見出し画像

嵐の予感② ー湯飲みの底に映る未来ー (菌活ボーイがゆく #73)

前回のおはなし

ー 菌茶占い ー

やつが帰ってきた――

3丁目のおばばを囲んで、菌道占いの講義を受けていると、

「おばば。占ってくれ」

ぬっと、ごつい湯飲みが差し出された。

無礼な湯飲みの持ち主は…ラオにゃん!

みんな、一斉にのけぞった。

のぼにゃん師範のかけ声で、戦闘ポーズ。

ラオにゃんはふんと鼻を鳴らした。

「お前らなんか、相手にするかよ。そんなことより、おばば、頼む」

神妙に頭を下げて、再び湯飲みを差し出した。

「ほう、大切な人がいなくなったか」

ちらりと中をのぞいたおばばが苦笑した。

「さすがだな。どこにいる? 俺様の菌道力でも探せないんだ」

ラオにゃんは困り果てた顔をした。

「探すだけでいいのかい? ご希望なら引き寄せもできるがね」

おばばは、にんまり笑った。

「やっぱりな」

ラオにゃんの顔がぱっと輝いた。


(次回に続く)


#菌活ボーイ
#発酵文学
#菌茶
#猫と発酵
#嵐の予感



いいなと思ったら応援しよう!