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目標を捨てた方がうまくいく?|オープンエンドな生き方の提案

著者プロフィール: ケネス・スタンリー(Kenneth O. Stanley)
ライラ・サイエンス社 オープンエンドネス部門シニアバイスプレジデント。前職ではOpenAI 社のリサーチチームのリーダーとして、オープンエンドネスの研究を行う。セントラルフロリダ大学コンピュータサイエンス学科におけるチャールズ・ミリカン・プロフェッサー、ジオメトリック・インテリジェンス社の共同創設者(のちにUber 傘下のAI ラボとなり、そこではコアAIリサーチ部門の主任)などを歴任。NEAT、新規性探索、CPPNsをはじめとする著名なアルゴリズムの開発者でもある。最優秀論文賞を10回以上受賞したほか、「目標という幻想」をテーマに各所で講演を行っている。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

著者プロフィール: ジョエル・リーマン (Joel Lehman)
機械学習の研究および執筆を行う人工知能研究者。過去にはOpenAI 社、UberAIラボ、ジオメトリック・インテリジェンス社でオープンエンドAIの研究を行い、コペンハーゲンI T 大学で教授を務めた。最優秀論文賞を複数回受賞したほか、影響力のある論文として「SIGEVO impact award」や「ISAL Outstanding Paperof 2020 award」にも選ばれている。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

今回の記事は、探索の重要性について扱った本です。SmartNewsの鈴木健さんにおすすめされ、読むことになりました。AIを変えたアプローチは目標を持たない、探索を重要視するという点が非常に面白く、真のイノベーションはどのように起こるのかというのを教えてくれます。

感想

  • 明確なゴールを測定すると、それに収束しようとする過程で本来の創造性や新規性が閉じ込められてしまう。

  • Purpose

    • この感覚は大事だなと。

    • Purposeも大事だし、Processを楽しむというのが大事だな。

  • 実践はどうするのか?

    • 実際のプロジェクトや会社で行う時に、リソースをどう振り分けるのか?

    • Manageする側からするとバランシングが大変ではあるなと。

    • アリの組織みたいに70:30 ぐらいにするのが良いのか。

  • ワクワク

    • 特に子供の頃、好奇心を追求していくのが正しかった。

    • Rangeの本でもあったけど、経験値の幅が広い方が良い。

    • その上で、長期思考で辛抱強く

  • 実験

    • 英国軍が出した、インドでヘビを捕まえるのに懸賞金を出す話。


輪読会

本の中心メッセージ(輪読会での理解)

  • A. 目標設定は「探索」を狭める

    • ゴールが明確すぎると、そこに最適化してしまい、発見や偶然の芽を見落とす。

    • 結果として「新しい価値」ではなく「正解っぽい改善」に収束しやすい。

  • B. 新規性探索(Novelty Search)の強さ

    • 直接ゴールを狙うより、面白い方向へ探索したほうが結果的に成功するケースがある。

    • 例:迷路を解くロボットの話(出口に最短で向かうより、新規性探索の方が成功率が高い)。

  • C. 目的のない寄り道が未来を作る

    • 過去が生み出した未来は「当時の人々が狙った未来」ではなく、過去の行動が思いがけず生んだものだった、という視点が刺さった。

印象に残った具体例(輪読会で盛り上がったところ)

キャンベルの法則/逆効果を生む奨励制度

  • 毒蛇を捕まえたら懸賞金 → 逆に養殖が始まり毒蛇が増える

  • 骨の破片を持ってきたら報酬 → 叩き割って破片を増やす

  • 「残業代」も同じ構造(長く働くほど得になるので最適化が起きる)

    • 数値目標・報酬設計は、人間をズルくではなく合理的に動かしてしまう

心に残った言葉・引用(感想として出てきたもの)

  • 「私は探し求めない、見出すのだ」(ピカソ)

  • 「躍動する星を生み出すためには、自分の中に混沌を抱えていなければならない」(ニーチェ)

  • 「目標への執着=未来への執着」

    • すべての瞬間が理想の未来との差分で裁かれてしまう

    • 未来ではなく過去との比較で進捗を捉える、という考え方が新鮮だった

  • 「成功を望むなら成功を目指すな。好きなこと・信じることをやれ。成功は自然とやってくる」


引用

革命への足がかりがどのようなものかがわからないからこそ、革命的なイノベーションには、たとえ客観的に見たときの成果につながっていなくても、何十年もモチベーションを維持できるような「面白さ」への強い直感が不可欠となります。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

現在では、より大切なのは、自分たちが正しい方向に進むかもしれないと感じるものに取り組んでいる人々を信じ、数か月や数年にわたって辛抱強く待つことだと考えるようになりました。もちろん、それが私たちの研究の価値観や好みに合致していることが前提ですが。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

何か重要なことが近くに迫っていると感じるならば、その直感を信じてよいのだ。むしろ、それが何であるかを説明できなくても、直感を信じるべきなのだ。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

もっとも偉大な成果とは、それ自体を目標としてしまうと達成「されにくく」なる。加えて、このパラドックスが導く奇妙な結論は──もしこのパラドックスが真実であるならば、偉業を達成するための最良の方法、すなわち「際限のない」発見を追い求めたり、かぎりない野心を実現したりするための真の道筋とは、「一切の目標をもたない」ことだ。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

たとえ自分自身の旅が期待した結末を迎えなかったとしても、孤高の発明家が努力を続け、運命づけられた目標をついに達成するというような話は、そもそも神話にすぎなかったのだ。むしろ長い目でみて、最終的に探索空間を支配するのは、多様な関心をもつ無数の人々の集合知であり、個々の目標や人物ではない。私たちは、自らの未来に「蝶」や「自動車」のような驚くべき発見がもたらされることを確信できる。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

「成功を望むならば、成功を目指してはならない。ただ、自分が好きなこと、信じていることをすれば、自然と成功はやってくる。」 ──デービッド・フロスト

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

誤った先見性をもつ者は地平線のかなたに目を凝らすかもしれないが、真のイノベーターは次の足がかりとなるものを近くで探す。成功した発明家はどうやって「そこ」に辿り着くかより「ここ」からどこへ辿り着けるのかを問う。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

歴史のどの時点においても、人類は特定の能力と知識をもっているが、この一式の能力と知識には、科学、技術、芸術のすべてが含まれている。この中からいくつかの部品を組み合わせたり、新しい方法で部品を変化させたりすることで、この塊にさらに新たな別の能力が加えられて、進歩が少しずつ生み出される。真のイノベーターは、いまこの瞬間に何が面白いのかを見極めながら、小さな一歩を踏み出すのだ。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

すべてが語られ尽くして、先見の明をもつ者でさえ陳腐なビジョンに嫌気が差して、先が見通せない未来に報われない期待の灰が降り積もるとき、なおも闇を貫くことができる原則はただ一つしかない。「最高の目標を達成する」には、「それを捨て去る」覚悟が必要だ。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

進化を競争とみなすことはできるが、生存と繁殖という「目標」において他の生物を凌駕することよりも、競争から逃れて新しいニッチを形成することのほうが重要だという点である。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ Kindle版

この記事で掲載した引用は、Glaspの機能を使ってエクスポートしています。Kindleのハイライトをエクスポートすることに興味がある方は、以下の記事をご覧ください。

また、この本のトップハイライトは以下のリンクよりご覧ください。

目標という幻想 未知なる成果をもたらす、〈オープンエンド〉なアプローチ

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