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中・高生の子供たちにも読んで欲しい「ビジネス書」3選

「この子は将来、お金で苦労しないだろうか」

小学生や中学生のお子さんを持つ親なら、一度はそう考えたことがあるのではないでしょうか。

私は45歳まで地方銀行で働き、数えきれないほどの企業や個人の財務状況を見てきました。

そこで痛感したのは、「お金の知識」と「問題を解決する力」は、学校では教えてくれないということです。

住宅ローンの仕組みを理解せずに家を買う人。
投資詐欺に遭う人。
そして、会社の経営が傾いても「なぜ」が分からない経営者。

こうした大人たちを見るたびに、「もっと早く学ぶ機会があれば」と感じてきました。

だからこそ、自分の子供には早いうちから「お金」と「考える力」を身につけてほしい。そう思って手に取ったのが、子供向けのビジネス書でした。

この記事では、元銀行員であり、現在は東証プライム上場企業でM&Aや投資戦略を担当している私が、小学生高学年から高校生の子供を持つ親御さんに向けて、本当におすすめできるビジネス書を3冊厳選してご紹介します。



なぜ今、子供に「ビジネス書」なのか

「ビジネス書」と聞くと、大人が読むものというイメージがあるかもしれません。

しかし、私が子供にビジネス書を勧める理由は明確です。

それは、学校教育だけでは「お金の本質」と「自分で考える力」が身につきにくいからです。

2022年から高校で「資産形成」の授業が始まりました。しかし、これは「投資信託とは何か」といった知識の詰め込みが中心です。

本当に大切なのは、「お金とは何か」「なぜ働くのか」「どう生きるのか」という本質的な問いに向き合うこと。

私自身、娘が小児がんと診断されたとき、お金や仕事、人生について深く考えざるを得ませんでした。

当時、会社から「今は家族を優先してください。将来の貢献を期待しています」と言われたとき、「人は単なるコストではなく、未来に価値を生む存在なんだ」と強く実感しました。

こうした「本質的な問い」に向き合う力は、一朝一夕には身につきません。

だからこそ、子供のうちから良質なビジネス書に触れることが、将来の土台になると考えています。


子供向けビジネス書を選ぶ3つのポイント

書店やAmazonには多くのビジネス書がありますが、子供向けに選ぶ際は以下の3点を重視しています。


ポイント①:ストーリー形式で「疑似体験」できる

子供は大人に比べて社会経験が少ないため、抽象的な説明だけでは理解しにくいものです。

物語形式やマンガ形式で「登場人物と一緒に考える」構成になっている本を選ぶと、自然と内容が頭に入ります。


ポイント②:「答え」ではなく「問い」を与えてくれる

優れたビジネス書は、教科書のように「正解」を教えるものではありません。

「あなたならどうする?」と問いかけ、自分で考えるプロセスをサポートしてくれる本が理想です。


ポイント③:親子で対話できるテーマがある

せっかく子供が本を読んでも、それが「読んで終わり」では効果は半減です。

「お金って何だと思う?」「将来どんな大人になりたい?」といった会話のきっかけになる本を選ぶと、親子のコミュニケーションも深まります。


【厳選】子供に読ませたいビジネス書3選

1.『きみのお金は誰のため』田内学

ビジネス書グランプリ2024 総合グランプリ第1位を受賞した話題作です。

この本は、「お金」と「経済」の本質を、中学生の主人公と謎のボスキャラクターとの対話を通じて解き明かしていきます。

この本が優れている点は、「お金の増やし方」ではなく、「お金とは何か」「経済とは誰かの役に立つことだ」という本質に迫っているところです。

私が銀行員時代に感じていた「お金に振り回される大人たち」の姿を思い出しながら読みました。

もし自分が子供の頃にこの本に出会っていたら、お金に対する考え方が変わっていたかもしれません。

こんなお子さんにおすすめ

  • 「お金持ちになりたい」と漠然と思っている子

  • 社会の仕組みに興味を持ち始めた中学生・高校生

  • 将来の仕事や進路を考え始めた子

親子での読み方
読後に「お金って何のためにあると思う?」と聞いてみてください。子供の答えに、親も新しい発見があるはずです。


2.『まんがでわかる LIFE SHIFT―100年時代の人生戦略』リンダ・グラットン

世界的ベストセラー『LIFE SHIFT』を、日本の読者向けにマンガ化した一冊です。

「人生100年時代」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。医療の進歩により、今の子供たちの多くは100歳まで生きる可能性があります。

この本が教えてくれるのは、従来の「教育→仕事→引退」という3ステージの人生モデルはもう古いということ。

これからの時代は、学び直しながら複数のキャリアを歩む「マルチステージ」の人生が当たり前になります。

マンガ形式なので、小学生高学年でも読みやすいのがポイントです。

こんなお子さんにおすすめ

  • 「将来何になりたいか分からない」と悩んでいる子

  • 一つのことに絞れず、いろいろなことに興味がある子

  • 進路選択を控えた中学生・高校生

親子での読み方
 
「お父さん・お母さんの時代と、あなたの時代では何が違うと思う?」という対話から始めると、世代間の価値観の違いを楽しく話し合えます。


3.『13歳から鍛える具体と抽象』細谷功

東大卒のコンサルタントである細谷功氏が、「考える力」の土台となる思考法を中学生向けに解説した一冊です。

「具体と抽象」とは、物事を「具体的な事例」と「抽象的な概念」の間で行き来しながら考える思考法のこと。

たとえば、「りんご、みかん、バナナ」という具体例から「果物」という抽象概念を導き出す。逆に「果物」という概念から「ぶどう、メロン」といった具体例を考える。

この往復運動ができるようになると、複雑な問題を整理し、本質を見抜く力が身につきます。

私はコンサルタントとしても企業の課題解決に携わってきましたが、この「具体と抽象」の思考法は、まさにプロが使う問題解決の基本です。

【こんなお子さんにおすすめ】

  • 考えることが好きな子

  • 作文や小論文が苦手な子(論理的に書く力がつきます)

  • 将来、リーダーシップを発揮したい子

親子での読み方
本に出てくる練習問題を一緒に解いてみてください。「正解」がない問いについて親子で議論することで、思考力が鍛えられます。


まずはこの1冊から始めてみませんか?

3冊ともおすすめですが、迷ったらまず『きみのお金は誰のため』から読んでみてください。

ストーリー形式で読みやすく、「お金」という身近なテーマから入れるため、ビジネス書が初めてのお子さんでも抵抗なく読み進められます。

そして何より、親が先に読んでも十分に学びがある一冊です。

私自身、この本を読んで「お金の本質」について改めて考えさせられました。

子供の将来のために、今できることは何か。

その答えの一つが、「考える力」と「お金の知識」を早いうちから身につけさせることだと、私は考えています。

ぜひこの機会に、親子で一緒に手に取ってみてください。

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