【往復書簡】近藤弥生子さま from KEACON。40過ぎて人付き合いにまだ右往左往してる #9
台湾在住のノンフィクションライター近藤弥生子さんとの【往復書簡】。心の奥にしまっていた言葉を、そっと取り出して深掘りしていくような、そんな二人のお手紙交換です。
<前回の弥生子さんからのお返事はこちら>
弥生子さん、
学生のときに出会ってたら袖触れ合わずの私たち。お返事を読みながら、電車の車内でこっちをガン見してくるヤンキーを想像して、縮みあがる思いでした。まじで、今知り合えてほんとに良かったです。ナイスタイミングで緣分が繋がってくれたことに感謝しています。笑
そうそう、本題に入る前に一つ伝えおきたいことが。「ドン引きされないか不安だけど」って書いてあったんだけど、私、人の話を聞いて引くことってほとんどなくて。「へー!面白いね。もっと聞かせて」って感じなんです。
「自分と違う見え方=好奇心をくすぐられるポイント」なので、いつでも大歓迎です。これが普通なんだと思ってたけど、話の内容をジャッジせずに受け取れる能力はもしかすると意外とありがたい力なのかも?と最近感じたりもしています。

子どもたちはもうすぐ春休みに突入です。
予想以上にぶっちゃけてくれた「新たな友人を作ることへの心理的ハードル」の話にも「ほほぅ~ここは私とは違う捉え方だな!」って感じる部分がありました。
今の友人たちにもたくさん不義理をしてしまっているのに、これ以上増えても「相手を大切にできないのではないか」という不安の方が大きいです。
誤解を恐れずに言うなら、私はいわゆる「友だち」という存在に対して「大切にしなきゃ」って意気込んで思ったことが、そもそもあんまりない気がするんです。逆も然りで「友だちなんだから、当然大切に扱って欲しい」っていう期待も、そこまで大きくないというか「大切にしてもらえたらラッキー」的な、それくらいの感じ。
もう少し言葉を補うと、決して人への関心が薄いわけでも、孤独を愛する一匹狼タイプというワケでもなく、
(実際は、深く好きになってしまうことが多いし、すごく寂しがりやです。これ自分で言うの恥ずかしすぎる。笑)
深い関係を築いていきたいけど「友だち」というラベルを貼った途端に生まれる「こうあるべき」から、相手も自分も自由でいたいという思いが、もしかしたら人より少し強いのかもしれません。
私にとっては
「期待の軽さ=相手へのリスペクト」で、
自分も心地よくいれる距離感。
なので、弥生子さんにも、責任のようなものは感じないで欲しいなと思っています。義務感からくる優しさではなく、結果として大切に扱ってもらえるようなことがあれば、それはやっぱりものすごく嬉しい。弥生子さんから、たいした用もない肩ひじ張らないメールを貰えたりしたもんなら、大喜び間違いなしです。
ここまで大丈夫ですか?めんどくさくて、逆にひかれてるんじゃないか心配になってきました。

「友だちを大切にする」の捉え方も、
人によって差がありますよね。
毎日のようにLINEやSNSで熱量高く連絡を取り合って、特定の友だちや、たくさんの周囲の人と常時繋がっているコミュニケーションのスタイルを好む人も、周りには沢山います。
いつも刺激的で楽しそうだし、処世的にはそっちが「正解」に見えることもあるけど、私にはそれはちょっとハードルが高い。
元々マルチタスクが苦手で目の前の一つのことに全振りしてしまうような性質。気持ちや時間をコミュニケーションに持っていかれすぎてしまい、肝心の「目の前の大切にしたいもの」に注ぐエネルギーが切れてしまうんです。そしてその大切にしたいものは、目下、家族の気持ちや一緒に過ごせる時間です。
「友だちを大切にできているか」の判断基準は、私にとってはコミュニケーションの量ではなく、お互いに安心や信頼を感じられているかどうか。弥生子さんとは、そのあたりの価値観がなんだかすこし似ているような気配を感じています。
すごくいい感じにまとめちゃったけど、
実際のところ、周りからは付き合いが悪い人、群れるのが嫌いな人だと思われちゃってるのも事実。数々の不義理な行いも思い当たります。知り合いのSNSにあがっている楽しそうな写真をみて、誘ってもらえなかったなと落ち込んじゃうことも時にはあります。

「足りないと困るはイコールじゃない」という
スーさんとサクちゃんの言葉を思い出してます。
相手の世界を邪魔せずに自分の世界も守りたいという気持ちと、なんかみんな楽しそうだなという気持ちの間で、今も不器用に行ったり来たりです。もうとっくに、四十を過ぎたというのに!
だから、もし弥生子さんに対して私が静かにしていたとしても、それは無関心なわけではなく「話したいけど邪魔したくない」とウズウズしている可能性が大。ときどき、ふらっとちょっかいを出しに来てくれるとすごく嬉しいです。「待ってました!」とすぐに飛び出していきます。
KEACON
<弥生子さんからお返事を頂きました>
<過去のやり取りはこちらのマガジンに>
