アメリカ女性「日本人って、自分に何かしてくれた人に感謝するよね? あれって当たり前じゃないんだよ」【アメリカから見る日本Part1】
海外の人と話すと、本当に勉強になる。
というのも、日本人が当たり前だと思っていることが、海外の人から見ると全然当たり前ではないからだ。
昨晩、長い付き合いのあるアメリカ人女性と話していて、本当に勉強になったのでそのことについて書いていく。
そのアメリカ人女性は(通称ベッキー)は、アメリカ生まれアメリカ育ちだが、日本の文化や考えに感銘を受けて、15年前に日本に来て、日本で結婚をして日本で暮らしている。英会話の先生だったり、フードトラックを旦那さんとやっていたり、今では別の事業をやろうとしている、そんな人だ。
読みやすいように対話風で書いたので、気軽に読んでみてください。
ベッキー「日本人って、めっちゃスペシャルなのに、全然これが普通って思ってるでしょ」
僕「たとえば、どんなところ?」
ベッキー「一神教ってあるでしょ? アメリカだとクリスチャンとかが多いから、そういう人たち」
ベッキー「一神教の人たちって、全員がそうじゃないけど、基本的に全ては神様のおかげ、って考えなのね。それがいいとか悪いとか、正しいとか間違いとかじゃなくて、信心深い人は本気でそう思ってるの」
ベッキー「だからさ、何かあったら、とにかく『神様』ありがとう、なわけ。よく、Thank you, God. Thank you, Jesus.って口癖みたいに言ってる」
僕「なるほどね。日本人は確かにあんまり言わないかも」
ベッキー「昔、うちの英会話教室で働いていた子がさ、まあ良い子なんだけど、典型的な信心深いクリスチャンだったの。ご飯食べる時も絶対に神様にお祈りしてから食べるし、何かあればThank you, God.って言ってるような子ね」
ベッキー「それはそれでいいんだけどさ、ある時、その子が仕事頑張ってるなーって思ったから、お給料を増やしたのね。要するに臨時でボーナスをあげたのよ」
ベッキー「で、そのボーナス渡したら、なんて言ったと思う?」
ベッキー「やっぱり、『神様、ありがとう。全て神様のおかげです』って言うのよ」
ベッキー「それは別にいいんだけどさ、この子が頑張ってるからボーナス増やそう、って思ってボーナスあげたのは『この、わたしよ! 私だよ! 神様じゃないよ! おーい、私のこと見えてる!?笑』って思っちゃうのよね」
僕「あー、なるほどね。神様のおかげ、っていう考え方だから、目の前に感謝すべき人がいるってことを忘れるわけね」
ベッキー「本当にそれなのよ。全部神様のおかげ、っていう考え方だから、神様への感謝は嘘偽りなく最大なんだけど、人とか物への感謝はあんまり感じてなさそうなのが、たまにモヤモヤするのよ」
ベッキー「日本人は、そこが逆じゃない? まず目の前の人とか、物とかに感謝して、その後で神様ありがとう、じゃん」
ベッキー「『いただきます』とか、まさにそうだよね? 目の前のご飯ありがとう⇨作ってくれた人ありがとう⇨このご飯に関わってくれた全ての人や物、生き物すべてありがとう⇨で、最後に神様ありがとう、みたいな」
僕「そうかもね。別に意識してないけど、神様が先に来ることはほぼない気がするなぁ」
ベッキー「そうなの。だから、日本の人は当たり前のように、目の前の人や物に感謝するけど、これって実はスペシャルなのよ」
ベッキー「禅の本とかもさ、日本の本屋にあんまりないのよ。あっても、数冊とかじゃん」
僕「そうかもね。アメリカはどうなの?」
ベッキー「アメリカは、そもそも禅のコーナーがあって、棚いっぱいにずらーって並んでるのよ。だから、日本に来てびっくりしたわけ。なんで、禅の国なのに、禅の本こんなにないの? って。禅に興味ないのかなって」
ベッキー「で、ある時わかったの。禅に興味がないから本がないんじゃなくて、禅を学ぶ必要がないから禅の本がないんだ、って」
ベッキー「アメリカはさ、さっきも言ったけどクリスチャンが多いのね。だから、禅はいわゆるカルチャーショックなのよ。そんな発想なかった! みたいな」
ベッキー「だから、禅を本とかで知る必要があるから、本屋にもたくさんおいてある。でも、日本はすでに禅の考えとかが染み付いてるから、わざわざ学ぶ必要がないわけ」
僕「まあ、言われてみればそうかもね。より詳しく知るために専門書として読んだりはするけど、日常のカルチャーを知るために読むわけじゃないね」
ベッキー「そこが違いなんだよね。私たちがいちいちクリスチャンについての本読まないのと一緒なのよ。もう知ってるから、専門的に知りたい人だけ読む」
ベッキー「日本すごいと思うんだけど、日本人それを知らないんだよね」
とりあえずここで一段落。思ったより長くなりそうなので、Partにわけることにする。
最後に
海外の人と話していると、自分では当たり前だと思っていたことが、実は当たり前ではなかったと気づかされることがよくある。
僕らは「いただきます」と言い、「ごちそうさま」と言い、何かしてもらえば自然と「ありがとう」と口にする。それは意識して身につけたというより、日常の中で自然と育まれてきた感覚なのだろう。
もちろん、どちらの考え方が正しいという話ではない。
「すべては神様のおかげ」と考える人もいれば、まず目の前の人や物に感謝する人もいる。それぞれに、その文化や歴史の中で育まれてきた価値観がある。
ただ、こうして海外の人の視点を通して日本を見ると、自分たちが当たり前だと思っていた文化の輪郭が少しだけはっきり見えてくる。
外から見て初めて、自分たちの当たり前の価値に気づく。
だから僕は、海外の人と話すのが好きなのかもしれない。
(Part2に続く)
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