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「気が進まない」先延ばしとの上手な向き合い方 | Procrastination【臨床心理学・行動科学】

お久しぶりです!

えーまずはご報告というか言い訳を…

なんやかんやあって今は業務委託(週何回か出勤)と自営の兼業になり、ばたばたしていることを理由にnoteの更新をProcrastination(先延ばし)していました。

まぁそっちの方は別の機会に話すとして。

本日はこの「先延ばし」について、メカニズムと向き合い方を自戒の念を込めてお話します。
※分類が難しいのですが、今回はこの分類でいきます。

忙しすぎてあれこれ先延ばしして自分を責める人に聞いて頂けたら、と思います。忙しい人はまとめだけでも読んでってね!

それでは、どうぞ!




■「先延ばし」はある意味当然


「やらなきゃいけないのに…まぁ明日でいいか」
→締め切りがくるまでやらない、もしくは永遠にやらない

僕もかなりやっちゃいます。
そして多分みなさんも僕もこの現象が起こると「自分の意志が弱いからだ…自分ってほんまクズ」とか責めがちです。

しかし心理学や脳科学の視点から見れば、これは意志の強弱ではなく、人類が生き残るために備えてきた脳の防衛本能が引き起こす、極めて自然な反応なのです。


■「先延ばし(Procrastination)」と呼ぶ現象の正体


僕たちの頭の中では、常に二人のプレーヤーが主導権を争っています
一人は、将来の利益を考え、論理的な計画を立てる「前頭前野(理性)」。
もう一人は、今この瞬間の快楽を求め、不快なことを避けようとする
辺縁系(本能)」です。

勉強や仕事のような『エネルギーを使い、なおかつ「失敗するかもしれない」という不安を伴う作業』に直面すると、本能はそれを「生命を脅かすストレス」と勘違いします。
すると本能は、僕たちを守るために強力なブレーキをかけ、例えばスマホや漫画といった「安全で楽しい場所」へ逃避させようとします。

要するに、理性と本能が綱引きして、本能が勝ってしまう状態
これが、僕たちが「先延ばし(Procrastination)」と呼ぶ現象の正体です。


■やる気が自発的に出てくることなど、ない


多くの人が「やる気が出たら始めよう」と考えます。僕もそうです。
しかし、これが大きな誤解です。

心理学的には、行動こそがやる気のガソリンになります。
脳の側坐核という部位は、実際に作業を開始することで初めて刺激され、「作業興奮」と呼ばれるドーパミンを放出します。

つまり、「やる気があるから動く」のではなく、「動くからやる気が出る」のが脳の正しい順序なのです。

余談)やる気を出すための「5分だけルール」

この仕組みを逆手に取ったのが「5分だけルール」です。
脳の警戒を解くために、目標を極限まで小さくし、「5分だけ、あるいは1ページだけ」と自分を騙して一歩目を踏み出す。

これが、最強のブレーキを解除する鍵となります。
ちなみに、この記事も「5分だけ…アト5フンダケ…」と自分に言い聞かせて書いてます。笑


■×やる気でまわす→〇仕組みで回す


しかし、毎回毎回『5分だけ…』と繰り返すのは疲れますよね?
というか僕らもバカじゃないんで、毎回ひっかかんないですよね。

そこで重要になるのが、意志力に頼らない「仕組み化」です。

①if-thenプランニング(もし〜したら、〜する)」

あれ…この手法…どこかで…笑

これは、「午後7時になったら机に座る」といった具体的なトリガーを設定することで、脳は迷うことなくオートメーションで行動を開始できる、という手法です。
例えば僕は、朝5時起床→英語勉強→散歩に出て今日やること整理して…
みたいなルーティンを設定して、可能な限り考えるコストを削減しています。

②「20秒ルール」

これは、例えば勉強道具や本を出しっぱなしにするなど、良い習慣へのハードルを20秒分下げることで敷居を低くし、継続を促す手法です。
ちなみに僕は毎晩食卓の上に本とPCをドカッと置いて寝て、次の日それらのタスクを処理してどかさないとご飯が食べられないようにしています。
朝起きるのが遅いと家族に「邪魔なんだけど(#^ω^)」と怒られます。

※余談ですが、逆にスマホを別室に置くなど、悪習慣へのハードルを20秒分上げる環境設計も有効です。


■最も生産性が高くなる、先延ばしのリカバリー方法


最後に、最も意外かつ重要な戦略をご紹介します。

それは、「自分を許すこと(セルフ・コンパッション)」です。

先延ばしをしてしまった自分を激しく責めると、脳はさらに強いストレスを感じます。
そしてそのストレスから逃げるために、また次の先延ばしを誘発するという悪循環に陥ります。

「今日はできなかったけれど、人間ならそういうこともある。次は5分だけやってみよう」

と受け入れる心を持つ人ほど、実は立ち直りが早く、長期的な生産性が高いことが研究で示されています。

鞭を打つのもいいですけど、やっぱり時には飴も必要ですよね。

■まとめ(忙しい人用の要約)


①先延ばしは人間の防衛本能から来るから仕方ない
②小さく始めるのと、やる気に頼らない仕組化が重要
③やれなくても、まぁそういうこともあるよねと自分を許すのも大事

■最後に:先延ばしとの上手な付き合い方


「気が進まない」という現象は、ある意味自分の脳が正しく働いている証拠です。
そういうもんである以上、仕組みを理解し、環境を整え、時にはヨシヨシしながら、この気まぐれなパートナーとうまく付き合っていく。
それこそが、私たちが「やりたいこと」を実現するための、最も賢く、最も近道な戦略なのです。

とはいえ、辿り着きたい場所があるなら、努力なしにたどり着くのは難しいと思います。
好きこそものの上手なれ、継続は力なり…など、継続することの重要性を語る文言はたくさんあります。

歯を磨くことを大変だと思う人ってなかなかいないですよね、それと同じレベルまで「やって当たり前の環境構築」が重要だと思いますし、そういった考えなくても回せる仕組化というのが重要なんだなと改めて感じました。

皆さんは、習慣化をするために何か工夫していることはありますでしょうか?よかったらぜひコメント欄で教えてください!

それでは、またね~!


※参考文献

どの文献から何を参考にしたかも掲載しておきます。気になったら是非読んでみてください。

ピアーズ・スティール(著)『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』/早川書房

「先延ばしの方程式」を提唱した世界的名著。
主要な書店や図書館にはおいてあるかな、多分。

ショーン・エイカー(著)『幸福優位7つの法則』徳間書店

「20秒ルール」が記載されている本。
著者のショーン・エイカー氏は元ハーバード大学の講師であり、TEDでの講演も有名らしい(僕も今度見てみます)。

Wohl, M. J., et al. /Self-forgiveness for procrastinating(2010)

カールトン大学の研究チームによる「自分を許すと先延ばしが減る」ことを証明した論文。
タイトルで検索すると、大学の公開用リポジトリなどでPDFを閲覧可能。

James Clear /How to Stop Procrastinating

「5分ルール」の派生である「2分ルール」の解説で、世界的に参照されているベストセラー『Atomic Habits(ジェームズ・クリアー著)』の公式ブログ記事。
2分でいいんか、そうかそうか。

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