HUNTER×HUNTER39巻収録話総復習・考察【王子あと4人…?なんか読み飛ばした…?】
ついに明日のジャンプからハンターハンターが再開する。
W杯とハンターを楽しみに生活できる、幸せお祭り期間の始まりである。
再開の都度考察して思うが、この漫画が「少年ジャンプ」で連載してること自体が一種のバグだと思う。
明らかに少年の読解力を前提にしていない。
そもそもミステリー小説より難解な漫画なんて青年誌にもないよ。
更にここ数年、バトルらしいバトルは数ページで確実に終わる。

代わりに「努力?友情?勝利?何それ?」のテンションで繰り広げられる頭脳戦。
かろうじて残っている「努力」要素はなぜか悪役が担う

だけどおもしれーんだよなあ…
「戦闘能力の高さは、一つの武器に過ぎない」
「だけど、圧倒的な戦闘能力は明白な脅威」
この2つの絶妙なブレンド。
陰謀渦巻くBW号の中で、どこまでも我が道を行く旅団がとにかく痛快。
「戦闘能力だけで何でもできるわけじゃない。だけど自分達を止められる者もいない」
ことを理解した振る舞いは正にカリスマ。
クラピカのストレスを旅団で解消する漫画。
前置きが長くなったが、ハンターの最新話は、読者ががっちり復習してきていることを前提に始まる。
しかし今回コミックスの発売は最新話掲載後。
そんなわけで、コミックスで復習しようと思っていた人でも話に入れるように復習&考察をしていこうと思う。
掲載話が早い順で、押さえておきたいトピックスごとに解説と考察していきます。
◆明らかになったビヨンドの狙い

第5王子ツベッパにつくロンギ。
なんとビヨンドにより呪殺の駒にされていたことが判明。
ビヨンドがやったことと、それに気付いたロンギの考えを簡単に言うとこんな感じ。
【ロンギ生まれるまで】
ビヨンド「お前ら偽装結婚しろ」
カキン兵男女「はい」
ビヨンド「妻は俺との間に子を成せ」
カキン兵男女「はい」
ビヨンド「その子供には呪いを付与する。王子直属の兵になれるよう王立学校に送れ。」
カキン兵男女「はい」
【ロンギ誕生後】
カキン兵男女「ロンギ、あなたはビヨンド様の崇高なカキン統一という目的のために兵として尽くすのですよ」
ロンギ「はい」
カキン兵男女「あなたには生まれつき念能力があります。力を活かして王子直属の王国兵になりなさい。」
ロンギ「はい(よく分からんけど自分の人生はそういうものなんだな。)」
【ロンギ、気付く】
カキン兵男女「本当はお前が死ぬことで他の王子を呪い殺すためだけどな!直属兵である必要もないけどな!ヒャッハァー!」
ロンギ「許さん」
ロンギ「これ、王子の中にビヨンドの子おるやろ。絶対そいつ殺す!」
【まとめ】
…ビヨンドの鬼畜っぷりがエグい。
こいつにネテロ会長と同じ血が流れてるのおかしいって。

これでビヨンドは自分の子をカキンの王にしようとしているっぽいことが明らかになった。
権力そのものに魅力を感じているはずがないから、暗黒大陸踏破のためにカキンのリソース全てを自分のモノにしたいってことなんだろうか。
ツェリードニヒが船の中でのラスボスで、ビヨンドは暗黒大陸に着いてからのラスボスかと思っていたが様相が変わってきた。
船でツェリードニヒとビヨンドの企み両方と衝突するクラピカ。エンペラータイム使ってなくても頭痛が止まらない。
ちなみに、クラピカとロンギで【透明言葉(ゲッコウジョウレイ)】による契約を結んだが、この能力がこの後出てくることはないに10000ペリカ。
冨樫先生は練りに練った能力を平気で使い捨てる。
だから世界観の奥行きが深いんだけど、創作者ってせっかく思い付いた能力、そんな軽く使い捨てられるもんなんですか…?
◆カチョウ・フウゲツ・センリツ・カイザル(カマかけ眼鏡)

【関係性整理】
①フウゲツのために全力を尽くすカチョウ(亡霊)
②カチョウ護衛のセンリツ
③センリツのために司法省の権限濫用はなはだしいカイザル
このパートもややこしい。
せめて①②③だけならギリギリ整理できるものの、ここに
④カイザルは誰かに操作されている可能性大
という要素が加わっているせいで考えることが多すぎる。
こいつが操作されてるとして、誰がやってんねん。
強いて言えばモレナ軍団の一員ってところだろうか。
眼鏡の外見に騙されがちだが、順当な結果に終わらないように場を引っかき回し混沌化させてるのは実はカイザルだったりするし。
【展開整理】
このグループで起きたことは、
①フウゲツが何らかの呪いを受ける
②第七王子ルズールスの念獣が怪しいと踏む(麻薬に絡んでいることから)
③こいつを救命艇に乗せて外へ出してやっちまおう作戦
④念獣のワープ能力+センリツのラリホーでいけそうという結論
⑤念獣は行ったことある場所しか行けないからルーラ登録の必要性
⑥ルズールス部屋のルーラ登録のため、手紙渡しに行こうぜ!
⑦じゃあ全王子に手紙渡して、ルーラ登録+情報操作しよう!
って感じ。
首尾よくこの目的は達成できたので、センリツ達はいつでもルズールスの部屋に念獣ワープできる状態。
手紙の中にガンガン爆弾を仕込むカイザル、機密情報を何だと思っているのか。
しれっとハルケンブルクの母が第一王妃であることまでリーク(公表情報では第二王妃とされている。)。
後のハルケンと第一王妃ウンマの会話シーンからこれはどうやら事実。
ベンジャミンも把握してるっぽい。
【ベンジャミンの失言】
画像にあるカイザルの「カマのかけがいがある」の意味も最初はよく分からなかった。
が、要するに別の話題なのに『特殊戒厳令』というフレーズを言ってしまったのが失言なんだろう。
強権(軍が強引に動けるケース)のうち、明らかに「軍の関係者=ムッセが被害者」のケースの話をしているのに、「国家存亡の危機じゃないし」と、わざわざ「特殊戒厳令使わないよ」なんて言ってる。
(ああ、特殊戒厳令使うつもりなのね)と思わせるに足る失言ではあるが、正直ここディテールにこだわりすぎだよ冨樫先生!
「特殊戒厳令が発動するとヤバい」「ベンジャミンは発動させそう」ってことをちゃんと先出ししてくれたんだと思うんだけど、読者の何割が実際の発動で「ええっ!?あの特殊戒厳令が発動!?」って思えたかな…
俺は初見「ベンジャミン動いたな」以上の反応できなかったよ。
◆クラピカの心労がすごい
心労がすごいクラピカ。
再開するたびに君のパートの考察放棄してごめん。
そもそもあのクラピカが憔悴するほど情報集まってるんだから俺ごときでは考察無理なんよ…
◆ハルケン↔️バルサミルコ

ハルケン、人格が崇高すぎて言ってることがわかりにくいんだよ!!
これ、何が言いたいか整理した上でハルケンブルクとバルサミルコの間に何が起きたかつなげてみる。
【能力と起きたこと整理】

①撃ち抜くと、
【相手】
【自分側のチームの誰かランダム一人】
の中身が入れ替わる。
→ハルケンの体にはバルサミルコが、バルサミルコの体にはハルケンが入った
②入れ替わると、中身はどちらかしか起きていられない。どっちが起きてるかは撃った側主導。
→ハルケンが起きているので、バルサミルコの意識は戻らない
③両方の体が死ぬと中身も死ぬ
※これが、ハルケンが「明白である!」って言ってた意味。
→ハルケンはバルサミルコの体で自殺しても元の体に戻れない)
④発動側の体が死ぬと、中身は相手の体で共存。
→ハルケンの体が死ぬと、バルサミルコの中身はバルサミルコに戻る。
⑤↑の中身共存状態だと、相手が寝てる時しか発動側は動けない(主導権が相手に移っちゃう。)
→このままだと、ハルケンの体が死んだ瞬間にバルサミルコの意識はバルサミルコのものになる(バルサミルコが寝るまでハルケンが強制的に眠る状態)。
そのため、ハルケンの体が死ぬ直前にバルサミルコの体で睡眠薬を飲む。これにより、バルサミルコの中身が戻ってきてもハルケンが引き続きバルサミルコの体を操作可能
…冨樫先生に信頼されてて嬉しいよ俺。
読者を信頼してないとこんな能力にしないって。
めっっっちゃ頑張って読んでなんとかこの理解に辿りついてるんだけど、訓練されたハンター読者はこれどうやって理解してるの?
俺が知らないだけで読解のための「凝」みんな使いこなせてんの?
【その結果どうなる?】
今ハルケン側に圧倒的なメリットとしてあるのは、ハルケンブルクを仕留めた上で第一王子ベンジャミンの下に、バルサミルコの皮を被って帰れること。
この状況では、ベンジャミン側としてはバルサミルコを疑うことは不可能。
何の障害もなく生物兵器をベンジャミンの横で発動させることができるだろう。
…というか発動させたからこその、最終パートのベンジャミンの焦りにつながるわけで。
問題はその後。
ハルケンが元の体に戻れないことは確定している。
体は死んでるし、そもそも能力上も戻れないし。
しかし勝者になることは諦めていないし、次の策も考えている様子。
読者視点、バルサミルコの体でバルサミルコの意識と共存という状態からの脱出方法が分からず、詰んでいるようにしか見えない。
もはや、唯一心を許しているというツェリードニヒとの共闘という方向性しか残っていないように思える。
(一応、仲良し設定は前出ていた。)
ここからの打開策は次回再開後の見どころになりそう。
◆ヒソカ、本物じゃなかった
もう↑の記事で書いたから多くは触れないけれど、ボノレノフさんが化けてた。
【ヒソカが第1層にいることの意味】
ヒソカが第1層にいることが確定した結果、第1層にかなりのグループの目的が集約されることになる。
●クロロ
新能力所持者、それを手に入れるためのお宝が第1層に。もちろんヒソカが最終目標だが、新能力取ってからヒソカに会いたい。
●旅団
ヒソカを追うなら第1層。
ただし、エイ組(モレナ)潰しのために今は動いており、エイ組は2層と3層の間にいるのでどこで衝突するかは微妙なところ。
いずれにせよ、最終目標はヒソカなので第1層での衝突が濃厚。
●マフィア(のうち、ヒンリギグループ)
リンチを「ヒソカに化けた別人」が殺ったと気付き、旅団と敵対ムード。本気で潰すなら旅団を追うことに。第1層にヒソカに化けたボノレノフを案内したから、目的地は第1層になり得る
●王位継承戦
普通に第1層でやってる。
こう考えると、終わりの見えなかった王位継承戦編も実は収束に向かっていることが分かる。
【ノブナガさん不憫の予感】

↑このコマまでの流れも話がややこしかったんだけど、要するに
①第五層の環境はひどい有様(ゴミ処理場)
②ゴミを扱えることの都合の良さから、一応はシュウ家、シャ家が管理している。
③しかし、現場作業は下請けに任せているから、何が起きているか把握していない
④その結果、エイ組(モレナ)達に制圧され、ひたすらレベル上げ(大量虐殺)に使われている可能性
⑤ゴミ処理場の実体を見に行く必要あり
ってことで、ノブナガが引き返している。
しかし、ここにノブナガ不憫の予感がビンビンする。
・ヒンリギさん、旅団敵対のスタンスになりそう(今までのテンションで話しかけたらキレられてノブナガ落ち込みそう。)。
・上層でドンパチが始まる中、ノブナガだけ下っ端の相手で終わりそう。
・そもそも刀奪われている上に多数相手向きじゃないとみんなに言われてるノブナガさん、下手するとレベルの上がったエイ組に袋叩きにされない…?

こんなのに負けて欲しくない反面、正直ノブナガさんの不憫な姿はなんぼあってもいいと思ってしまっている。
どっちに転んでもおいしいノブナガさんが好き。
※しかし、本当は心配する必要がないことは↓この記事のとおり。
◆モレナの狙い
ガチの破滅願望だった。
モレナの過去、正直少年誌で書いていいレベルじゃない。

小さい字で直接的な表現を避けているが、謝肉祭の内容がえげつない。
この謝肉祭で、王族の子として生まれてしまった者が「祭孤児」になり、【二線者】(=表舞台に出ないが、公然の秘密的に、一応の王族待遇が受けられる)か、【肉】に分けられる。
【肉】は…要するに言葉にするのもおぞましい扱いを受けるってことだろう。
そして本物のモレナは既に殺されていて、今エイ=イ組の組長として振る舞っている「モレナ」は【肉】としての人生を歩んできた者。
そりゃ壊したくなる。
えげつなくはあるが、これでモレナの動機は他のグループに比べて非常にわかりやすくなった。
特質系を探してどう使うかまでは分からないが、本当に人類滅亡まで暴れることが目的のグループということは分かったので、このチームのことを考えるときには脳はそんなに疲弊しなそう。
ところで若干話はずれるが

冨樫先生、漫画家という人生を送っておきながら、【その社会において、中の上くらいの人生を平穏に歩みたい】人への解像度高すぎない?
◆特殊戒厳令「残る王子はあと4人」

突然恐ろしいスピードで動き始めた物語。
冨樫先生は結構こういうことをする。
グリードアイランド編の途中経過や、キメラアント編の突入直前の「あと10日」など、順番に進むと思わせておいてクライマックスに突然飛ぶのはお家芸。
それにしても早すぎやしないかね。

✖は確定脱落者
△は、ベンジャミン視点の脱落者
□は、有効数に入れなくても良さそうな人
だとしても、ベンジャミン除いて4は早すぎる。
作中時間はほとんど経過していない。
バルサミルコの皮を被ったハルケンは、葬式後にすぐにベンジャミンの下に戻ったはずで、しかもそこから数時間以内に生物兵器を使用する必要があった。
その間に他の王子の死が大量に生じるはずがない。
ので、ベンジャミンの言う「あと4人」は、自らの敵になり得る者をカウントしたに過ぎないと予想。
【4人って誰なんだろうね】
これを前提に「ベンジャミン視点で脅威となり得る4人」絞り込んでみる。
・マラヤーム(13)とワプル(14)は年齢的に当然除外。
・弱りきったフウゲツ(11)も除外。
・ルズールス(7)は所在不明を理由に見つけさえすれば理由をつけて処分可能ってことで除外。
こうすると残るは第二〜第六王子。
結構簡単に5人に絞れた。脱落はあと一人。
第三王子(チョウライ)も所在不明で除外できそうなものだが、マフィアとのつながりも考えると、所在不明になったとて油断できる相手ではないから除外は難しい。
個人的には、第5王子のツベッパが脱落しているのではと思っている。
これはメタ読みになってしまうんだけど、第5王子の念獣の「薬品を精製」という能力はさすがに有効活用する方向が見えない。
ロンギによる情報開示という役割も果たした以上、ツベッパは御役御免なのかなって…
念獣掃除人のリハンがここに配属されたのもその伏線に思える。
以上から、第二王子カミーラ、第三王子チョウライ、第四王子ツェリードニヒ、第六王子タイソンが、ベンジャミンの言う「あと4人」なのでは。
タイソンは得体の知れない不気味さがあり、ベンジャミンも簡単には御せないと考えてそう。
念獣の能力による忠誠心と冷静なイズナビ(クラピカの師匠。)の組み合わせは意外とチームとしては強固な感じがする。
【どこまでベンジャミンの想定内なのか】
いや、自分が死ぬことなんて想定してなかったのは当然として。
特殊戒厳令の発動自体は明らかに見越していた。
発動条件は[国家存亡の危機]であり、継承戦の中でこれに当てはまる事態をこじつけるチャンスは確実に来る。
かといって、いきなり発動すれば1vs13の構図になり、さすがに押しきれないことは明らか。
本来は、じわじわと周囲の戦力を削り、押し切れそうなタイミングで発動予定だったのだろう。
今回は、2〜6がほとんど残っている状態であり、望ましい状態ではない。
他方で、減りつつある王子の数や、難敵ハルケン脱落、カミーラを常時監視可能(ムッセから引き継いた能力による)という有利要素、自らの罹患状況から、踏み切るならここしかないという情勢ではある。
よって、ここからの動きは、場当たり的なものではなく計算づくのものである可能性は高い。
自らの命を失ってでも王位を継承したいというベンジャミンの立ち回りは、まだ不明な念獣の能力判明と併せて、次回の注目ポイントである。
まあ、バルサミルコを失ったベンジャミンはブレーキを失った高性能車のようなもので、旅団、十二支ん、モレナ、ツェリードニヒのどれかにあっさり絡め取られそうな予感はしている。
◆まとめ
それなりに長文になったが、拾いたい項目はまだまだある。
クロロの台詞なんてそれだけで一つの記事にできるレベルなのにほぼ触れてないし。
しかし、今一番重要なのは、王位継承戦編がクライマックスにちゃんと向かっていることだ。
14人の王子が現れた時、章完結まで10年はかかると思ったが、実際どうだろう。
あっという間だったよね。
だってほら、継承戦がはじまったのが33巻だから…

あ、普通に10年経ってるね
…まあ、それはそれとして、キメラアント編をあそこまで美しく畳んだ冨樫先生のことだから、今シリーズのクライマックス構想は確実にできている。
我々はただこれを味わうのみ。
再開後は、個人的には
・センリツチームのルズールス拉致の成否&カイゼルの真意&フウゲツの生死
・旅団の動き(クロロのスキルハンター発動、ノブナガVSヒンリギ、フィンクスフェイタンVSモレナチームあたり?)
・ハルケンのこの後の策
・そろそろ動きそうなビヨンド(ついでにジンとパリストン)
・修行を終えたツェリードニヒがまずやることは何なのか
このあたりを楽しみにしているが、予想など当たった試しがないし、当たらない快感こそがHUNTER×HUNTERの魅力。
再開まであと数時間、座して待ちたいと思います。
◆関連記事
①最新記事
とんでもない文字数なので、目次から好きな台詞部分だけでもどうぞ。
②暗黒大陸編まとめ。全体像を思い出したい人へ。
そういえばこの船、暗黒大陸に向かってるんだよな。
③直前の38巻まとめ。旅団過去編が嬉しすぎて2記事書いている。
④考察全然当たらなかったよねって話。39巻掲載話のモレナVSボークセンのカードゲームについてはこちらで。
