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刑事事件ー恐ろしくヤバい取調べ



1.はじめに


こんにちは!
弁護士の小林正和です。

今回は、恐ろしくヤバい取調べの実態についてです。
かなり怖いお話です。

2.取調べ


これまでのブログの記事でも取調べについては色々と書いていますが、あらためて、

取調べというのは、捜査機関(検察官、警察官)による捜査の一環としての(被疑者への)事情聴取です。犯罪事実の有無を確認するためです。

被疑者への取調べは、①身柄が拘束(逮捕・勾留)された状態で行われるものと、②在宅での取調べ(呼び出しを受けて、家から警察や検察に赴いて事情聴取を受けるもの)があります。

なお、取調べに応じる義務はなく、黙秘権を行使してしゃべらなかったり、取調べ自体を拒否することができるということも、このブログの記事で書いています。


3.恐ろしくヤバい取調べ


まずは、ANNのスーパーJチャンネルで放送された映像をYoutubeから引用させて頂きます。

引用:「反社や」東京地検特捜部 記録された“不適正取り調べ”【スーパーJチャンネル】(2026年5月12日)


この映像はいずれ消されるかもしれないので、以下、取調官である東京地検特捜部の検事の発言を残しておきます。なお、関西弁ですね。

40日にわたる長期の取調べです。

①「自分がここにいる理由がないのに」と思うのか? 
 ※検察官が、後半から怒鳴り声ですね。

②「理由はあるやろが!」 
 ※検察が、明らかに怒鳴りちらしています。

③「検察庁を敵視するってことは反社やん。完全に。その理屈ぐらいわかれよ。」
 ※勝手に検察庁を敵視していると断定し、そうであれば、被疑者を完全に「反社」だと述べています。その上、それを理解しろと押し付けています。

④「(被疑者が)敵視する以上は、こっちだって常識の範囲内で敵視する。」
 ※勝手に検察庁を敵視していると断定した上、検察官が被疑者を敵視すると述べています。

⑤「逮捕してから黙秘する。完全に戦略や」
 ※黙秘権は憲法上認められる権利です。検察官はこれを完全に否定する発言をしています。

⑥「どれくらい裁判の結果が悪くなるのかを試しているのか? (机をたたく) ・・・ それくらいひどいで。 黙秘してる場合ちゃうやろ本来」
 
※黙秘することで不利益があるかのような発言で、間接的に憲法上認められた黙秘権の行使を非難し、否定しています。

⑦「こら、なんで睨まれなあかんねん、こっちが」
 
※検察官は、被疑者が勝手に睨んだと決めつけ、このように発言している。いちゃもんですね。

⑧「ええか、・・・さん、簡単に嘘つき過ぎ。簡単に嘘をつくし、必死に嘘をつく。」
 
※嘘をついていると断定しています。怒鳴っています。

⑨「人間の醜いところが凝縮された感があるよな。」
 
※被疑者を根拠なく非難しています。

⑩「もうええわ、もおええ、お寒いわ」
  ※検察官による侮辱的な言い方ですね。
  何も表現していないと述べた被疑者に対し、更に、
 「ぴくってしたやん、わかるねん、こっちだってあほやないんやから。」
  ※完全な検察官によるいちゃもんです。
  もう本当に何も言えないですねと述べた被疑者に対し、更に
 「…何も言うてへんかったやないか。何か言うとったっけ? 俺の勘違いかよ。この39日間。何か言うとったの聞いてへんかった 俺が?」

⑪「ええか、・・・さん。黙秘を人のせいにするな!」
 ※被疑者が黙秘していることについて、検事が勝手に怒鳴っています。

⑫以下、両者の怒鳴り合い
 ・検察官:「自分が選んだんやろ!」
 ・被疑者:「してません!」
 ・検察官:「してるやろが!」
 ・被疑者:「してない! してない! ひどい!」
 ・検察官:「人のせいにするな!」
 ※もう滅茶苦茶ですね。取調べではありませんね。

⑬被疑者:「何度か話してもらって私も自分なりに考えて発言しようと思うと全ての発言をどうせ裏目に取られると思うから発言できないでいる。悔しくてしょうがない。もうどうでもいいです。もう罪を重くすることだけしか多分考えていないと思ってますから。」
 ※これはまさに、このような取調べの弊害を端的に述べるものですね。


そもそも、大人同士、どのような事情があれど、敬語で話すべきですね。どうですか、社会で、信頼関係のない他人にため口をきくという場面はありませんよね。
検察官は、被疑者に対し、敬語で話すべきです。まずそれができていません。なお、法廷でも、ため口で被疑者に質問する検察官がいますが、私は、(社会人なんで)「ため口やめてもらます?」と異議を出します。被疑者・被告にを物としか思っていない検察官の態度が表に出ています。

更に、検察官の発言内容が酷いのは、見てもらえばわかる通りですが、これは、検察官による犯罪(検察官が加害者、被疑者が被害者)に該当すると思います。

案の定、この方は、この担当検事を刑事告訴したそうですが、不起訴となりました。嘘ぉ~と思いました。

どう考えても、検察官の取調べは、以下の特別公務員暴行陵虐罪ですね。こちらのニュースの影像だけで立証できますね。


刑法195条1項 
裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者が、その職務を行うに当たり、被告人、被疑者その他の者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときは、7年以下の拘禁刑に処する。


この方は、国賠(国の違法に対する民事での損害賠償請求)も起こしているそうです。当然ですね。

4.最後に


最高に恐ろしい取調べの実態でした。

録画しているのに(証拠として残るのに)、あのような取調べをする検察官というのは、もはや感覚が相当におかしいですね。とても、同じ司法試験の勉強をした法曹とは思えません。
しかも、東京地検の特捜部だから、検察官の中でもエリートのはずなんですよね。
つまり、こういう方が出世し得るという意味でも恐ろしいです。

個人的には、もう、捜査段階での被疑者の取調べは完全になくした方がよいと思います。
客観的証拠と関係者の供述などで検察官は、起訴するかどうか判断し、被疑者(刑事裁判になれば被告人)が、法廷で(判断をする裁判官の前で)、供述すればいいだけのような気がします。


今回は、恐ろしくヤバい取調べの実態についてでした。

弁護人の存在ってやっぱり大事ですね。
あらためて思いました。
こんな取調べがなされることを前提にしなければならないのは本当に不本意です。

最後までお読み頂きまして、誠にありがとうございました。

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本ブログの内容を信じて行動した結果、何らかの不利益があった場合でも、それを補償するものではありません。刑事事件に関して何らかの対応をする場合は、弁護士に相談するなどしてください。本ブログの内容に誤りや誤解のある記述がありましたら、個別にご連絡頂ければ幸いです。






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