教員採用試験に、“ヤバいやつ”を排除するロジックはあるのか──制度の構造を問い直す
こんにちは!
中卒40代・プロ会社員|マルチクリエイターのケイです。
盗撮、暴力、わいせつ、横領。
時折、子どもを預ける親として、見過ごせない「教師による事件」がありますよね。
今朝もニュースを開いたら、ある「事件」が目に入ってきました。
小学生の子供を持つ一人の親として、ショッキングなニュースです。どんな事件も嫌ですが、親として、こういった事件は本当に起きてほしくない。
ふと、こんなことを考えてしまった。
うちの子が通う学校にも、こういう人が居るかもしれないってこと?
そして採用面接に数百回立ち会ってきた人間として、思いました。
なぜ、そうした人物が採用段階で弾かれないのか。
制度としての、構造的な盲点があるのではないか?
今日はこの仮説を、“採用ロジック”の観点から考え、問題提起に繋げたいと思います。
✅ 結論:教員採用には“ヤバいやつ”を排除する仕組みが存在しない
民間企業であれば、採用時に「人物面リスク」をどう見抜くかが議論され、行動面接・適性検査・多面評価など、複数のチェックロジックを組み合わせています。
一方で、教員採用試験にはそれがない。
現行制度には、“人格的リスクを早期に検出する”ための設計思想が組み込まれていません。
教育現場ほど人間性が重視される職種はないのに、
採用プロセスの重点は今も「知識」「志望動機」「マナー」に留まっている。
この、外側から見た課題と内部のチェック機構のミスマッチこそ、構造的な問題の出発点です。
1️⃣ データで見る現実:4,829人の「不祥事」が起きた1年
文部科学省が2024年12月に公表した
「令和5年度 公立学校教職員の人事行政状況調査」によると、2023年度の1年間に懲戒処分等を受けた公立学校教員は、実に4,829人に上ります。
これは教員総数約92万人に対して約0.52%。
前年度より257人増加しており、過去数年で微増傾向です。
内訳は以下の通り。
体罰:343人(0.04%)
不適切指導:509人(0.05%)
性犯罪・性暴力等:320人(0.03%)
└うち児童生徒への性暴力:157人(0.02%)
その他(交通違反・窃盗・横領など):約3,657人
つまり、単なる“ニュース映えする事件”ではなく、制度的スクリーニングの限界が、数字として表れているのではないかと思うのです。
2️⃣ 確率論的に見た「ゼロにならない構造」
年間4,829件という数字は、0.52%という“低率”に見えるかもしれません。
しかし、母集団が92万人に及ぶ以上、統計的にゼロにはなりません。
低確率事象でも、集団が大きければ絶対数は増える。これは確率の宿命です。
つまり、「不祥事をゼロにすること」は理論的に不可能。
ただし、“防げたはずの個別事案”を見逃している現実は別問題です。
人格リスクを検知するロジックが存在しないために、「パッと見では普通に見えるけど、実は問題がある人」を弾けていないのです。
3️⃣ 教員採用試験の実態:知識と熱意は測れても、人間性は測れない
教員採用試験は、「筆記試験」と「面接試験」で構成されています。
2027年度からは筆記試験が共通化される方向にありますが、これは“知識の公平性”を重視した制度改良であり、“人格的安全性”を担保する改革ではありません。
面接の評価項目は、「教育への熱意」「コミュニケーション能力」「社会性」とのこと。
この基準だけで人格リスクを見抜けるでしょうか?
答えは、ほぼNOです。
むしろ、サイコパス傾向の人間が得意とする領域が多い。
彼らは一見すると非常に聡明で、受け答えも流暢。
「共感しているふり」「熱意の演技」「言語操作」を得意とし、感情的に安定して見えるため、面接官の印象評価では上位に入ることが少なくありません。
大学教職課程の解説サイト(例:アガルート)を見ても、教員採用試験では、“自己PR力”“柔軟なコミュニケーション”“前向きな姿勢”といった要素が必要になるとあります。
私は逆にこれが、定型的・印象操作に強い人物が有利な評価軸になっているとも思うのです。
このロジックでは、「共感性の演出」に長けた人間が通過しやすく、“パッと見まともな人”を検知するのは難しいのではないでしょうか。
🚨 「真っ当な人に見えた人」が崩れる瞬間
私自身の経験を話します。
中学時代の体育教師のこと。威圧的でもなく、生徒思いの良い先生に見えました。しかし、その人は後に教育委員会勤務となり、公金横領で逮捕されました。
彼は決して“わかりやすい問題人物”ではなかった。生徒からも人気のある人だったのです。
だからこそ怖い。
「外見・態度・言葉の端々にリスクが見えない人を、どうやって見抜けばいいのか?」
これは企業だけでなく、教員採用の現場においても重要な問いなのです。
弁護士のサイト(例:デイライト法律事務所)によれば、こうした横領事件の多くは「真面目に見える人」が起こしており、動機は“罪悪感の希薄化”や“組織的チェック体制の甘さ”。
人間、だれしも完璧な人はいません。採用後の制度による監視で防げることもあるでしょう。しかし、採用事の制度構造でも、この問題に向き合うべきであると、私は思うのです。
4️⃣ 民間企業では“人を見抜く科学”が進化している
民間でも採用の失敗は起こります。
しかし、そこには明確な「リスク低減の設計思想」があります。
行動面接(Behavioral Interview)で、「過去の行動」「判断理由」「再現性」を掘り下げる。
適性検査では、自己愛・衝動性・他責傾向を数値で可視化。
さらに複数面接官による評価分散で、バイアスを抑える。
こうした“人を見抜く科学”が存在するにも関わらず、教育現場では導入の動きがほとんどありません。
「教育者は信頼できる」という前提が、ある種の認知バイアスとしてかかっており、これが制度的リスクに繋がっているのではないか。
これは、私の心配しすぎなのでしょうか?
5️⃣ 提言:教育現場にも「人を見る科学」を導入せよ
この問題を“個人のモラル”で片付けてはいけません。必要なのは、制度としての再設計です。
教員採用試験の改革に求められる要素は、以下の3点です。
心理特性の可視化
攻撃性・他責傾向・衝動性・共感力欠如などを心理検査・適性テストで定量的に把握する。
行動面接の導入
「過去の行動」から価値観・再現性を読み取る。単なる“印象評価”ではなく、思考構造を確認する質問設計が必要。
面接官教育の標準化
人を見る訓練を受けていない面接官こそリスク。評価バイアス・心理安全性・虚偽反応の検知など、人事コンサルタント的視点を教育委員会に取り込み、定期的に面接官のレベルアップ研修を行う。
これらは、民間ではすでに確立された知見です。
“善意に頼る採用”から“構造で守る採用”へ。
それが、教育現場の信頼を再構築する第一歩なのではないでしょうか?
🚨 人を見抜く為の知見
ここまで、教員採用試験の“構造的欠陥”を見てきましたが、実際の現場では、誰かが「見抜く側」に立たなければ何も変わりません。では、どうすれば“ヤバい人”を見抜けるのか。
面接設計の視点から整理した記事がこちらです。
👉 【面接官必修】ヤバい人を排除する「人格プロファイリング面接」設計術
私は一人の父親ですが、教育現場そのものを変える力を持っているわけではありません。
上の記事も含めてあくまでも現場における戦術でしかないのですが、ヒントになる情報の一つとして、教育現場の方に届けば幸いです。
✅ まとめ
教員の不祥事は、2023年度だけで4,829件(0.52%)。
知識と熱意を測る制度で、人格リスクは検出できない。
印象操作が得意なタイプほど通過しやすい現行構造を改めるべき。
民間の「人を見抜く科学」を導入し、“採る力”を再設計する必要がある。
人は誰でも間違うものですが、教員というのは、私達の子供を預けることになる人達。
教師の不祥事やその背景起きていることをスルーせずに、どうすれば解決できるのか?を引き続き考えていきたいと思いました。
見なかったふりをすれば、結果は社会全体に返ってくる。“教える力”の前に、“選ぶ力”を問い直す時代に来ているのではないでしょうか。
🔗参考資料一覧
本記事を執筆するにあたって参考にさせていただいた資料は下記の通りです。
できるだけ資料等から調査を行いましたが、もしも私の記載で間違っている情報などがありましたら、コメント等でご指摘ください。
(すぐに確認の上対応させていただきます)
📒内閣府
📒文部科学省
今回は以上です!
読んでいただき、ありがとうございました。
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またね。
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