あなたの声で、いま大切な人に届けたい言葉は何ですか?
こんにちは、ぱんだごろごろです。
本田健さんの、「ハッピーライティングマラソン」第59回目のお題は、
「あなたの声で、いま大切な人に届けたい言葉は何ですか?」
です。
こちらは、ハッピーライティングマラソン1周年特別企画
「ゲスト著者からのお題」で、
声の総合プロデューサーとしてご活躍の、
下間都代子さんからのお題です。
大切な人は、「私の母(故人)」
届けたい言葉は、『ママ、ごめんね』です。
先週、夫の実家に不用品回収業者さんが来ることになっていたため、2日続けて朝の9時から、湘南の家に通いました。
8月の終わりからは、この家に住み始める予定の娘も、夫が立ち会うように要請したため、やって来ました。
娘夫婦は、二人とも仕事で忙しく、たまに手伝ってくれることはありましたが、今までも実家の片付けを主にやってきたのは、夫と私でした。
捨てるしかないものは捨て、売れそうなものは、買い取り業者に引き取ってもらい、残ったのは大物の家具類。
いよいよ不用品解体・回収業者の出番です。
その前に、使いたいもの、取っておきたいものはないかを娘に訊いて、リストアップしていましたが、当日になって、気が変わることもあるからと、夫が娘に現場に来るように言ったのでした。
この娘は、今までも度々書いてきましたが、少々気性が荒くて、言葉がきついのです。
ひとさまにはそうでもないようですが、家族、特に私にはあたりがきつい。
夫に言わせると、「私にそっくり」だそうですが、私はおくびょうな小心者ですから、娘とはだいぶ違います。
私の祖母などは、このひ孫に当たる娘のことを、
『これからの女性は気が強いくらいでないといけない』
と言って、よく庇ってくれたものでした。
何を言いたいかと云うと、私はこの、気性が荒くて、言葉がきつい娘から、度々心を傷付けられてきたのです。
不思議なことに、この娘、口ではさんざん厳しいことを言いますが、行動は親切なのです。
何かを尋ねたり、頼んだりすると、
『今、忙しい!』
と、けんもほろろの言い方をするくせに、数日後には我が家にやって来て、困っていたことをすべて解決してくれた上に、お土産まで置いていくのです。
夫と二人、
『これで、最初からやさしい言い方をしてくれれば、満点なのにねえ』
と言い合ったことも、一度や二度ではありません。
どうしてこの子は、こういうものの言い方しかできないのかしら、と思ったときに、はっと思い出したことがありました。
その昔、学生時代にアルバイトをしていた先のロッカー室で、母と電話で話しているところに、先輩の女性がやって来たことがありました。
母といつものように会話を済ませ、電話を切った私に、その親しくしていた先輩は、
『ぱんだちゃんは、いつもお母さまとさっきみたいな話し方をしているの?』
と尋ねました。
なぜそんなことを訊くのだろうと思いつつも、
『はい、そうです』
と答えた私に、
『いえ、いいのよ、ちょっと気になっただけだから。
ぱんだちゃん、いつも私たちにやさしいのに、お母さまにはズバズバ言うんだなぁって思ったの。
私だったら、ああいう言い方をされたら、傷付いちゃうかも。
あ、でも、相手がお母さまで、親子の仲が良いから、ああいう言い方をしてもお互いに平気なのねぇ』
今思うと、彼女は私に忠告してくれていたのですね。
そんな言い方をすると、いくらお母さまでも傷つくわよ、と。
その時の私は、それに気付かず、母に対する自分のものの言い方に、何の疑念も抱きませんでした。
この話し方が、私たち親子の通常のやり方であり、ずっとこうしてきたのだから、他人が聞いて少々驚くことがあったとしても、自分と母の間には、何の問題もない、と。
これも度々書いてきたことですが、母と私とはあまりうまが合わず、お互いの価値観の違いから、私は母に対して、感謝することは多々あれ、心から尊敬することはなかったように思います。
母に対して、その狭量なものの考え方に、心底腹を立てたこともありました。
今までずっと、自分は悪くない、母に問題がある、と思って生きてきた私ですが、この先輩の言葉を思い出したとき、娘からのきつい言い方に傷付いた自分に、母の姿が重なったのです。
あの電話で話していた時、私のきつい言い方に、母は傷付いていたのではなかったろうか。
もう少し、やさしい言い方をしてくれればいいのにと、母も思ったのではないだろうか。
そう思ったとき、母に謝りたいと思いました。
今さら遅いけれど。
あの時の先輩の言葉の意味、今ようやくわかったよ。
どうして私、あの先輩の言葉を忘れずにいたのか、その理由もわかったよ。
ママ、ごめんね。
ずっときつい言い方ばかりしてきて、ごめんなさい。
ママが誰よりも可愛いがってくれて、ママのことを誰よりも好きだったあの娘ね、あの子も私にきつい言い方をするのよ。
ママにちゃんと謝りなさいって意味だったんだね。
ごめんなさい、ママ。
(もう大丈夫だよ、私)
#ハッピーライティングマラソン
#本田健
#ママ 、ごめんね

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