【消費税法・学習アウトプット⑧・最終回】7月の振り返り──電卓を忘れ、最後まで理論暗記と向き合った本試験直前
※本記事は、税理士試験(消費税法)の学習記録として、TACでの学習内容をもとに、自身の理解や気づきを整理したものです。
※本記事は学習内容をもとにした私的な整理であり、条文・制度趣旨を自分の言葉でまとめたものです。実務判断・申告対応は税理士または所轄税務署にご確認ください。
7月は、本試験前にできる最後の修正を進めた月だった
6月の振り返りでは、体調不良によってTACの全国公開模試を受けられなかったことを書いた。
前回の記事はこちら。
6月は、仕事、大学院、引っ越しが重なり、まとまった勉強時間を十分に取れなかった。
理論暗記も思うように進まず、総合問題の演習量も減った。
そして、模試にも参加できなかった。
かなりしんどい月だったと思う。
ただ、一番強く感じたのは、
本番ではなくてよかった
ということだった。
その反省を踏まえて、7月は今まで学習してきた内容の復習を中心に進めた。
新しい論点を広げるというより、これまで触れてきたものを、どれだけ本試験で使える状態へ戻せるか。
理論を覚える。
計算を復習する。
模試を受ける。
そこで見つかった課題を、残りの期間で修正する。
7月は、そういう月だった。
本試験が近づくと、急に特別なことをしたくなる。
難しい問題へ手を出したくなる。
新しい教材も気になる。
他の受験生が何をしているのかも気になる。
ただ、最後に必要なのは、今までやってきたことを答案へ戻すことだと思う。
直前期は、新しい自分へ生まれ変わる期間ではない。
これまで積み上げてきた自分を、試験会場へ連れていく準備期間である。
7月は大原の模試を受けた
6月にTACの全国公開模試を受けられなかったため、7月は大原の模試を受けた。
本試験前に、理論と計算を通して解く機会を持てたことは大きかったと思う。
普段の学習では、個別の理論を覚えたり、総合問題を解いたりする。
ただ、模試では、本試験に近い時間の中で、
どの問題から手を付けるか。
理論へどれくらい時間を使うか。
計算をどの順番で処理するか。
分からない問題をどこまで考えるか。
といった判断も必要になる。
知識を持っているだけでは足りない。
限られた時間の中で、その知識を取り出し、答案へ変える必要がある。
その意味で、模試は単なる点数確認ではない。
自分の知識が、本番形式でも使えるかを確認する機会である。
6月に受けられなかった分、7月に一度でもその経験をできたのは良かった。
模試は10時開始だった
大原の模試は、10時開始だった。
本試験の消費税法は、8月4日の15時30分開始である。
その意味では、模試当日の準備は比較的楽だったと思う。
朝起きる。
少し確認する。
会場へ向かう。
そのまま試験へ入る。
時間の流れが分かりやすい。
一方、本試験は15時30分開始である。
朝からかなり時間がある。
この午前中をどう使うかは、意外と重要だと思う。
朝から理論を詰め込み過ぎる。
直前まで教材を見続ける。
昼食を重くし過ぎる。
会場へ早く着き過ぎて疲れる。
逆に、ゆっくりし過ぎて集中が切れる。
本試験は、答案を書いている二時間だけの勝負ではない。
起きてから試験開始までの時間も含めて、本番になる。
15時30分という開始時刻は、朝からどう過ごすかを自分で決める必要がある。
午前中に何を見るのか。
昼食は何を食べるのか。
どのタイミングで会場へ向かうのか。
会場に着いてから何を確認するのか。
今のうちにある程度決めておいた方がよい。
当日に全部考えると、それだけで疲れる。
本番では、知識を使う前に判断力を消耗したくない。
受験生の脳は、試験開始前から勝手にウォーミングアップを始める。
放っておくと、開始前に少し疲れる。
だから、午前中は理論を軽く確認しつつ、普段と大きく違うことはしない。
食事も取り過ぎない。
移動時間には余裕を持つ。
試験開始時刻に集中力のピークを合わせる。
このあたりを意識したい。
そして、まさかの電卓を忘れた
大原の模試では、一つ大きな出来事があった。
電卓を忘れた。
消費税法の模試である。
当然、計算問題がある。
その電卓を忘れた。
会場に着き、机の上へ必要な物を出そうとした。
筆記用具はある。
受験に必要な物も確認する。
鞄の中を探す。
ただ、電卓がない。
最初は、
どこか奥に入っているはずだ
と思った。
もう一度探す。
ポケットを見る。
書類の下を見る。
鞄の底も確認する。
しかし、ないものは何度探してもない。
そのとき初めて、
電卓を持ってきていない
という現実を受け入れた。
遅い。
かなり遅い。
試験勉強では、
理論を覚える。
計算問題を解く。
時間配分を考える。
体調を整える。
そうしたことばかり考えていた。
しかし、電卓がなければ、計算問題を通常通り解くことは難しい。
試験対策というと、どうしても勉強内容へ目が向く。
どの論点を覚えるか。
どの問題を解くか。
何時間勉強するか。
ただ、当日に必要な物を持っていくことも、本番の一部である。
受験票。
筆記用具。
電卓。
時計。
必要な物を確認する。
かなり基本的な話だ。
ただ、人間は直前期になると、難しい論点を考えながら、基本的な持ち物を忘れる。
頭の中では納税義務や仕入税額控除を回している。
手元には電卓がない。
知識と現実の連携が取れていない。
本番前に、持ち物の失敗を経験できた
もちろん、模試で電卓を忘れたことは良いことではない。
本来の条件で受けられなければ、自分の実力を正確に確認しにくい。
ただ、それでも本番前に失敗できたことには意味があったと思う。
6月には、体調不良で模試を受けられなかった。
7月には、電卓を忘れた。
どちらも本試験で起きれば、かなり大きな問題になる。
本試験は年に一度しかない。
その日に体調を崩す。
必要な物を忘れる。
それまでの勉強とは別の理由で、力を出せなくなる可能性がある。
だから、直前期に確認すべきなのは、知識だけではない。
睡眠。
食事。
移動時間。
会場までの経路。
持ち物。
試験開始までの過ごし方。
こうした部分も含まれる。
模試で失敗すると、つい自分の注意力のなさだけを責めたくなる。
もちろん反省は必要だ。
ただ、反省を感情で終わらせても意味はない。
次に同じことを起こさない仕組みへ変える必要がある。
前日までに持ち物を並べる。
チェックリストを作る。
電卓は予備も用意する。
受験票と筆記用具を同じ場所へ置く。
本番当日の行動を事前に決める。
人間の注意力を信じ過ぎない。
経理でも、ミスをしないように気を付けるだけでは弱い。
ミスが起きにくい仕組みを作る。
試験でも同じだと思う。
大原の模試は、終了後の簡単な解説が良かった
大原の模試では、試験後に簡単な解説があった。
これは良かった。
模試を受けた直後は、自分がどこで迷ったかを覚えている。
どの理論が書けなかったか。
どの計算処理で止まったか。
どの問題へ時間を使い過ぎたか。
記憶が新しいうちに解説を聞くと、自分の答案との違いを確認しやすい。
模試は、受けただけでは完成しない。
点数を見て終わりでもない。
間違えた理由を確認する。
足りなかった知識を戻す。
時間配分を見直す。
次に同じ問題が出たとき、どう処理するかを決める。
そこまでやって、初めて意味がある。
試験直後に簡単な解説があることで、復習へ入りやすかった。
自分一人で解答を眺めるより、問題の意図や注意点を聞ける方が、課題を整理しやすい。
人間は試験が終わると、とりあえず解放された気分になる。
そして復習を、未来の自分へ渡そうとする。
未来の自分は、だいたい受け取りを拒否する。
試験直後に復習の入口があるのは、その先送りを防ぐ意味でも良かった。
模試では課題が見つかった
模試の結果については、課題が見つかった。
良い結果だった、悪い結果だったというだけではなく、今の自分に何が足りないかが見えた。
本試験前の模試で重要なのは、点数だけではないと思う。
もちろん、高い点数を取れれば安心する。
低ければ落ち込む。
模試は課題発見のためと言いながら、人間なので点数にはしっかり反応する。
ただ、本番前に受ける以上、最も重要なのは、その結果を本試験までにどう使うかである。
理論で書けなかった部分。
計算で処理を迷った部分。
忘れていた論点。
時間を使い過ぎたところ。
確認不足だったところ。
こうした課題を見つけられたなら、模試を受けた意味はある。
本試験で初めて弱点に気づくより、模試で気づいた方がよい。
本試験の答案用紙は、受験生の成長を待ってくれない。
そこで課題を見つけても、次の修正機会は一年後になる。
だから、残り時間が少なくても、本番前に課題が見えたことはプラスにしたい。
7月の一番の課題は、やはり理論暗記だった
7月の一番の課題は、理論暗記だった。
これまでの月次振り返りでも、何度も理論について書いてきた。
覚える。
忘れる。
また覚える。
書いてみる。
抜けている。
戻す。
消費税法の理論学習は、だいたいこの繰り返しだった。
7月は本試験直前である。
さすがに、理解しているだけでは足りない。
見れば分かる。
流れは説明できる。
制度趣旨は理解している。
それだけでは、本試験の答案にならない。
問われた内容に合わせて、必要な言葉を時間内に書く必要がある。
理論暗記の難しさは、覚えたと思っても、書こうとすると出てこないことにある。
頭の中では分かっている。
しかし、文章として再現できない。
最初の言葉が出ない。
途中の要件が抜ける。
似た理論と混ざる。
こうしたことが起きる。
理論は知識であると同時に、再現する技術でもある。
覚えた内容を、試験会場で取り出せなければ点数にならない。
ここが最後まで大きな課題だった。
理論はWordにまとめた
7月は、理論をWordにまとめることも意識した。
単に理論を順番に並べるだけではなく、検索できる形にしておく。
これが意外と便利だった。
例えば、
土地
という言葉で検索する。
すると、土地に関係する理論が複数出てくる。
非課税。
課税仕入れ。
調整対象固定資産。
用途区分。
それぞれ別の論点として学んでいても、同じ言葉でつながっていることが分かる。
個別に覚えていると、理論が一つずつ独立した箱に入ってしまう。
しかし、特定の言葉で検索すると、
この論点と、この論点はここでつながるのか
と見えてくる。
これは、横のつながりを意識するうえで役立った。
消費税法の理論は、個別の暗記だけで終わらない。
制度同士が関係している。
ある取引がどの区分になるか。
その区分が仕入税額控除へどう影響するか。
保有や転用によって調整が必要になるか。
一つの言葉を手掛かりに複数の論点を見ると、知識が少し立体的になる。
Wordにまとめること自体が目的ではない。
検索し、関係する理論を横断して見る。
その使い方に意味があった。
紙の教材には紙の良さがある。
ただ、Wordでは特定の言葉を一瞬で探せる。
人間の記憶は検索窓ほど正確ではない。
だから、道具に助けてもらう。
「土地」などの個別ワードから、横のつながりを見る
例えば、土地という言葉だけでも、複数の論点につながる。
譲渡や貸付けがどう扱われるか。
仕入れに関係する場合はどうなるか。
用途が変わった場合に調整があるか。
非課税売上との関係はどうか。
一つの理論だけを覚えていると、別の場面で出たときに結び付かないことがある。
しかし、個別ワードで検索して関連する理論を並べると、
同じ言葉が、制度の中でどんな役割を持っているのか
が見えやすくなる。
もちろん、本試験ではWord検索は使えない。
試験会場で検索窓を開くこともできない。
残念ながら答案用紙には、Ctrl+Fがない。
だからこそ、勉強中に検索を使ってつながりを作っておく。
本番では、そのつながりを自分の頭の中から取り出す。
理論暗記は、文章を一つずつ保管する作業ではない。
必要な場面で、関係する知識を引き出せるようにする作業でもある。
「理論を仕上げる」とは、完璧に覚えることではなかった
7月は理論を仕上げる意識で学習した。
ただ、実際に直前期まで来ると、
すべての理論を完璧に覚える
という意味での完成は難しいと感じる。
覚えた理論もある。
不安な理論もある。
何度やっても抜ける部分もある。
書き始めれば出てくるものもあれば、見ても曖昧なものもある。
その状態で、本試験は近づいてくる。
だから、直前期の「仕上げ」は、完璧な状態を作ることではなく、
優先順位を付けること。
重要な理論を繰り返すこと。
書けない部分を確認すること。
制度同士のつながりを意識すること。
本番で少しでも多く再現できる状態にすること。
こういう作業だったと思う。
完璧を目指すことは大切だ。
ただ、完璧になるまで本試験は待ってくれない。
時間が限られている以上、何を優先するかを決める必要がある。
全部を一度ずつ見るより、重要なものを何度も書く。
最後は、理想的な完成度より、実際に得点へつながる再現性を優先することになる。
とにかく書くことを続けた
理論暗記では、とにかく書くことを意識した。
読む。
声に出す。
見直す。
さまざまな方法がある。
ただ、自分にとっては、答案として書けるかを確認するために、実際に手を動かす必要があった。
完璧に覚えてから書こうとすると、いつまでも書き始められない。
だから、曖昧でも書く。
途中で止まる。
答えを見る。
抜けていた部分を確認する。
もう一度書く。
この繰り返しになる。
理論を書くと、自分が分かっていない部分がはっきりする。
読んでいるだけなら、知っている気になれる。
文章を見れば、
そうそう、これだ
と思える。
しかし、白紙から書こうとすると出てこない。
理論教材は親切である。
必要な言葉が全部そこにある。
本試験の答案用紙は、かなり不親切である。
何も書いていない。
当然だが、毎回少し腹が立つ。
だからこそ、白紙から書く練習が必要になる。
計算は、間違えた部分を中心に解き直した
7月は仕事も忙しかった。
そのため、総合問題を毎回二時間かけて最初から最後まで解くことは減らした。
理想を言えば、本試験と同じように時間を計り、理論と計算を通して解く練習を増やしたかった。
ただ、現実には時間が限られていた。
仕事を終えて帰宅する。
そこから二時間の総合問題を解く。
さらに復習する。
平日に毎回これを行うのは難しい。
だから、解き直しでは、過去に間違えた部分を中心に復習した。
どの資料で迷ったのか。
どの論点を忘れていたのか。
どの計算処理で間違えたのか。
なぜ見落としたのか。
その部分へ絞って確認する。
全部を最初から解けば、本番形式の練習にはなる。
ただ、時間がない中で弱点を直すなら、間違えた場所へ集中する方が効率的なこともある。
直前期は、
どれだけ多くの問題を解いたか
だけではなく、
同じ間違いをどれだけ減らせたか
が重要になる。
二時間通して解く回数を減らしたことへの不安
もちろん、総合問題を二時間通して解く回数を減らしたことには不安もある。
本試験では、途中だけを解くわけではない。
理論から計算まで、限られた時間で答案を作る必要がある。
部分的な復習だけでは、
全体の時間配分。
集中力の維持。
後半の疲労。
問題を飛ばす判断。
こうした部分は確認しにくい。
だから、模試を受けた意味は大きかった。
普段は間違えた部分を中心に効率よく戻す。
模試では、通して解く。
限られた時間の中で、両方を使い分けるしかなかった。
すべてを理想通りに行うことはできない。
直前期は、やることを増やすより、やらないことを決める必要もある。
仕事が忙しい中で、
二時間取れないから今日は何もしない
とするより、
三十分でも間違えた論点を戻す
方がよい。
完璧な学習時間を待っていると、勉強できる日はかなり減る。
社会人受験では、細切れの時間も使う必要がある。
美しくはない。
だが、現実的ではある。
計算は、知識より処理の安定が重要になる
計算問題では、知識を知っているだけでは足りない。
正しい順番で処理する。
資料を読み落とさない。
集計を間違えない。
電卓入力を間違えない。
時間内に終える。
こうした安定性が必要になる。
一つの論点を理解していても、別の箇所で集計ミスをすれば点数を落とす。
焦って資料を読み飛ばせば、知識を使う前に失点する。
本試験直前には、新しい知識を増やすより、
いつもの処理を崩さないこと
の方が大切になる場合がある。
理論では、覚えた内容を再現する。
計算では、身につけた処理を再現する。
結局、どちらも再現性の試験なのだと思う。
そして再現性には、電卓を持っていることも含まれる。
かなり基本的だが、今回は身をもって確認した。
仕事が忙しい中で、何を優先するか
7月は、仕事も忙しかった。
本試験直前だからといって、仕事の締切が消えるわけではない。
会社は受験生の事情を中心に回っているわけではない。
こちらが理論暗記に追われていても、メールは普通に届く。
仕事が忙しい日は、帰宅後に二時間の問題を解く体力が残っていないこともあった。
その中で、
理論を少しでも書く。
Wordで検索して、関連する論点を確認する。
計算は間違えた部分だけ戻す。
模試の課題を見直す。
できる範囲で進めるしかなかった。
もっと時間があればと思う。
仕事がなければ、もっと勉強できたかもしれない。
大学院がなければ、もっと演習できたかもしれない。
引っ越しがなければ、もっと余裕があったかもしれない。
そう考え始めると、いくらでも仮定は作れる。
ただ、現実の自分は、仕事も大学院も生活も抱えた状態で受験している。
その条件の中で、どこまでできるかを考えるしかない。
社会人受験は、人生の空白時間で行うものではなかった
この一年、勉強だけをしていたわけではない。
仕事があり、大学院があり、引っ越しがあり、体調を崩した月もあった。
そのたびに、
もっと時間があれば
と思った。
ただ、たぶん来年になっても、人生は都合よく空白にはならない。
仕事が落ち着くかもしれない。
その代わりに別の予定が入るかもしれない。
体調が良い時期もあれば、崩れる時期もある。
社会人受験は、何もない時間に勉強するものではない。
何かを抱えながら、その隙間で続けるものなのだと思う。
理想的な勉強計画と、実際の生活は一致しない。
予定通りに進まない。
疲れてできない。
急な仕事が入る。
休日が別の用事で消える。
それでも、完全に止めずに少しずつ続ける。
社会人の試験勉強では、この続け方自体が一つの課題になる。
直前期は、不安が減る時期ではなかった
7月になれば、もっと自信がつくと思っていた。
理論も覚えている。
計算も安定している。
本試験へ向けて、やるべきことがきれいに整理されている。
そういう状態を、どこかで想像していた。
実際には、直前期になるほど不安は増えた。
覚えていない理論が見える。
忘れている計算論点が見える。
模試で課題が見つかる。
時間の短さを実感する。
できるようになった部分より、できていない部分へ目が向く。
これは、学習が進んだからこそ見える課題もあるのだと思う。
何も分からない時期は、何が足りないかも分からない。
学習が進むと、足りない部分が具体的になる。
だから不安になる。
ただ、不安があることと、何もできていないことは同じではない。
課題が見えるということは、修正する場所が分かっているということでもある。
直前期は、不安を消す期間ではない。
不安を、今日やる復習へ変える期間だった。
正直、もっとできたと思う
本試験直前の本音を言えば、
もっとできたと思う。
理論暗記も、十分とは言えない。
もっと早くから書く量を増やせたかもしれない。
Wordでの整理も、もっと早く始めればよかったかもしれない。
計算も、二時間通して解く回数を増やしたかった。
模試も、もっと良い条件で受けたかった。
電卓も忘れない方がよかった。
これは当然である。
反省点を探せば、いくらでも出てくる。
ただ、今から一年分をやり直すことはできない。
残された時間で、今持っているものを答案へ出せる状態にするしかない。
もっとできた。
でも、ここまでしかできなかった。
この二つは両立する。
自分に甘くする必要はない。
ただ、自分を責め続けても答案は良くならない。
反省を、残り数日の行動へ変える。
理論を戻す。
計算の間違えた箇所を見る。
持ち物を準備する。
睡眠を取る。
それしかない。
仕事・大学院・税理士試験を並行した一年だった
この学習期間は、税理士試験だけに集中できる一年ではなかった。
仕事がある。
大学院がある。
日々の生活がある。
途中には引っ越しもあった。
体調を崩した月もあった。
思うように勉強できない日も多かった。
平日は仕事をする。
空いた時間に理論を回す。
休日に総合問題を解く。
大学院の課題も進める。
睡眠も取る。
生活も維持する。
すべてを十分に行うのは難しかった。
どれかへ時間を使えば、別のものへ使える時間が減る。
当然の話である。
ただ、実際に並行すると、その当然がかなり重い。
勉強時間を増やせばよい。
言葉では簡単だ。
しかし、一日は二十四時間しかない。
なぜか試験直前だけ二十七時間にはならない。
人間の希望に、地球の自転はあまり協力的ではない。
その中で、完璧ではなくても続けた。
授業を受けた。
理論を覚えた。
総合問題を解いた。
月ごとに振り返った。
思うようにできなかったことも含めて、ここまで来た。
月次の学習アウトプットを続けた意味
このシリーズでは、毎月の学習状況を振り返ってきた。
できたこと。
できなかったこと。
理論の進み具合。
計算の課題。
模試。
仕事や大学院との両立。
その時点で感じていた不安。
書くことで、学習の流れを残すことができた。
勉強中は、目の前の不足ばかり気になる。
まだ覚えていない。
まだ解けない。
時間が足りない。
しかし、過去の記事を振り返ると、少しずつ進んできたことも分かる。
最初から今の課題が見えていたわけではない。
授業を受け、問題を解き、間違えたからこそ、課題が具体的になった。
月次の振り返りは、勉強時間を直接増やすものではない。
ただ、自分がどこにいて、何を修正しようとしているかを整理する役割はあったと思う。
そして記事として書くことで、
できなかったことを、できなかったまま曖昧にしない
という意味もあった。
数字が少ない月。
体調を崩した月。
模試を受けられなかった月。
電卓を忘れた月。
そうした月も、そのまま書いた。
きれいな学習記録ではない。
ただ、実際の学習は、たぶんこのくらい予定通りに進まないものだと思う。
学習初期と直前期では、見えている課題が変わった
このシリーズを始めた頃は、授業についていくことが中心だった。
新しい論点を理解する。
計算の処理を覚える。
理論の内容を知る。
まずは学習範囲を広げる時期だった。
その後、理論暗記の重さが見えてきた。
理解することと、書けることは違う。
計算も、個別問題が解けることと、総合問題で安定して処理できることは違う。
直前期になると、課題はさらに変わった。
新しい知識を増やすことより、覚えたものを戻す。
間違えた論点を回収する。
答案として再現する。
時間内に処理する。
同じ消費税法でも、時期によって見えていた問題は違った。
最初は、知らないことが多かった。
最後は、知っているはずなのに出てこないことが問題になった。
試験勉強は、知識を増やすだけでは終わらない。
最後は、その知識を使える形へ戻す作業になる。
本試験直前に考えていること
本試験直前の今、考えていることは単純である。
理論を戻す。
計算の処理を確認する。
持ち物を準備する。
午前中の過ごし方を決める。
睡眠を取る。
体調を崩さない。
かなり普通のことばかりだ。
しかし、最後に必要なのは、こうした普通のことを崩さないことだと思う。
直前期になると、焦りから普段と違うことをしたくなる。
夜遅くまで勉強する。
新しい教材へ手を出す。
難しい問題を解く。
他人の進捗を見る。
ただ、それで生活リズムを崩し、今まで覚えたものを出せなくなれば意味がない。
6月には体調不良で模試を受けられなかった。
7月には電卓を忘れた。
だからこそ、本試験では知識以外の部分も整えたい。
8月4日は15時30分開始である。
午前中に理論を軽く確認する。
食事を取り過ぎない。
移動に余裕を持つ。
会場では、見るものを絞る。
試験開始時刻に集中力を合わせる。
本番当日に、今の自分が持っている力をできるだけ出す。
完璧な状態で試験へ行くことは難しい。
不安な理論もある。
計算で迷う可能性もある。
ただ、今さら不安がゼロになるのを待つことはできない。
不安があっても、答案を書く。
迷っても、次の処理へ進む。
最後まで手を動かす。
それしかない。
7月を振り返って
7月は、
大原の模試を受けた。
模試は10時開始で、本試験の15時30分開始とは時間帯が違った。
本試験当日の午前中の過ごし方も重要だと感じた。
模試で電卓を忘れた。
大原の模試後の簡単な解説が良かった。
模試を通して課題が見つかった。
一番の課題は、最後まで理論暗記だった。
理論はWordにまとめた。
「土地」など個別の言葉で検索し、横のつながりを意識した。
理論を仕上げる意識で、とにかく書くことを続けた。
仕事が忙しく、計算は間違えた部分を中心に復習した。
総合問題を二時間通して解く回数は減った。
本試験前の持ち物、体調、当日の時間の使い方の重要性を改めて感じた。
という月だった。
一言で表すなら、
本番前に、最後の課題と最後の失敗を確認した月
だったと思う。
電卓を忘れたことは、笑い話にして終わらせてはいけない。
ただ、本番前に気づけた。
模試で理論の課題も見つかった。
計算の復習も進めた。
残り時間で何をすべきかは、かなり明確になった。
完璧ではない。
むしろ、不安は多い。
それでも、本試験は来る。
ならば、残りの時間でできることをするしかない。
最終回として、この一年を振り返る
この消費税法・学習アウトプットは、今回でいったん最終回になる。
毎月振り返ってきたが、最後まで理想通りには進まなかった。
仕事が忙しい月もあった。
大学院との両立に苦しんだ。
理論暗記は何度も課題になった。
計算ではミスや忘れている論点が出た。
模試を体調不良で受けられなかった。
最後の模試では電卓を忘れた。
かなり人間らしい学習記録になったと思う。
もっと効率よく勉強できたかもしれない。
もっと早く理論を仕上げられたかもしれない。
もっと総合問題を解けたかもしれない。
振り返れば、足りなかったことはいくらでも出てくる。
ただ、今の時点で過去の勉強計画を作り直すことはできない。
できるのは、ここまで積み上げたものを本試験へ持っていくことだけである。
理論を一つでも多く思い出す。
計算で一つでもミスを減らす。
時間内に答案を作る。
最後まで諦めずに書く。
試験では、それをやるしかない。
このシリーズを書き始めた頃は、本試験はまだ遠かった。
授業を受け、月ごとに振り返り、気づけば直前まで来た。
時間はかなり早かった。
試験勉強は、始めたときには長く見える。
終盤になると、急に短かったように感じる。
都合のよい記憶である。
まとめ:本番では、今持っているものを出す
7月は、本試験前の最後の一か月だった。
模試を受けた。
課題が見つかった。
理論暗記を進めた。
Wordで理論を整理し、個別ワードから横のつながりを確認した。
計算は、間違えた部分を中心に復習した。
そして、電卓を忘れた。
本番前としては、少し締まりのない出来事もあった。
ただ、その失敗も含めて準備になったと思いたい。
本試験では、体調を整える。
持ち物を確認する。
午前中の過ごし方を決める。
時間配分を意識する。
理論を書く。
計算を処理する。
分からない問題があっても止まり過ぎない。
最後まで答案を作る。
ここまで来ると、新しい知識を増やすより、今持っている知識を出せるかが重要になる。
覚えたこと。
解いてきた問題。
間違えた経験。
模試で見つけた課題。
月ごとの反省。
それらを全部、本試験当日の答案へつなげたい。
正直、もっとできたと思う。
理論暗記も、十分とは言えない。
計算にも不安は残っている。
それでも、今から一年分をやり直すことはできない。
今持っているものを答案へ出すしかない。
この一年、仕事と大学院と税理士試験を並行してきた。
思うように進まない月もあった。
崩れた月もあった。
それでも、最終回まで来た。
あとは、本番で今の自分が持っているものを出すだけだ。
気合いだけではなく、睡眠。
知識だけではなく、持ち物。
不安だけではなく、答案。
午前中は焦り過ぎず、15時30分に集中力を合わせる。
そして今回は、電卓も忘れない。
最後までかなり地味である。
だが、試験勉強はたぶん、最後までその地味さを積み重ねるものなのだと思う。
補足(免責事項)
本記事は学習および一般理解を目的としてまとめたものであり、実務判断・申告対応は税理士または所轄税務署にご確認ください。
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