他人から見た「身長差51cm夫婦」の関係
若い頃は夫婦に見られなくて傷ついたことが多かったけれど、今年で結婚29周年。過ごした時間の長さと乗り越えてきた時の重さがそうさせるのか、少なくともアメリカでは普通に夫婦に見られるようになった。
父と娘だと思われた新婚時代
新婚の時には当時オレゴン州で夫が務めていた銀行の同僚に「週末お嬢さんとモールで買い物してる姿見たよ。可愛いお嬢さんだね。今何歳なの?」と言われた。当時夫は24歳で私は19歳。たった5歳の年齢差でお嬢さんはないだろうに!
夫の身長は201cm、私の身長は150cmで、身長差が51cmあることも夫婦に見られなかった原因かもしれない。ただでさえ若く見られるアジア人だけど、私が童顔なのも年齢差があるように思われたことに拍車をかけたのかもしれない。

確かにこれだと親子に見えなくもない。
兄と妹だと思われた結婚10年未満時代
20年前、当時まだ結婚して10年も経ってなくてLAで同じ会計士事務所に勤めていた頃、私は有名人だったのに(バンジージャンプをしてコネ就職をした記事参照)、割かし大きい事務所だったから、知らない人は知らなくて、私と夫が兄妹だと思ってた人もいた。
「白人のアメリカ人と日本人がどうやって兄妹になるんだよ!」という黒人上司の突っ込みに、若い白人の女の子が「ここはアメリカだし、アジア人が白人家庭の養子になってる家族はいくらでもいるじゃない!」と負けずに言い返してた。実際そういう家族は少なくないが、その場合のアジア人は韓国系が多いし、日本人が白人家庭の養子になってる家族には未だ遭遇したことがない。

距離感を作ってたのが知らない人には兄と妹に見えたのか。
家族でもなく通訳だと思われてた日本時代
夫婦の20代はだいたい日本にいた。日本で暮らしていた頃は夫は勝手に「プロのスポーツ選手」と思い込まれて、私は良くて「通訳」という体験を何度もさせられた。
今のように円安で、先進国から見た日本が「安い国」ではなくて、外国人観光客も在住外国人も少なかった時代、地方へ旅すると、幼い子供たちにとっては「初めて遭遇する白人」が夫だったということも珍しくなかった。
22年前、神奈川県の武蔵小杉という街に住んでいた頃、四国旅行で香川、愛媛、高知、徳島を旅したとき、夫は四国の小学生たちにとっては「プロのスポーツ選手」だった。
私の両親が北海道出身ということもあり、付き合う前、友達だった頃から夫とは北海道に旅行し、結婚してからも夏の北海道には何度も行っていた。私は子供の頃から、北海道の春夏秋冬を見てきたけれど、夫は冬の北海道を知らず、21年前に、念願の「札幌雪祭り」に行った時には夫は小学生たちにとっては「プロのスポーツ選手」だった。サインをくれとせがまれて通訳としてしか見られなかった私はイライラしていたものだ。

現在の悲劇
あれから過ごした時間の長さと乗り越えてきた時の重さが、顔や体型に出たからか、もう親子だ、兄妹だ、通訳だと言われることはなくなった。去年、日本に里帰り旅行をしたときは、私たちが住んでいた時代、円高だった時代には絶対に日本に行けなかったような、外国人観光客たちが円安を利用して安い日本に行っているせいで、白人の夫を物珍しく見る子供は一人もいなかった。
時代も変わったけど、私のウエストも年輪さながら横へ広がったし、夫の頭のてっぺんは禿げてきた。
同じように年齢を重ねているけど、身長差だけが縮まらない。
むしろ、私が横に拡がった分、身長差も更に開いて見えてる錯覚の悲劇。

実際の夫は細身でお腹周りはゆるくて私はもっと老けている。
