連載「菌活ボーイがゆく」【63】至高の男①
発酵の世界にハマるきっかけは、いつも小さなひと匙から🥄✨
こうじの魅力にはまった猫サラリーミャンの菌活実践記です。
「育て上げた醤油こうじを食べてしまうのが心苦しくて」の心境で菌との触れ合いの日々を送る。
さっちー師匠ににゃんだかんだ巻き込まれながら“菌友”(菌活友だち)づくりに励む。
文/菌活ボーイ
イラスト/ちぐ

「ねえ、ねえ。いま、表に変なやつがいたわよ」
キジトラ総本山の居間に入るなり、ユキちゃんが小声でささやいた。
門の前を行ったり来たりして、中をのぞいていたらしい。
「お兄ちゃんだわ」
さっちー師匠が腰を浮かしかけて、「わっ!」。みんな一斉に驚いた。
変なやつ、が入り口に立っていた。
ふさふさとした、たてがみ。
まるでライオンだ。
「あなたは、どなた?」
絶句している僕らにおかまいなく、とろんとした目でユキちゃんに尋ねた。
「おまえこそ、だれだ」
ハッとして僕は叫んだ。
ぐふふ。ライオンがせせら笑った。
「俺様を知らねえのか。初心者め。俺様は…」
「乱暴者のラオにゃん」
「そう。乱暴者のラオ…ちが~う!」
ライオンがほえた。大きな牙が生えていた。
「相変わらず生意気だな、さっちー」
呼び捨てにして、師匠をにらんだ。
いまにも飛びかかってきそうな勢いだった。
(次回に続く)
