フウトボールの放課後|1920(大正9年)5月13日(木)|5月14日(金)|
📗 1920年(大正9年)の日記です。書いたのは18歳の祖父、読んでるのは106年後の孫(私)。
旧制中学を出たばかり。
小学校の教員を目指して受験した師範学校に落ちて、「来年こそ!」と思いながら、親戚の家に居候しつつ田舎の小学校で代用教員をしていた、初夏のころの話です。
🧭 この日のあらすじ
5月13日(木)
青年会の例会。
表を作り、ゴザに字を書いた。
5月14日(金)
綴方(つづりかた・作文)の授業で、「鐘が鳴ってから」を作った。
放課後、フットボール(サッカー)をした。
夕方、下宿先の石松家から学校までの通勤路の距離を測ってみた。
📅 日記本文
5月13日(木)
表を作る。
ござに字を書く。
青年例会あり。
都竹先生の話あり。
5月14日(金)
綴り方に、鐘が鳴ってから、を作る。
放課後フウトボールを蹴る。
夕方、石松より学校までの距離を測る。
📌 背景メモ
青年会
地域の若者コミュニティ。こちらの記事でも取り上げましたが、当時は全国に「青年会」があり、講演会や運動会などのイベントや地域ボランティアなどをする組織でした。
この日は、表を作って、ゴザに字を書いて…
スポーツか何かの得点表? まあ、謎のままでいいか。
綴方(つづりかた)
「作文」の授業。
「鐘が鳴ってから」という単元かと思って教科書を調べてみたら、そんなのなかった。
タイトルは祖父が自分でつけたのかも。
ちなみに当時の綴方、6年生になると「依頼文」「謝罪文」「電報文の練習」とか出てくるんです。実用書か。
フウトボール
フットボール(サッカー)のことです。
1920年ごろは、フートボールと呼ばれていました。
「サッカー」と呼ぶようになったのは、戦後、アメリカ英語が入ってからのようです。

今見てもおしゃれ。大正ってデザインのセンスがいい。
ところでオリンピック用具って、なんだ?
距離を測る
絵を描くのが好きな祖父ですが、地図を作るのも好きだったようです。
1986年開催の「飛騨のロマン展」(岐阜市・岐阜県資料館)に、祖父の作った「五十年前の高山市街絵図」が出品されていた記録がありました。1936年ごろの地図になります。
この地図は今も伯母の家にあり、今回写真を撮ってもらいました。


蒸気機関車も!
幼い頃、祖父の家に行くと、祖父が描いたアジアの地図が壁に貼ってありました。
当時、叔父(祖父にとっては唯一の息子)が東南アジアに駐在していたからだと思います。
地図を描きながら、息子の生活に思いを馳せていたのでしょうね。
💭 孫のつぶやき
「距離を測る」って、スマホもないのにどうやって?
歩数?ひも?
気になって眠れない(眠れます)。
…でもまあ、放課後にサッカーして、夕暮れに距離を測りながら帰る18歳、なんか悪くないな。

