組長 最後の日
こんにちは、ぱんだごろごろです。
先週の土曜日は、私にとって、町内会の組長として過ごす最後の日でした。
午前中は、ふだんの土曜日と同じように。
朝ごはんの片付けをして、洗濯物を干したあとは、近所のスーパーに、牛乳や果物など、重いものを買いにいきました。
帰宅して、買ったものをしまってから、次に駅前の食料品店に出掛けました。
このお店では、時折とんでもない掘り出し物が買えるので、ちょこちょこ覗くようにしています。
続けて、駅前のマクドナルドへ寄り、侍マックのポテトとアイスコーヒーのセットを二つ買い、家に帰りました。
夫と二人で、マクドナルドの昼食を食べたあと、出掛ける用意をしました。
午後に、ちょっと気の重い用事(義母のお見舞い)が控えていたのです。
実は、その日は、夜の7時から、町内会の総会が予定されていました。
その総会の日、各組の組長は、次年度の組長とペアで出席し、回覧板を新しい組長に渡すことで、バトンタッチの儀式を行うのです。
すなわち私にとって、組長のお務めを果たす最後の日です。
町内会長から、今年度の事業報告と収支決算書の説明があり、その後、監査役より会計監査報告が行われます。
次年度の行事予定と収支予算書の案が、全員から承認されると、それで総会は無事終了。
あとは新組長たちが集まって、ブロック長を決め、役員さんに報告をする、というのが一連の流れです。
去年の春からの一年間、私は組長の役を務めて来ました。
町内会費を集めることと、回覧板を回すこと、夏祭りのお手伝いをすることが主な役目で、そこへ公園の草むしりや町内会館の清掃がちょこちょこ入ります。
新築住宅に転入してきた人がいると、町内会への入会をすすめる書類を郵便受けに入れ、その後入会希望となったら、月割りにした町内会費を集めに行き、会計さんへ届けます。
ものすごく大変か、と訊かれると、そうでもないのですが、仕事をして疲れて帰って来たあと、郵便受けに町内会からの書類が入っているのを見ると、肩がずんと重くなるくらいには負担に感じていました。
新しい組長さんには、総会の日には必ず出席してくださいね、とお願いし、お渡しする回覧板を紙袋に入れて、準備万端整え、私は組長の責務から解放されるその日を待っていました。
ところが。
ところが、ですね。
静かな気持ちで、土曜日の午後7時(ちょっと早めに、6時45分には家を出たいな〜)を迎えたいと思っていた私に、前日夫は、さも当然のごとく、明日は町内会の総会の前に、義母の病院へ一緒にお見舞いに行こうと言い出したのです。
そりゃね、
そりゃ、親孝行は良いことですよ。
あなたの親ですしね。
(あなた一人で行ってくればいいんじゃない?)
町内会の総会は午後7時からだから、病院へ行って帰ってきても、充分時間に間に合います。
でもね、
あの病院だけならまだいいのですが、その後夫の実家に行き、義母の欲しがるものを用意するとなると、ものすごく大変なのです。
距離としては大したことはないのですが、JRとバスを乗り換えて、移動しなくてはなりません。
その都度、階段も含め、初老の人間には楽ではない距離を歩くのです。
結局、気は重いながら、私は夫と一緒に、義母のお見舞いに出掛けました。
土曜日は4月には珍しいほど、暑い日でした。
義母との面会を終えた後、駅前のバスロータリーまで辿り着きました。
ところが、次に来るバスは30分後です。
タクシー乗り場にも大勢の人が並んでいるし。
車があればねぇ。
その週の月曜日、義母が最初に入院していた病院から、リハビリ専門の病院へ移る時、夫が病院の駐車場でうっかり車の後ろを柱で擦ってしまい、トヨタに預けたところだったのです。
結局、バスはあきらめ、JRとタクシーを使って、夫の実家へ向かいました。
郵便受けから郵便物を取り、夫が庭で水やりをしている間に、私が義母の肌着類を揃えました。
ひと休みする間もなく、再びJRの駅へ向かいます。
そりゃ、夫はいいですよ、この後、町内会の総会に出る必要はないのだから。
町内会の組長名簿には、夫の名前が載っているのにねぇ。
実際に町内会活動に参加するのは、いつも私なんです。
あぁ、いけない、いけない。
つい被害者ぶってしまう。
夫だって、一度だけ、どうしても私が仕事を抜けられなかった時、代わりに集会に出てくれたんだわ。
夫にとって、町内会の集会に出席するなんて、とんでもない苦行なのに。
あの息子の父親だもの、人付き合いを嫌がっても責めることはできないわよね。
何かで読んだのですが、被害者意識を持っていると、運勢は好転しないのだそうです。
ですから、
『私の親が癌で入院していた時、あなたは一度もお見舞いに来なかったわよね』
なんて思ってはいけない訳です。
あの頃はコロナ禍で、面会も制限されていましたしね。
町内会の総会は無事に終わりました。
新しい組長さんに回覧板をお渡しし、私の一年間の組長としてのお役目も終了しました。
会場では、子どもたちが小学生だった頃のママ友にも会えました(彼女も別のブロックの組長でした)。
彼女とは、腹を割った話をするほどの仲ではありませんが、見かけると、お互いに挨拶をしてちょっと近況を話し合う、といった間柄です。
彼女に誘われて、帰り途、曲がり角まで、一緒に歩きました。
この町内にそういう関係の人がいる、というそのことが、何となく嬉しくて。
小さな灯りがともるような気持ちを抱えて、私は家を目指しました。

今日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。
これから良い気候になりそうですね。
お散歩が楽しい季節です。
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