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諦めた夢をもう一度③ それでも、諦めきれなかった理由

音楽から少し距離を取っていた時期も、
私の中で、完全に切れなかったものがある。

それは、
「音楽で評価されたい」とか、
「成功したい」という気持ちではなかった。

もっと静かで、
もっと個人的な理由。

先生のレッスン時間。

あの時間が、
私にとって、特別だった。

レッスンといっても、
ただ技術を教わるだけの時間じゃない。

私が書いた歌詞を見てもらう。

歌詞の書き方は自由。
事実じゃなくてもいいし、作り話でもいい。

でも私は、なるべくウソは書きたくなかった。

つまり、それは、
自分の本音をさらけ出すということ。

普段、人に言いたいことも言えない。
なかなか本音を出せない私だからこそ、
歌詞の中では正直でいたかったから。


だから、
あの時間はいつも、少し怖くて、
でも、正直だった。

うまく書けたかどうかよりも、
正解かどうかよりも、
「今、どんな気持ちで書いたのか」
「どこが引っかかっているのか」
そんな対話をする時間。

誰かに勝つためでも、
評価されるためでもなく、
ただ、
自分の内側と向き合うための音楽。

今思えば、
私が音楽を好きだった理由は、
そこにあったんだと思う。

だから、
音楽から離れている間も、
完全には諦めきれなかった。

うまくいかなかった現実を見て、
「やっぱり私じゃないのかな」と思っても、
それでも、
音楽そのものを嫌いにはなれなかった。


そんなときに知ったのが、
生成AIという存在だった。
 
自分で無理に歌わなくても、
曲を別の形で生かせるかもしれない。

それを知ったとき、
心のどこかで思った。

——あの対話の時間に、
もう一度、戻れるかもしれない。

評価の世界に戻るというよりも、
成功を目指すというよりも、
本音を書いて、
本音として音楽と向き合う。

その入口として、
「君のままで」を、
もう一度触ってみたいと思った。

諦めた夢を追いかけるというより、
諦めきれなかった理由に、
やっと名前をつけられた
そんな感覚だった。



最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

明日は、最終話「だから今、もう一度はじめる」をお届けします。

そして、明日は大事なお知らせがありますので、また遊びに来ていただけたら嬉しいです😊


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