「 フフッ… ヒ・ミ・ツ・・・!」
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麻衣姉ちゃんが中学に入る前に、親戚の家に引き取られる
ことになって、お別れすることになった。
その少し前に、いつか言っていた《 ヒミツ 》を教えてくれた。
「・・・・いつか、わたしを引き取ろうかと・・・様子を見に来た
おじさんとおばさんがいたの、覚えてる?
わたしが手を引かれて、施設を出ようとした時、
俊ちゃんが走ってきて・・・・
「 まいねぇちゃんを はなせーーーーっ!!!」
・・・・って、
その ご夫婦に掴みかかったことがあったでしょ?」
「 ・・・・・・ 」
「・・・わたしね、とっても嬉しかったんだ・・・・!!
あの時にね、わたし思ったの・・・
俊ちゃんは、わたしを守ってくれる『 鬼 』さんだって!!」
「 ・・・・?!」
「・・・・ わたしのこと、忘れないでね?
俊ちゃんも、哀しかったり、辛かったり悔しかったこと・・・・
み~~んな、いい思い出にしちゃおうね!!」
麻衣姉ちゃんにとっての鬼は、きっと
《 ヒーロー 》なんだって思った。だから・・・・
「 麻衣姉ちゃん、オレ・・・・強い鬼になるから!!
オレのことも忘れないでね?!!」
「 ・・・・うんっ!!」
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あの時の麻衣姉ちゃんの笑顔を励みに・・・・
俺は、あらゆることを頑張った!!
何年も過ぎてから、
ついに・・・・麻衣姉ちゃんとの再会も果たした。
得意だった陶芸で独立もした。
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陽も落ちる頃・・・・
焼き釜の様子を見ているとき、まるで俺の
テーマソングのように聴こえてくる唄で
幸せに満たされる・・・・☆
『 鬼さんこちら~~ 手の鳴る方へ~~~♬ 』
振り返ると、いつもそこに麻衣がいる。
もう・・・お姉ちゃんではない
妻の・・・・麻衣の笑顔がある!!
《了》

*このお話はフィクションです。
