バス停で_04🥁_【でこぼこ】【シロクマ文芸部】
バス停で佳雄と果歩を見かけた。
凌太は佳雄が日曜日にクラリネットのリードを買いに行くと言っていたことを思い出していた。
(そうか、果歩先輩と一緒に行く予定だったのか…)
凌太と佳雄は正式に吹奏楽部へ入部した。凌太は中学校から続けてきたパーカッションを選んだ。佳雄のパートは果歩と同じクラリネットだ。
「おう、凌太じゃないか。こんなところで何してんだ?」
「あっ、健人先輩。こんにちは」
パーカッションのパートは2年生の杉下健人と1年生の凌太の2人のみだった。人数が少ないため、楽曲にあわせて複数の打楽器を演奏することになるのだが、それもまたパーカッションの楽しみでもあった。
健人は凌太の視線の先を追って、バス停から離れていくバスを眺めていた。
「あれ?あのバスに乗ってんの、果歩と佳雄じゃないか」
「はい。リードを買いに行くって言っていました」
「なんで、果歩と一緒なんだよ」
「ああ。佳雄と果歩先輩は幼馴染なんです」
「なんだ、そうなのか…」
健人が果歩のことが好きらしいということを凌太は後で知った。まだ告白すらしておらず、片思いのようだ。
昨年、健人が吹奏楽部へ入部したとき、第一希望のパートはクラリネットだった。しかし、希望者が多くて抽選となり、結果外れてしまった。そして、やむを得ずパーカッションを担当することになった。
そんなこともあってか、健人は何かと佳雄に対してきつくあたっていた。
ショートストーリー?をつなげて連載中です。毎週金曜日頃投稿予定です。目次に各話のリンクを貼っていますので振り返りにどうぞ。
小牧幸助さんの企画に参加しています。
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