勉強が嫌いなんじゃなくて、学校という場所が苦手なだけという子どもたちに。希望になる本に出会った話
今から2年ほど前に、子どもが学校に行きたがらなくなったとき。選択肢が「それでも学校に行く」か「不登校になる」の二択しかない現実に衝撃を受け、それしかないのおかしくない?とすごく疑問に感じました。フリースクールなどの受け皿も増えてきていますが、まだ誰もが気軽に選べる選択肢にはなっていないというのが個人的な印象です。
というのも「不登校」という言葉で頭に浮かぶのは、社会との関係を断ち、引きこもってゲームをしたりや動画をみて過ごしているというようなネガティブなイメージ。でも、今の時代、そうじゃない「不登校」もあっていいんじゃないかな?って思うんです。
これまでは当たり前だった「学校」という集団での学びのスタイル。それにうまくフィットできなかったら、学ぶこと自体手放して「不登校」になってしまうのが今の多くの現実のように感じています。
でもそれだと、すごくもったいない。勉強が嫌いなんじゃなく、学校という場所がただ苦手なだけという子どもたちに、学校以外の場所で学べる前向きな選択肢があったらいいのに!
そんなことを考えていときに、こちらの2冊の本と出合いました。
〈本との出会いはこちらの記事で〉
不登校をきっかけに生まれた
自主学習という学び方

どちらの本も、台湾の元デジタル大臣オードリー・タンさんとその母リー・ヤーチンさんにまつわるもの。
オードリーさんと言えば、ギフテッドという類まれな才能を持つこと、コロナ禍の台湾でマスクを行きわたらせるためのシステムを速やかに構築し、マスク不足による国民のパニックを防いだことなどで有名な方なのですが、子ども時代はその突出した能力のため学校で浮いてしまい、ひどいイジメなどにもあっていたそうです。
『オードリー・タンの母が綴る「家族と教育」世界に絶望した子どもが、自分を取り戻すまで』
当時学校に行かせない保護者には行政罰で罰金が科されていたという台湾で、オードリーさんとその家族が、壮絶ないじめや不登校など絶望ともいえる時期を経て、自信を取り戻していくまでの家族の葛藤を描いた物語。
オードリーさんの母リー・ヤーチンさんが30年前に台湾で出版してベストセラーとなった『成長戦争』という本を、台湾在住のノンフィクションライター近藤弥生子さんの視点を加えて日本向けに再編集されたものです。
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『オードリー・タンの母が語る「自主学習のすすめ」』
息子が学校になじめず不登校になった経験を基に、リー・ヤーチンさんら母親たちが作り上げた教育方法「自主学習」を詳しく紹介。今では台湾の公教育にも取り入れられるほど、「学校」以外の学びの選択肢として定着しているのだそうです。
軽い気持ちで読み始めたら
ガツンと喝を入れられた
『オードリー・タンの母が語る「自主学習のすすめ」』の帯にはこんなコピーが添えられています。
不登校を決めたあなたへ
今からでも遅くない
世界が注目する「自主学習」を
わかりやすく解説
「不登校」と向き合うヒントを優しく教えてくれる子育て本のようなものを想像して読み始めたら、実際には読み手の本気度を試されるような少し難しい内容で。簡単に答えを貰おうとするんじゃなくて、しっかりついてこいよー!というスパルタコーチのような雰囲気の本でした。
でも、くらいついて読み進めていくと、『オードリー・タンの母が綴る「家族と教育」』からは不登校になった子どもとの向き合い方や親子が壮絶な経験を通して得た貴重な気づきを、
『オードリー・タンの母が語る「自主学習のすすめ」』からは子どもが自分の足で生きていくために必要な本当の学びとその環境の整え方などを、たっぷり教えようとしてくれていることが伝わってきて。覚えておきたい箇所に、マーカーで線を引きながら読んでいたのですが、最終的にはどちらの本もマーカーだらけになっていました。
学びの選択肢が
子どものこころを守る
「学校」という場所に縛られない「自主学習」という学び方は、子どもの意欲や、親の関りも必要で、誰でも簡単に実践できる魔法のようなものではないかもしませんが、現状「学校に行く」か「不登校になる」の二択しかない日本に、近い将来新たな選択肢としてきっと取り入れられるものだろうと、2冊を読み終わった今感じています。
教育の選択肢が
「学校」という一本の道しかないと、
もしそこに合わなかった場合、
みんなと同じ道を行くことができなかったと
失う必要のない自信を失ってしまう。
ほかにも選択肢があれば、
そんな風に思うこともないのに。
今回読んだ2冊の本の著者であり、翻訳者でもある近藤弥生子さんがVoicyでそんな話をされていました。学びの選択肢が増えることで、無用に自信を無くしてしまう子どもたちが減りますように。そんな思いを感じられるスパルタだけど、とてもやさしい本だったように思います。
なんとSNSをキッカケに著者の近藤弥生子さんと繋ることができ、voicyで対談させてもらいました!本の見どころや心に残ったか所についてお話ししています。
