第5夜親も支援者もどうしていく?選び取る支援シリーズ#5
ここまで、
第1夜 選べないまま大人になった人の話
第2夜 「してあげたい支援」は悪なのか
第3夜 親はなぜ待てないのか
第4夜 支援者はなぜ待てないのか
について書いてきました。
支えに対する考えは、人それぞれ
でも、その思いが強いほど、
いつの間にか本人が真ん中からずれていく。
では、
どうしていけばいいのでしょうか。
私は、
特別なことをする必要はないと思っています。
毎日の生活の中で、
少しだけ関わり方を変えるだけでいいのだと思います。
例えば、
全部を任せるのではなく、
全部を決めるのでもなく、
「選べる形にする」
・どっちにする?
・やる?やらない?
・今やる?あとでやる?
・こっちとこっち、どっちがいい?
大きなことを決める前に、
小さなことを自分で決める経験を増やしていく。
失敗しても大丈夫なところで選ぶ。
やり直せるところで選ぶ。
困ったら助けてもらえるところで選ぶ。
その繰り返しの中で、
「自分で決める」という経験が増えていくのだと思います。
そしてもう一つ、
とても大事だと思っていることがあります。
それは、
「どうしてそれにしたの?」と聞くことです。
答えが返ってこなくても、いい。
発信がなくても、少しずつ聞いていく。
うまく説明できなくても、
「そっか、そう思ったんだね」
と聞いてもらえる経験。
それを繰り返していくと、
だんだん、
自分がどうしたいのか、
自分で分かるようになっていく気がします。
選ぶ力は、
特別な訓練で身につくものではなく、
毎日の生活の中で、
少しずつ育っていくものなのだと思います。
早く決められることより、
正解を選べることより、
自分で選んだ、という経験の方が、
大事なのかもしれません。
親も、支援者も、
どう関わればこの子にとって正解か
分からないだけなのかもしれません。
だから必要なのは、
できるようになりましょうも大切だけど
本人が本人のことを選んでいける方法を
知ることだと思うのです。
全部やってあげる支援でもなく、
全部任せる支援でもなく、
「一緒に考える支援」
「一緒に決めていく支援」
それが、
選び取る支援なのだと思います。
親も、支援者も、
同じところで迷っているのかもしれない。
守りたい。 でも、自立してほしい。
助けたい。 でも、助けすぎたくない。
この間で揺れながら、
それでも関わり続けている。
それだけで、
もう十分すごいことなのだと思います。
今日、一つだけ聞いてみることから、
始めてみませんか。
次回は、
支援会議が「聞く場」になるか「考える場」になるかについて。
