写真展で販売する10万円の zine を手作りしてみた話
普段の個展では、展示作品や 2L、A4、A3 のプリント、写真集など販売しているのですが、今回は写真集を作らず、1冊だけ手作りで zine を作ったのでその話を書きます。
写真展「Stillpoint」
明日から(正確には今日から)開催される個展「Stillpoint」
写真活動3年間の締めくくりとして開催する個展です。
始めはいつも通り写真集を作ろうと思っていましたが、クオリティを上げると単価が高くなり、コストを抑えると図録みたいになるのが悩みでした。
そこで今回は、1冊だけ手作りで zine を作るという試みをしました。
10万円の zine って何?
展示会では自分の考えや撮影秘話など、様々な話をしています。写真をしている人もそうでない人も、結構楽しんで聞いてくれる感じがします。その源泉となる自分の考え方、普段試行錯誤している中身などのヒントを詰め込んだ、世界に1冊しかないオリジナル zine を作ると面白いかなと考えました。
中身はこんな感じ。
今回どのようなテーマで展示をするのか
各テーマでどのような作業を行ったのか
普段の作品作りでどんな事を考えているか
考え自体をビジュアル化するため、作品に直接指示書き
参考となるプリント
誰が買うの?
正直買わせる気が無い値段にしました。だって1冊しかないから。。
万が一欲しい!という方がいたらもちろん売りますが、その際にもう1冊作ったりはしません。原稿も無いので、2度と制作はできないでしょう。
システム手帳がベース
製本を自分でした経験が無いため、どう実現するか悩んでいた所、ふと原宿でかっこいい店舗を発見。そこがたまたまシステム手帳を販売する「Plotter」の旗艦店でした。
オシャレすぎる店舗。建築好きなら見逃せません。

何も知らずに入ってみるとシステム手帳屋さんで、店員さんが優しく色々と教えてくれました。当初から写真を印刷して、そこに色々書き込むというアイデアがあったのですが、お店にはこんな感じのオシャレなデザイン例が展示してあります。

すぐにこれだと思って聞いたところ、インクジェットで印刷するならと、「Drawing Paper」という商品を教えてくれました。厚めの紙で、イラストを描いたりできる画用紙的な商品でした。
早速購入して印刷テスト
A5 サイズ 30 枚で 800円程度とリーズナブルだったので、さっそく紙だけ購入して、家で試し刷り。モノクロはもちろん、カラーも結構色が出る!しかも裏移りも気にならない。

慣れないので、初め上下反対に印刷してしまうなどのミスもありましたが、これはいける!と思ったので、本格的に検討を始めました。
レザーカバー
zine の顔ともなる外装は A5 で、Plotter の企業カラーであるオレンジが良いなと思い、店員さんに相談したところ、「シュリンク」という商品を教えてもらいました。
実際に展示でみんなに見てもらう事から、手触り感や汚が付かない、目立たないといった要望も満たす、完璧なカバーだと思います。

値段は納得の 17,600 円。
区切り用のアイテム
各セクションを区切るために何かないか聞いたところ、「Project Manager」という商品を教えてもらいました。カラフルな折り畳み式の紙で、便利そうなので、購入。実際にはセクションのタイトルと、間に写真を挟むという使い方をしてみました。
セクションの区切りが分かりやすく、また開くことが一目で分かる。


尚、写真を入れたりするようの、保護的な袋は販売が無いという事だったので、ヨドバシで PP ポケットという製品を買いました。

写真に考えや指示を書き込み
これは場所によって内容はかなりバラバラなんですが、それぞれの作品で何を考えているか、どこがポイントか、何を見ているかなど、キーワード的に書き込んでいる感じです。

また一部拡大図的に印刷してから書き込んだりもしています。

ボリューム
結局色々と試行錯誤しながら制作した結果、30 枚を超えてしまいました。シュリンクのリフィルの適正枚数は 80 枚という事でしたが、これは通常の紙の場合で、ドローイングペーパーの場合 30 枚でほぼ同じ厚さになります。
ここに仕切りが5枚と写真が2枚入っている PP ポケットが 10 枚。もうリングぎりぎり閉まるかどうか、くらいの感じになっています。
ちなみに、買ってくれた方には、今回展示で販売する 2L 作品、全40種類を全て付けます。ちなみに 1 枚 500 円です。
費用は結局。。?
えっと、手帳の本体や試行錯誤も含めたドローイングペーパーや各種アイテム、袋や印刷用紙、実際の印刷などを考えると 4 万円くらいです。そこに(欲しいか別として)2L 作品全種付けるので、6 万程度。
売れたら焼肉か!!!(人件費を考えないやつ
最後に
企画してから実際に完成するまで、実は結構かかりました。直前のインド出張にも持って行って書かないといけないくらい、切羽詰まってました。それでもなんとか形になって良かったと思います。
とても楽しい工程でしたし、今日からの個展でみなさんに楽しんでもらえたら十分だと思っています。
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