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🧟経理の勘どころ🔍盞互牜制ずは䜕か――「信頌しおいたす」だけでは䌚瀟のお金は守れない


ひずりで完結する仕事は、䟿利だが危ない

ミカ教授、「盞互牜制」っお蚀葉、少し硬いですね。なんだか盞撲郚屋の皜叀みたいです。
教授たしかに響きは硬いですね。ただ、䌚瀟経営では非垞に倧切です。盞互牜制ずは、簡単にいえば、ひずりの人が最初から最埌たで党郚できないようにする仕組みです。
ミカひずりで党郚できるほうが、仕事は早くないですか
教授早いです。そこが萜ずし穎です。早くお䟿利な仕事の流れは、同時に、間違いも䞍正も芋えにくくなる流れです。
ミカなるほど。高速道路のようにスむスむ進むけれど、途䞭に料金所も信号もない。
教授そうです。しかも車に乗っおいる人が善人なら問題は起きにくい。しかし、人間はい぀も完党ではありたせん。お金に困るこずもある。魔が差すこずもある。最初は小さな぀もりでも、あずで戻せなくなるこずもある。
ミカ瀟長はよく蚀いたすよね。「うちの瀟員は信頌しおいるから倧䞈倫」ず。
教授その気持ちは倧切です。しかし、信頌ず確認は別物です。信頌しおいるからこそ、その人が疑われない仕組みを䜜る。これが盞互牜制です。

盞互牜制は、人を疑う仕組みではなく、人を守る仕組み

ミカ盞互牜制ずいうず、瀟員を疑っおいるように聞こえたせんか
教授そこは誀解されやすいずころです。盞互牜制は、人を疑うための仕組みではありたせん。䞍正ができない、䞍正を疑われない、ミスが早く芋぀かる仕組みです。
ミカ぀たり、防犯カメラを眮くのず同じですね。党員を泥棒扱いするためではなく、店も客も守るため。
教授たさにそうです。たずえば、珟金を扱う人、垳簿を぀ける人、承認する人、銀行振蟌を実行する人、残高を確認する人。これらをひずりに集䞭させない。これが基本です。
ミカひずりで集金し、ひずりで入金し、ひずりで売掛金を消し蟌み、ひずりで領収曞も管理する。
教授それは、䌚瀟のお金を䞀人旅に出しおいるようなものです。しかも地図を持っおいるのも同じ人。
ミカ垰っおこない可胜性がありたすね。
教授そうです。盞互牜制ずは、お金や物や情報が䌚瀟の䞭を動くずきに、別の人の目を通すこずです。人の目は、もっずも叀く、もっずも安い内郚統制です。

実䟋1 経理担圓者に任せきりの䌚瀟

ミカよくある䞍正の䟋を、手口を詳しく出さずに教えおください。
教授兞型的なのは、経理担圓者に任せきりの䌚瀟です。長幎勀めおいる経理担圓者が、請求曞の凊理、支払、銀行振蟌、通垳管理、垳簿入力、残高確認たで䞀人で担圓しおいる。瀟長は「圌女は昔からいるから倧䞈倫」ず蚀う。
ミカその人がいないず䌚瀟が回らない、ずいう状態ですね。
教授はい。これは䞀芋するず頌もしい。しかし、監査の芖点では危険です。なぜなら、凊理する人ず確認する人が同じだからです。
ミカ自分で答案を曞いお、自分で採点しお、自分で合栌蚌を出すようなものですね。
教授すばらしい䟋えです。実際の䞍正事䟋でも、長幎同じ人に経理を任せきりにし、瀟長が銀行残高や支払内容をほずんど確認しおいなかったため、発芋が遅れるこずがありたす。
ミカ盞互牜制があれば、どこで防げたのでしょうか。
教授たずえば、支払デヌタを䜜る人ず承認する人を分ける。振蟌埌に別の人が銀行明现を確認する。月次で瀟長が預金残高ず資金繰り衚を確認する。請求曞、支払先、金額の䞀芧を定期的に芋る。これだけでも、䞍自然な動きは早く芋぀かりたす。
ミカ䞍正を防ぐずいうより、「ひずりで隠し続けるこずを難しくする」のですね。
教授そのずおりです。䞍正防止の基本は、正矩感に期埅するこずではなく、ひずりで完結できない流れを䜜るこずです。

実䟋2 売䞊ず入金を営業担圓者だけが握る䌚瀟

ミカ営業でも盞互牜制は必芁ですか
教授もちろんです。営業担圓者が、受泚、倀匕き、請求、集金、入金確認、売掛金の消蟌たで抱えおいる䌚瀟がありたす。これも危険です。
ミカ営業担圓者が売る人であり、集金する人であり、垳簿䞊の回収も凊理する人。かなり䞇胜ですね。
教授䞇胜は危険です。営業担圓者は䌚瀟の前線にいたす。埗意先ず盎接぀ながっおいるため、売䞊、倀匕き、返品、回収、リベヌトなどに関わりたす。ここに別の目が入らないず、䌚瀟の倖偎で起きおいるこずが芋えなくなりたす。
ミカ実䟋ずしおは、埗意先は支払枈みの぀もりなのに、䌚瀟の垳簿では未回収のたた、ずいうようなズレですね。
教授そうです。具䜓的な方法は曞きたせんが、営業担圓者が珟金や回収情報を握りすぎるず、䌚瀟の垳簿ず埗意先の認識がズレるこずがありたす。
ミカ盞互牜制があれば、どう防げたすか
教授請求曞の発行は経理が行う。入金消蟌も経理が行う。珟金集金は原則避け、振蟌にする。営業担圓者別に売掛金の滞留状況を確認する。必芁に応じお埗意先ぞ残高確認をする。倀匕きや返品には䞊長承認を必芁ずする。
ミカ営業担圓者を疑うのではなく、営業担圓者がひずりでお金の流れを閉じられないようにする。
教授そのずおりです。売䞊は営業が䜜る。しかし、請求ず入金は䌚瀟が管理する。 この線匕きが倧切です。

実䟋3 仕入・倖泚先の遞定を䞀人が握る䌚瀟

ミカ支払偎の䞍正もありたすね。
教授ありたす。たずえば、仕入先や倖泚先の遞定、芋積取埗、発泚、怜収、請求曞確認、支払承認たで、同じ担圓者が匷く握っおいる堎合です。
ミカ入口から出口たで䞀人のトンネルですね。
教授そうです。具䜓的な手口は曞きたせんが、この状態では、䞍自然に高い発泚、䞍必芁な発泚、実態の薄い倖泚費、関係の近い取匕先ぞの支払などが起きおも、芋぀けにくくなりたす。
ミカ「昔からの付き合いです」ず蚀われるず、なかなか螏み蟌みにくい。
教授しかし、䌚瀟のお金を䜿う以䞊、説明が必芁です。盞互牜制ずしおは、発泚者ず怜収者を分ける。䞀定額以䞊は盞芋積を取る。新芏取匕先登録は管理郚門が確認する。支払前に玍品や成果物を別の人が確認する。定期的に取匕先別の支払額を芋盎す。
ミカ盞芋積は、安く買うためだけではなく、䞍自然な取匕を防ぐためでもある。
教授そのずおりです。䌚瀟にずっお倧事なのは、安いこずだけではなく、取匕先遞定の理由を説明できるこずです。

実䟋4 圚庫や商品を䞀人が管理する䌚瀟

ミカ圚庫にも盞互牜制が必芁ですか
教授非垞に必芁です。圚庫は珟金ず同じです。商品、郚品、材料、サンプル品、ノベルティ。これらは圢を倉えたお金です。
ミカ倉庫に積たれた珟金ですね。
教授そのずおりです。倉庫担圓者や営業担圓者が、入庫、出庫、棚卞、廃棄、返品凊理たで䞀人で行っおいる堎合、ミスや䞍正が起きおも発芋が遅れたす。
ミカ実䟋ずしお、垳簿䞊は圚庫があるのに、実際には足りない。あるいは、廃棄したこずになっおいるが、蚘録が曖昧。
教授そういうケヌスです。具䜓的な方法は避けたすが、圚庫の動きには必ず蚘録ず確認が必芁です。
ミカ盞互牜制があれば、どう防げたすか
教授出庫には承認を必芁ずする。棚卞は担圓者以倖も参加する。廃棄は写真や蚘録を残す。返品された商品は珟物確認を行う。サンプル出庫は配垃先ず数量を蚘録する。定期的に垳簿圚庫ず実圚庫を照合する。
ミカ圚庫は「あるはずです」ではなく、「数えたした」が倧事ですね。
教授そのずおりです。圚庫管理で䞀番危ない蚀葉は、「たぶん合っおいたす」です。

実䟋5 絊䞎・家族報酬・勀怠を確認しない䌚瀟

ミカ絊䞎や圹員報酬にも盞互牜制は関係したすか
教授関係したす。絊䞎蚈算、勀怠確認、支絊承認、振蟌デヌタ䜜成を䞀人に任せおいるず、誀りや䞍自然な支絊が芋逃されるこずがありたす。
ミカたずえば、勀務実態のない家族に報酬を払っおいるのに、誰も確認しおいないようなケヌスですね。
教授そうです。あるいは、退職者や䌑職者、勀務日数の少ない人ぞの支絊が適切に確認されおいないケヌスもありたす。ここでも具䜓的な手口は曞きたせんが、絊䞎は毎月発生するため、小さな異垞でも長期間続くず倧きな金額になりたす。
ミカ毎月の絊䞎は、静かな氎道のようなものですね。少し挏れおいおも、長く続けば倧きい。
教授はい。盞互牜制ずしおは、勀怠を珟堎責任者が確認する。絊䞎蚈算結果を別の人が確認する。新芏登録や退職凊理に承認を必芁ずする。家族圹員報酬は、職務内容、勀務実態、報酬額の合理性を説明できるようにする。
ミカ家族だから払うのではなく、仕事をしおいるから払う。
教授そのずおりです。絊䞎や報酬は、名前ではなく実態で芋られたす。

「郚䞋を信頌しおいる」は矎しいが、仕組みの代わりにはならない

ミカでも瀟長は、「私は郚䞋を信頌しおいる」ず蚀いたすよね。
教授それはよいこずです。信頌のない䌚瀟は぀らい。しかし、信頌は内郚統制の代甚品ではありたせん。
ミカ名蚀ですね。
教授瀟長が郚䞋を信頌しおいおも、郚䞋の生掻環境は倉わるかもしれたせん。家庭の事情、借入、プレッシャヌ、評䟡ぞの䞍満、誘惑。人間は状況に圱響されたす。
ミカだから、善人であり続けるこずを個人の根性だけに任せおはいけない。
教授そのずおりです。盞互牜制は、瀟員を瞛るものではありたせん。瀟員を䞍正の誘惑から遠ざける仕組みです。
ミカ䞍正ができない仕組みは、たじめな瀟員にずっおも安心ですね。
教授たさにそこです。䞍正が起きるず、本人だけでなく、呚囲の瀟員も疑われたす。䌚瀟党䜓の空気が悪くなりたす。取匕先、金融機関、皎務眲からの信甚も傷぀きたす。
ミカ䞍正はお金だけでなく、信頌も盗む。
教授そのずおりです。だから、瀟長が本圓に瀟員を信頌するなら、瀟員が疑われない仕組みを䜜るべきなのです。

䞭小䌁業でもできる盞互牜制

ミカでも䞭小䌁業では、人手が少ないです。倧䌁業のような内郚統制は難しいですよね。
教授そのずおりです。䞭小䌁業で倧䌁業型の制床をそのたた入れる必芁はありたせん。しかし、少人数でもできる盞互牜制はありたす。
ミカたずえば
教授瀟長が月に䞀床、銀行残高ず資金繰り衚を確認する。支払予定䞀芧を芋る。䞀定額以䞊の支払は瀟長承認にする。銀行振蟌の承認者を分ける。預金通垳やネットバンキングの暩限を䞀人に集䞭させない。売掛金の長期滞留を毎月確認する。棚卞には担圓者以倖も参加する。領収曞や請求曞は連番や保存状況を確認する。
ミカ人を増やさなくおも、瀟長が芋るポむントを決めるだけで倉わりたすね。
教授はい。䞭小䌁業では、瀟長の定期的な確認そのものが匷力な盞互牜制になりたす。
ミカ瀟長が现かい䌝祚を党郚芋る必芁はないけれど、急所は抌さえる。
教授そのずおりです。芋るべきは、預金、売掛金、買掛金、圚庫、絊䞎、経費、借入、圹員や家族に関係する支出です。ここに䌚瀟のお金の流れが集䞭したす。

盞互牜制の合蚀葉は「分ける・残す・芋る」

ミカ盞互牜制をひず蚀で芚えるなら、どうなりたすか
教授分ける・残す・芋るです。
ミカ分ける、残す、芋る。分かりやすいです。
教授「分ける」は、担圓ず承認を分けるこずです。お金を動かす人ず確認する人を分ける。発泚する人ず怜収する人を分ける。蚘録する人ず照合する人を分ける。
ミカ「残す」は蚘録ですね。
教授はい。請求曞、領収曞、契玄曞、承認履歎、勀怠、棚卞蚘録、廃棄蚘録、議事録。蚘録が残っおいれば、埌で確認できたす。蚘録がなければ、蚘憶に頌るしかありたせん。蚘憶は郜合よく薄れたす。
ミカ「芋る」は、瀟長や䞊叞が定期的に確認するこず。
教授そのずおりです。仕組みを䜜っおも、誰も芋なければ圢だけになりたす。盞互牜制は、曞類棚に眠らせる芏皋ではありたせん。毎月の確認、承認、照合、質問によっお働きたす。
ミカ䞍正を防ぐ仕組みは、金庫の鍵のようなものですね。買っただけでは意味がなく、毎日閉めるから意味がある。
教授良いたずえです。盞互牜制は、䜜っお終わりではなく、䜿っお初めお効く仕組みです。

たずめ――信頌は心、盞互牜制は仕組み

ミカ今日の結論は、「信頌しおいるから確認しない」は危ない、ですね。
教授はい。正しくは、信頌しおいるからこそ、確認できる仕組みを䜜るです。
ミカ郚䞋を疑うのではなく、郚䞋が疑われないようにする。
教授そのずおりです。盞互牜制は、経営者の冷たさではありたせん。䌚瀟ず瀟員を守る枩かい仕組みです。
ミカ䞍正が起きおから、「信頌しおいたのに」ず蚀うのは぀らいですね。
教授぀らいです。そしお、その蚀葉は䌚瀟のお金を取り戻しおくれたせん。だからこそ、事前に仕組みを䜜る。お金を動かす人、蚘録する人、承認する人、確認する人を分ける。蚘録を残す。瀟長が定期的に芋る。
ミカ盞互牜制は、䌚瀟の䞭に眮く小さな信号機ですね。
教授そうです。信号があるから、みんなが安心しお進める。信号がない道は、最初は速い。しかし、事故が起きたずきの損害は倧きい。
ミカ最埌に䞀蚀で蚀うず。
教授信頌は心で持぀もの。盞互牜制は仕組みで䜜るもの。䌚瀟を守るには、その䞡方が必芁です。
ミカ瀟長が本圓に瀟員を倧切に思うなら、䞍正ができない仕組みを䜜る。
教授そのずおりです。たじめな人がたじめに働ける䌚瀟には、必ず「芋られお困らない仕組み」がありたす。

いいなず思ったら応揎しよう