見出し画像

たいてい序盤に【毎週ショートショートnote】

お題「最低二万里」のつづき


「ぼくはジョバンニ、君は?」
「蟹吉…」

蟹吉とジョバンニを乗せた陸蒸気は汽笛を鳴らすと、ごとごと、と動き出した。窓から見下ろすと江戸湾が広がっていた。どうやら陸蒸気は空に浮いているらしい。

「君はどこへ行くの?」
「月…」

「月へ行くのか。あっという間に着いちゃうね」
「ジョバンニはどこに行くの?」

「サザンクロス駅さ」
「さざんくろす?」

「そう、南十字星だよ」
「南十字星?」

「そうか、君の住むところからは見えないんだね」
「サザンクロス駅には何があるの?」

「友だちを探しに行くんだ」
「南十字星に友だちがいるの?」

「前にサザンクロス駅の先で天の川を渡っているときに、友だちがいなくなってしまったんだ」
「見つかるといいね」

気づくと、蟹吉は半刻(1時間)ほど眠っていたようだ。

のちにこの話は出版されて評判となり、蟹吉が夢をみていた丘は『半刻噺の丘』と呼ばれ、意不町の名所になった。


たいてい序盤にオチをもってくると、あとの展開に苦労します…

(410文字)



たらはかにさんの企画に参加しています。
毎週ありがとうございます。

#毎週ショートショートnote
#ショートストーリー
#たいてい序盤に



PJさんの企画に参加しています。「まだこの世界に存在しない“まち”」を、
言葉・絵・音・物語・妄想など、好きな表現で描いていくイベントです。

#空想地名祭



ということで、八神夜宵さんの「意不町」にお邪魔しました。

掲示板で募集されていたお題「1時間だけ誰とでもおしゃべりできます。誰とどんな話をするデスか?」(ジョバンニ)と裏お題「急募!UFOネタ」(空飛ぶ陸蒸気)で参加しました。

ほぼ銀河鉄道の夜の二次創作でした。不意なメタオチになってしまいましたが、八神夜宵さんのお題のおかげでなんとか話がまとまりました!




いいなと思ったら応援しよう!

ひろいてん サポートして頂いたら有料記事を購入します!