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宇宙大作戦 - 元祖スター・トレック

少し前にDS9について書いたのですが、今回はいよいよ元祖スター・トレックである宇宙大作戦です。

ワームホールを守る砦 - STAR TREK Deep Space Nine

もちろん、随分と昔に見ていた記憶はありますし、NHK BSで放送された時は頑張って録画していたのですが、調べると一部の回を見ていないことがわかり、それを見るためにメディアを買うと結局、コンプリートセットでないと間に合わないなと思うと、後回しにしてしまっていました。最近Netflixに入ったので、ようやくすべてを見直してコンプリートできたという次第。

スター・トレック:宇宙大作戦 Blu-rayコンプリートBOX(ロッデンベリー・アーカイブス付)

今に至るまで続いているスター・トレック・シリーズの最初のドラマ・シリーズである”STAR TREK”はアメリカのNBC系列で1966年秋から3シーズン全79話が放送され、日本で放送される際に「宇宙大作戦」という名前が付けられ日本テレビ系列(1969年)やフジテレビ系列(1972年)で放送されたようです。当時のあるあるなのですが番組枠に合わせて一部がカットされていたようです。こんな古いドラマなのですが、2007年からはデジタル・リマスター版がNHK BS2で放送され、その後、スーパー!ドラマTVやNetflixでも見られるようになりました。

宇宙大作戦

このシリーズは、その後のシリーズと区別するためにトレッキーからはTOS(The Original Series )とも呼ばれており、この呼び名はLD(LowerDecks)での会話にも登場しています。主な登場人物はウィリアム・シャトナー演じるジェームズ・カーク船長、レナード・ニモイ演じるご存知ミスター・スポック、そして医療主任のレナード・マッコイといったところです。機関主任のスコット(チャーリー)や通信使間ウフーラ、パイロットのスールー(カトー)とチェコフも忘れていはいけません。

番組のオープニングで流される「宇宙、それは人類に残された最後の開拓地である」というナレーションは、宇宙開発競争真っ盛りの当時に人類の夢を与えてくれるものでしたでしょうし、続く「そこには人類の想像を絶する新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない。これは人類最初の試みとして5年間の調査飛行に飛び立った、宇宙船U.S.S.エンタープライズ号の驚異に満ちた物語である」で、このドラマの主題をハッキリと謳っています。

制作されたのがまだ人類が月に到達していない1960年代後半ですから、今から見ればなかなかレトロな映像です。コンピュータはひたすら大きいですし、何を動かすにも人手が必要なのが見て取れます。社会情勢も今とは違っていて、有色人種のそれも女性が主要登場人物に含まれているのは大きな反響もあったようです。舞台は23世紀でワープ航法が実用化され光速を超えた速度で宇宙船が星々の間を飛び回り、転送という技術で船から地上へ一瞬で移動できるという建付けが宇宙を身近なものとして描くための道具として使われています。実はストーリーとしては西部開拓の宇宙版に過ぎず、口の悪い人からは何でも頭に「宇宙」をつければ立派なSFだよねとも言われていました。特撮技術も日本のほうが進んでいたのではと思うくらいで、異星人も派手なメイクの人間に過ぎず、怪獣に至っては今では失笑しかねない出来だったりしますが、当時の精一杯を感じるのは確かです。

STAR TREK THE ORIGINAL SERIES - Paramount

宇宙大作戦/スタートレック デジタルリマスター版 キャスト - Super!DramaTV

宇宙に進出した時代には人類の中の些細な区別など意味がなく、少なくとも地球においては戦争も無くなっている社会になっていて、宇宙への大航海時代が訪れていることが示されています。そしてクルーには様々な人種だけでなく異星人も含まれている設定にしたのでしょう。今でこそ特にアメリカでは多様な出身の登場人物をバランスよく含めないとならないのが半ば常識ですが、当時としては画期的なことでした。

あらためて通して見た感想としては、やはり時代が古くて最近のドラマのように洗練されていません。ストーリーもいわゆる「パターン」があってシンプルと言うか、わかり易すぎますし、技術や道具に頼らない演技だけで作る見せ場には少々やりすぎのところも散見します。まあ映画と違って、小さな画面で一度見ただけで伝えなければならない以上、テレビドラマというのはこういうものという作り手の考え方もあったのでしょうね。まさか60年近く経ってまだ見る人がいるなんて、想像もしていなかったのだとは思います。でも、ちょっとヌルいというかダルいのは確かでした。

しかしながらスター・トレック・シリーズは、原作者であるジーン・ロッデンベリーのTOSな世界をとても大切にしていて、それぞれのエピソードのエッセンスをその後のシリーズで繰り返し登場させています。言ってみればバイブルのようなもので、このエピソードはTOSのこの話をフューチャーしているんだよみたいなことは繰り返し出てきます。もちろんそんなことを知らなくても楽しめるようになってはいますが、ちょっと深く知りたくなったらTOSの登場人物のみならず、おのおののエピソードに精通していないとわからないことも多いのです。ですからダルくても、その時代を感じながら楽しみましょう。

そんな訳で特別なイベントもなく何となく始まったストーリーが、打ち切られてしまったことで何となくオチもなく終わってしまったTOSですが、そもそもテレビドラマなんだよなと思いながら、その後のシリーズで関係するエピソードが出るたびに「ああアレね」と思えるためにもトレッキーなら見ておかないとなりません。しかし、いつでもそのエピソードを探し当てて見直せるようになったなんて23世紀まで待たなくても素敵な時代になったものです。あらためて、この素晴らしい世界を見せてくれてジーンありがとう。

ヘッダ写真は原作者であるジーン・ロッデンベリー、以下のものを使わせて頂きました。
NASA - Crop of File:Space shuttle enterprise star trek-cropcast.jpg, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=42553988による

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