ハッチング・グロース #3: AIブームが爆発的に広がる前に、サイドプロジェクトで波に乗った方法
* この記事は、「Hatching Growth #3: How We Rode the AI Wave with Side Projects Before It Exploded」を翻訳し、公開するものです。
本シリーズ「Hatching Growth」は、Glaspがいかにオーガニックに数百万人のユーザーを獲得したかを紐解く記事群です。本シリーズでは、成功した施策も失敗した施策も取り上げ、その過程で得た教訓をご紹介します。「ユーザー」という言葉はあまり使いたくないのですが、便宜上ここでは使用しますのでご承知おきください🙇♂️
最初の記事では、私たちがどのように手作業の一対一のアウトリーチによって最初の1,000人のユーザーにリーチしたかを共有しました。2つ目の記事では、「SEO++」コンテンツと口コミを通じて、どのように再現可能な成長エンジンを構築したかを紹介しました。
そして今回の第3弾では、私たちがいかに早くAIの波を察知し、遊び心のあるサイドプロジェクトを試しながら、最大のヒット作「YouTube Summary with ChatGPT」を世に出す準備を整えたのかを掘り下げていきます。
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なぜ今これを公開するのか?
2022年の終わり頃、AIはまさに一般の人々に広く認知されようとしていました。ですが振り返ると、その兆候はすでに現れていたのです。テキストから画像を生成するモデル(DALL·E 2、Midjourney、Stable Diffusion)のブレイクスルー、テックコミュニティでの高まりつつあった熱気、そしてGPTモデルによるアーリーアクセス実験などです。
私たちGlaspにとって、これは単なる背景ノイズではありませんでした。私たちはすでにOpenAIに注目しており、GPT-2に関するニュースを追い、またサンフランシスコのクリエイティブなスタートアップがAIを使って広告クリエイティブを大量に生成している様子に気づいていました。
そして2022年11月にChatGPTが公開されたとき、私たちはわずか数日で「YouTube Summary with ChatGPT」をリリースしました――世界で最初にです。そのタイミングは偶然ではなく、波が押し寄せる前から積極的に観察していた結果だったのです。
1. ChatGPT以前のシグナル
画像生成ブーム(2022年):
2022年4月、DALL·E 2がクローズドベータを開始。7月にはMidjourneyのベータ版が公開。8月にはStable Diffusionがソーシャルメディアで大きな注目を集めました。数語入力するだけで、誰でも驚くほど美しい画像を生成できるようになったのです。
この出来事が私たちに一つのシンプルかつ強力な気づきを与えました。
――「もしAIがテキストから高品質な画像を生成できるなら、テキストからテキストを生成するのも自然な流れだ」ということです。Glaspのプロダクトとの相性:
GlaspはテキストのハイライトとUGC(ユーザー生成コンテンツ)を中心としたサービスであるため、テキスト特化のAIはプロダクトを増幅させ、SEO主導の成長戦略をさらに強化できるだろうと考えていました。
(UGCをどのようにSEO主導の成長に活用したかは、「Hatching Growth」の別の回で詳しく紹介します。)ローカルコミュニティでの熱気:
サンフランシスコでは、すでにAIが大きな話題になっていました。友人たちはAIスタートアップを立ち上げ、高いバリュエーションで資金調達を行い、新しいクリエイティブツールを試していました。ODFのようなプログラムでも、創業者たちが新しいトレンドやインサイトを共有しており、GPTモデルへの期待がどんどん高まっているのを肌で感じました。これが私たちの確信をより強固にしたのです。
(ちなみに、私たちはODFの創業者であるジュリアン・ワイザー氏にGlasp Talkでインタビューしています。興味があればぜひチェックしてください!)
2. サイドプロジェクト:DALL·E × Wordle
ChatGPTが登場する前、私たちはバイラルになったパズルゲーム Wordle とAI画像生成を組み合わせたサイドプロジェクトを作りました。
その仕組みはこうです:
DALL·E 2 が、1つのテキストプロンプトから4枚の画像を生成する。
ユーザーは、その元のプロンプト(有名な引用やフレーズ)を当てる。
Wordle のように、推測には色でフィードバック(正解は緑、部分的に正しい場合は黄、不正解は灰色)。
プロジェクト名は “DALL·E-dle”(DALL·E + Wordle)。
このプロジェクトは遊び心のあるものでしたが、多くの人の関心を引きました。数百万人の読者を持つ大手ゲームメディア PC Gamer が、次のような見出しで記事に取り上げてくれたのです:
“Play a weird wordle-like where you guess what prompt an image generator used.”(「画像生成AIが使ったプロンプトを当てる、ちょっと変わったWordle風ゲームを遊んでみよう」)

私たちにとって、これは単なる報道ではなく「証明」でした。
小さなサイドプロジェクトでも注目を集め、大手メディアに取り上げられ、そしてAIのバイラルな可能性に対する私たちの直感を裏付けることができたのです。
3. YouTube Summary with ChatGPT のローンチ
これまでの洞察と実験を武器に、私たちはOpenAIを注視していました。2022年11月にChatGPTがリリースされたとき、そのチャンスを瞬時に見抜いたのです。
わずか1日で YouTube Summary with ChatGPT を公開しました。するとすぐにSNSでバイラル化し、世界中のメディアに取り上げられ、数百万人のユーザーをGlaspに呼び込みました。
ここで重要だったのはスピードです。以前からの確信、サイドプロジェクトでの実験、そして創業者の「素早く出して改善する」というマインドセットに支えられて、他の誰よりも早く動くことができました。
4. 学んだこと
波を読む直感を養うこと:
最大の転換点は、テクノロジーの変化が明白になる前にそれを見抜くところから生まれます。シグナルを観察し、コミュニティを追い、直感を信じましょう。サイドプロジェクトは大きな成果につながる:
小さな遊び心ある実験でも、大きな注目と信頼を得られることがあります。たとえ “DALL·E-dle” がコアプロダクトではなかったとしても、次の波に乗るための認知と自信を築く助けとなりました。実行スピードがすべて:
トレンドを見抜くことと、それに即座に行動することは別物です。もしChatGPTの公開から1週間でも待っていたら、市場を先に取られていたでしょう。機能的であるだけでなく、楽しさを:
広がるプロジェクトは、人を驚かせたりワクワクさせたりするものが多いのです。ちょっと風変わりなAIゲームでも、洗練されたYouTubeツールでも、楽しさ が成長を加速させます。
まとめ
Hatching Growth #3 では、Glasp がいかにしてAIブームを先読みし、DALL·E-dle のようなサイドプロジェクトで実験を重ね、その洞察を活かしてブレイクスルーとなる YouTube Summary with ChatGPT をローンチしたかを紹介しました。
主要なポイント:
テクノロジーの変化を示す初期のシグナルを見逃さないこと。
サイドプロジェクトを低コストの「賭け」として活用し、波を試すこと。
チャンスが訪れたときは、素早く実行に移すこと。
次回は、YouTube Summary 以前に開発したもう一つのAIプロジェクトについて、それが「サイド実験を成長のテコに変える」上で教えてくれた教訓、そして最終的に YouTube Summary を生み出したアイデア創出プロセスをお伝えします。
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