ドイツ一人旅_パニック_14_07【海外旅行】
1999年冬 14日目 バーゼル ~ フライブルク
「そいつは困ったな」
車掌さんは僕の乗車券を手にして困惑している。すると隣に座っていた人も心配してくれて、英語でフォローしてくれるのだが、全くもって内容が理解できない。
僕はパニック状態になりつつあった。なんだか変だ。英語が全く理解できない。おかしい。もしかして車掌さんも隣の人も実は日本語が話せて、僕に意地悪をするために英語で話しかけているのではないか?
もう思考回路がグチャグチャになってきた。
それでも問題は解決しない。一人旅では自分でなんとかこの状況を打開しなければならないのだ!
車掌さんは何を言っているのかさっぱりわからないが、何かが不足していることに間違いはなさそうだった。そこで「ハウ マッチ?」と訊ねてみた。
「シックス マルク」
そうか…6マルク足りなかったのか。僕は6マルクを車掌さんに手渡すと、車掌さんも隣の人もようやく通じたか、と安堵の表情を浮かべた。
後になってみれば、単に特急料金を支払っていなかったことに気づいた。バーゼル駅の窓口の女性も仕切りに「特急券も購入しますか?」と確認していたのだと思う。
僕は「フライブルクまで」とは言わずに、乗る予定の列車の番号と発車時間をメモして提示していれば何ら問題なかったのだ。『地球の歩き方』にもそうアドバイスが書いてあった
非常に疲れてきた。人と話す余裕もなく、話したとしても嘘みたいに全く理解できなくなってしまった。
これはホームシックなのだろうか?
次の話 (表示されない場合は次回更新までお待ちください)
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