勘当のフィナーレ|毎週ショートショートnote|勘当ガイドブック
父に勘当されたいと思ったのは、三者面談の帰りだった。
志望校も、部活を続けるかどうかも、スマホを見る時間も、
全部、父の言いなり。
このままでは、僕の人生は、父の別冊付録になる。
翌日、本屋で「勘当コーナー」という棚を見つけた。
『勘当力』
『勘当する勇気』
『勘当は勢いが9割』
といった、どこかで聞いたようなタイトル。
『勘当後の生活設計』
『勘当されたら最初にやること』
のような、勘当される側の立場で書かれた本もある。
その中で一冊、僕を強く惹きつける本があった。
『高校生のための勘当攻略法』。
帯には、
「勘当のクライマックスを見逃すな!」
の文字、そして、著者の写真――?
その瞬間、息が止まった。
――父だ。
震える指で奥付のページを開く。
監修欄には、祖父の名前があった。
どうやら、父もかつて、祖父に勘当されようとして
失敗した経験者だったらしい。
迷わず購入した。
明日、もう一度父さんと話してみよう。
今度は、三者面談ではなく、著者と読者として。
(410字)

田原にかさんの「毎週ショートショートnote」、
11回目の投稿です。
今回のお題は、「勘当ガイドブック」でした。
勘当に関する本をいろいろ考えました。
いかにもありそうな本。
ベストセラーのパロディ。
こういうの考えるの、大好きなんですね。
ショートショートとは関係ないところで、
個人的に、盛り上がってました(笑)
実は、著者は父親。
父親も、勘当されたかった人間で――という、
親子三代にわたる勘当の物語です。
勘当のフィナーレをお見逃しなく!?
<毎ショセレクション選出記事>
本日は以上です。
お読みいただきまして、ありがとうございました。
たくさんのnoteの中から、私の記事を見つけて読んでいただき、
ありがとうございました。
「なんかいいかも」と感じていただけたら、
スキやフォローで合図を送ってもらえると、とても励みになります。
どうぞ、よろしくお願いします。
