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「なぜ買う?なぜ買わない?行動経済学が教える心理のトリック」【マーケティング基礎顧客心理編②】全5回

こんにちは!
前回からマーケティングの基礎編という形でお届けしています!これからマーケティングを始めたい方、今の仕事に活かしたいと思っている方に向けて、基礎となる部分をテーマにお届けする二週目の2話です!

前回のおさらいもございますので、順番に見ていただければとおもいます!

2週目の始まりはこちらから👇

「人は合理的に買い物をしているのか?」
いい商品なのに売れない…そんなとき、顧客は必ずしも合理的に判断していないかもしれません。今回は、行動経済学の心理法則に焦点を当て、購買行動を左右する心理トリックを解説します。ユキちゃんの奮闘とともに、購買意欲を高める仕掛けを学びましょう。

2週目のテーマは

マーケティングの基本と顧客心理編


「心を動かす秘密!購買行動モデルを徹底解剖」
「なぜ買う?なぜ買わない?行動経済学が教える心理のトリック」
「売れる広告はここが違う!心理トリガーの仕掛け方」
「顧客はデータが教えてくれる!購買履歴から見える心理」
「未来は心理が決める?顧客の心を読み解くマーケティング戦略」

全5回でお届けしますのでお見逃しなく!

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「これだけ頑張ったのに…なぜ売れないの?」

期待を裏切る売上―新広告の苦戦

 都心のビル群に、朝の柔らかな日差しがさしこむ頃、ユキは会社のデスクに腰を下ろしてパソコンを立ち上げる。先週までは「購買行動モデル」を学び、AIDMAやAISASといった理論を踏まえた広告作りを行い、クリック率やSNSでの反応は確かに伸びてきたはずだ。上司からの評価も「いい感じだね」と言われ、一時はホッと胸を撫で下ろした。

 しかし、今週に入ってからの売上データを改めて見ると、想定していたよりも成約率が伸びていないことがわかる。アクセスやクリックは大幅に増えたし、問い合わせもそこそこあるのだが、肝心の「購入ボタン」を押してくれず、カート落ちや検討止まりが目立っているのだ。

「なんで……。ここまで反応が良いのに、どうして買わないの……?」

 ユキは思わずモニターを見ながら小さく嘆く。せっかく前回は「共感」「納得」「感情」の三要素を取り入れた広告やランディングページを整え、一定の成果は見えてきたという手応えを感じていたのに、蓋を開けてみると売上増にはつながり切っていない。先週の成功から上司や同僚の期待も高まっていただけに、この失速感はあまりに悔しい。

「私、あれだけ勉強して頑張ったのに……。理屈どおりに人は動かないの……?」

 心の中でそんな疑問がふつふつと沸く。ユキは「理屈」を重視するタイプの人間で、論理的に手順を踏めば結果が出ると信じていた。だからこそ、AIDMAやAISASのモデルを“正しく”応用すれば売上アップに直結すると考えていたのだ。ところが現実は、モデルの通りに全員が動くわけではないと痛感し始めている。

 さらに、社内のデータ分析ツールを覗くと、広告のクリック後に商品ページに進む人は増えた一方で、ページをブックマークだけして再訪しないまま放置しているユーザーが多いのが見て取れる。SNSで「気になってるけど、もう少し悩む」というコメントをしている人も少なくない。売上増には結びつかないまま、数だけが積まれていく状況にユキの胸はざわざわと落ち着かない。


うさぎ先生の出現―理屈だけじゃ動かない?

 しばらく思考の迷路に入り込んでいたユキは、ふと背後に気配を感じて振り返る。そこにいたのは、長い耳をピンと立て、いつもののんびりした雰囲気を纏う先輩社員―通称「うさぎ先生」だ。例のごとくポケットから羊羹らしき包みをのぞかせながら、じっとユキの表情を観察している。

「ユキくん、どうしたんだい? ここ数日、何やら眉間にシワが寄っているようだけど」

 先生の問いかけに、ユキは待ってましたとばかりにディスプレイを指しながら声を上げた。

「先生! アクセスは増えたのに、肝心の購入ボタンを押してもらえないんです……。理屈どおりに組んだはずなのに、どうして人は買ってくれないんでしょう? 絶対お得なはずなんですよ!」

 すると、うさぎ先生はいつもの穏やかな表情を崩さないまま、ゆっくりと羊羹を取り出し、「ユキくん、人は理屈だけで動くわけじゃないんだよ」と言う。まるで、前もって用意していた言葉を出すかのようにスラスラと話し始めた。

「えっ? でも前回、広告理論を学んだじゃないですか。AIDMAとかAISASのステップに合わせて設計すれば成果が出るって……」

「もちろん、理屈は大切だ。だけど、大半の人は“感情と直感”で物事を決めて、あとで“理屈”をつけて納得しようとするんだ。理性だけで動くと思っていたら、大きな落とし穴にハマってしまうよ」

 そう言って先生は、羊羹の包みをゆっくり開いて小皿の上に載せる。ユキは先生の言葉に戸惑いつつも、「じゃあ、どうやって売ればいいんですか!?」と焦りを隠せない様子だ。実際、数値が上がらない現状は上司やチームからのプレッシャーも大きく、下手すると「広告予算ばかりかけて成果が出ない」と厳しい評価を受けかねない。

「大丈夫、落ち着いて」と先生は微笑み、「今回は“行動経済学”という分野をちょっと学んでみようか。そこには“損失回避”や“アンカリング”といった、人間が非合理的に行動してしまう心理トリックがいくつもあるんだ。それを活かせば、購買行動を後押しできるかもしれないよ」と続ける。

 ユキは、初めて聞く言葉に目を丸くする。「行動経済学? 私、経済学なんて大学でかじった程度ですよ……。難しくないんですか?」と不安気に問うが、うさぎ先生は「ふふふ、そんなに構えなくても大丈夫だよ。むしろ、人間の“非合理”さを知ると、マーケティングにはとても役立つんだ」と、またしても羊羹を切り分けながら言う。その様子を見てユキは思わず、「先生はどこまで羊羹好きなんですか……」と口走りそうになるが、何はともあれ先生の指導を仰ぐしかないと腹を決めるのだった。


「損失回避?アンカリング?顧客心理を利用したマーケティング戦略」

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