【レポート】「予約の取れない料理代行」を誰に届ける? 思いとビジネスの解像度を上げた問い。
あなたの商品は、「誰に」届いていますか?
自分の得意は、なんとなく分かっている。情熱もある。それなのに、いざ「誰に・何を届けるのか」と問われると、言葉に詰まってしまう……。
創業・新規事業で、何度もぶつかる壁ではないでしょうか。
今回は持ち込み企画。やまだゆかさんの、料理代行事業を誰に届けるのか、集まったみなさんと一緒に考えました。
開催概要

日時:2026年6月4日(木)9:30〜11:30/ランチ交流会 11:30〜
場所:IZACAFE coo-kai?(https://izacafe-cookai.gorp.jp/)
定員:9名/参加費:1,000円+ランチ代
困っている人へ届けたい思いと、ビジネスになるかどうかは別
3年間、自家製味噌づくりのワークショップや料理教室、料理代行と、食に関わる事業を積み重ねてきたゆかさん。けれど、料理代行事業は思うように広がりませんでした。
・単発利用が中心で、リピートや正規価格での利用につながりにくい。
・近隣(磐田・浜松)には助成制度と連携した競合がいる。
・「部屋を見られたくない」など、料理代行への心理的ハードルがある。
・ゆかさん自身、他の仕事もあり、予約可能な日が少ない。
ゆかさんが料理代行を考えたきっかけは、子育て中のツライ体験から。料理の気力がわかないほど疲れているお母さんへ、自分時間を提供したい思いからスタートしました。
原体験や思いは、経営戦略の根底にあるべき大切な要素です。
この「思い」と、ビジネスとして成立するかは、必ずしも紐づかないのだと、みなさんとの対話で気づかせてもらいました。

「母親の罪悪感」とは? 解像度を上げたら見えた真逆の視点
料理代行を利用したい時はどんなとき?
家族へ料理を準備するとき、どんな苦労がある?
対話を深めていくと、料理代行を利用する母親像にあるギャップが見えました。
母親が料理代行を利用すると、「時間があるのに、ラクしている」と見られているようで、罪悪感を覚えてしまう。
看護師や、経営者、スナックのママなど、お金はあっても時間がない母親は、子どもに出来合いのものを与えることに罪悪感を抱えている。
料理代行を頼んで、罪悪感を覚える人と、
罪悪感を払拭するために、料理代行を依頼する人がいる。
同じ母親でも、その人が持つ背景で、結果が真逆になると気がついた瞬間でした。
「誰に、何を届けるか」を問う質問
「誰に」の解像度をさらに上げたのが、前回、埼玉からご参加いただいたマーケターの関谷さんが、事前に託してくれた問いでした。
誰に届けたい?
・忙しいお母さん
・子育て中の家庭
・自分のご飯を後回しにしている人
・食を大事にしたい人
何を届けたい?
・料理
・時間
・安心感
・罪悪感の軽減
ゆかさんの答えは「自分の食事を後回しにしている人」と「食を大事にしたい人」へ「時間」を提供したい。ただの時短や手抜きではなく、ポジティブに家族との時間を作るための選択肢にしてほしい。
この思いに、竹原さんの経験談が刺さります。対価を支払い、喜んでくれる人がどこにいるのか探すヒントです。
都市部で人気の出張料理人が、袋井市でも事業拡大すべくポスティングを検討したそう。
どこに配布したと思いますか?
金額感が近く、ニーズがあると見たのは、「タワーマンションの最上位階に住む人」でした。
袋井では夏、大規模な花火大会が行われます。その花火が見えるだろうマンションの上位階へポスティングを行ったのです。
お金を支払って、喜んでくれる人は誰?
「時間」を解決する手段なら、世の中にいくらでもあります。スーパーの惣菜も、テイクアウトも、コンビニもそう。
それらと比べて、事業者のあなたにお金を支払って得たい時間は、どんな時間なのか。いつ欲しくなるのか。どこにいるときか。
具体的に描くほど、届けるサービスも、訴求の方向性も具体的になります。
今回の相談で、ゆかさんは、サービスの対象にしていた「産前産後のママ」というこだわりから、少し解き放たれたそう。
自分が辛かった経験はもちろん大切。でも、ビジネスとして捉える視点が、こんなに大事なんだと感じました。
ランチ交流会は、オンライン勉強会をライブビューイング
今回は、12:30から竹原さんが静岡マーケティングサロン主催のオンライン講座に出演するとのことで、みんなでライブビューイングしました。
カウンターでオンライン出演する竹原さんの背中を見ながら、モニターで配信を視聴するという……。
マーケなキクハナスって毎回、予想外の面白いことが舞い込みます(笑)。

テーマは「補助金」。前々回のマーケなキクハナスに参加いただいた、中小企業診断士 酒井由規乃さんによる解説で、事業者向けの補助金の基本を教えていただきました。
「早速、知人に教えよう!」といった声も聞かれて、よいきっかけが生まれた機会になりました。
まとめ:「モヤモヤ」の解像度を上げていこう
今回で7回目のマーケなキクハナス。持ち込み相談は、プレ開催を入れて4事業者になりました。
テーマも、参加者も違うのに、毎回「誰に、何を届けるのか」の解像度が上がるので、すごくワクワクするんですよね。
主催のまゆこさんが思う、「地域の事業者の悩みは、地域の事業者が持つ強みや視点の違いで解決できるのではないか?」という仮説を立証できそうな気がしています。
まずは、事業のモヤモヤを言語化してみませんか?
次の一歩が、参加いただいた方々と一緒に見つかると思います。

次回の開催情報は追ってお知らせします。次回もお楽しみに!
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