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誰も語りたがらない「排泄」と人間の尊厳

2022年9月28日。

サザエさんのタラちゃんやカツオくんのモノマネで、

陽気に個展の告知をする朝。

でも、今日のテーマは、そんな明るい雰囲気とは裏腹に、

あえて誰も語りたがらない「排泄」についてです。


私たちは日々、SNSで美しいものや「映える」ものばかりを見ようとします。

でも、人間の最も根源的な欲求である「排泄」から、

目を背けてはいないでしょうか。

妻はアーティストとして独立する前、

10年間にわたり、介護の仕事に従事していました。


介護の現場で直面する「下の世話」。

それは日常の中で最も泥臭く、いや糞臭く、できれば目を背けたくなる現実です。

妻も当初は戸惑いがあったそうですが、

次第にそれが「命をつなぐための、最も重要なこと」であると

気づかされたと言います。


「排泄が自力でできることの尊さ」と、

「できなくなった時に、それを支えることの重み」。

汚れや臭いをきらうのではなく、

「それがあってこその人間だ」と、丸ごと肯定する視点。

表面的なコミュニケーションでは決して築けない、

命の根源での深い繋がりや信頼感が、

そこでのケアを通して生まれるのだそうです。


人間の尊厳とは、

お洒落な服を着て、立派な肩書きを並べることだけではありません。

泥臭くて、誰にも見せたくないような部分も含めて、

人間を丸ごと愛すること。

それが、介護の現場が教えてくれた「本当の尊厳」でした。


アートも、生きることも、綺麗なだけではつまらない。

世の中に溢れる「キレイゴト」だけでは、

人の心は本当の意味では動きません。

人間の生々しい部分、見せたくない部分にこそ、

本当のドラマと尊厳が宿っている。

妻の描く作品には、

そうした「命の泥臭さ」をまるごと肯定するような、

生々しいエネルギーが宿っているように感じます。


いよいよ来週から始まる個展という「ハレ」の舞台。

そこでも、この泥臭く逞しいエネルギーを、

真っ直ぐにぶつけていってほしい。


凡人夫の備忘録。アーティスト妻の歩み

地方の無名アーティストの妻が、東京に挑戦するまでの話。
シーズン1から、全部読めます。

独立して、迷って、それでも描く。
正解のない日々を歩くシーズン2はこちら。

生活と、創作。
泥臭い日々の記録、最新のシーズン3はこちら。

初めての個展を経て、外の世界と繋がり、
泥臭く価値を証明していくシーズン4(共鳴編)はこちら。



アーティストHannaの現在
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