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アメリカなのに、スリ対策いらずの街(もちろん場合によるけれど)


フランスの余韻とアメリカの違和感


今日もヨガに行ってきた。

私と夫は、この街でとても気に入っているヨガスタジオのメンバーになっている。夫は早朝のマイソールクラス、私は午後のクラス。と、それぞれに通っていて、顔なじみも増えた。友達もできた。インストラクターの質も高い。古い倉庫を改装して造られたスタジオはとてもお洒落。何より、そこにいる人たちが感じのいい人ばかりで、とても居心地がいい。

クラスが始まる前に、ロッカーに靴やバッグを置く。ドアも鍵もなく、誰でも手を伸ばせば取れてしまうような、まるで日本の中学校の下駄箱のようなところ。私はこの3年間、特に気にすることもなく使ってきた。誰もが無防備にスマホや財布や車のキー、バッグを置いている。

ところが3か月前、フランス旅行から戻ってきたとき、ふとそのロッカーが妙に無防備に見えた。

フランスで過ごした1か月間、とくにパリではスリ対策を徹底していた。ルルレモンのベルトバッグに貴重品を入れ、スマホにはストラップをつけて写真を撮る。メトロにはほとんど乗らなかったけれど、相変わらず日本語で「スリに注意」というアナウンスが流れていた。

そんな私が、パリ6区の穏やかな通りにあるカフェの、通りに並ぶテーブル席にスマホを置いてくつろいでいたら、フランス人女性が血相を変えて駆け寄り、「スマホをそこに置いたら危ないわよ!」と英語で注意してくれた。
「私はガイドだから、観光客が被害に遭うのが耐えられないの」と言っていた。私は完全に“無防備な観光客”に見えたのだろう(笑)。

フランスは大好きだし、パリも最高だった。けれど滞在中は、毎日かなり気をつけていた。それでも注意されるほど、スリが多い街なのかも。フランスから戻ったばかりの友人も「ポケットの中に誰かの手を感じた」と話していた。幸い地元の人が追い払ってくれたそうだ。

そんな場所で1カ月間過ごしたあとアメリカに戻った私は、スタジオの扉も鍵もないロッカーの前で、強い違和感を覚えたのも、仕方ない。


どうして?と聞かれる不思議


少し離れたところには、貴重品を入れられる鍵付きロッカーがある。NY出身の男友達は、必ずそこを使う。「僕はブロンクスで長く暮らしてきたから、防犯対策はもう身体に染みついてるんだよ」
そう言う彼に鍵の場所を教えてもらい、最近は私も鍵付きロッカーを使うようになった。

すると、今度はアメリカ人の友人たちが怪訝な顔で聞いてくる。
「ねえ、どうして急に鍵付きのロッカーなんか使うの?」
「盗難に遭ったの?」
「……ううん、遭ってないよ」
「じゃあ大金でも入れてるの?」
「現金なんて持ってないもん!」
「じゃあどうして?」

今日も早速聞かれてしまった。

どうして????
って聞かれても。。。。

そこでブロンクス出身の男友達のところに行き、「どうして理由が必要なの?なんて答えればいいの?もう疲れた」と苦情を言ったら、彼は大笑いした。

こんなやりとりが日常的に交わされるアメリカって、意外にナイーブで安全な国なのかもしれない。もちろん、すべては場所による。そして、「安全はお金で買う国」とも言えるのだけれど。



友達が驚いたアメリカの一面


ベビー連れの友人と散歩していたときのこと。彼女がベビーカーを道端に置いたまま公園に向かってベビーを追いかけ、私とのお喋りに夢中になってどんどん離れてしまった。私は「誰かにサッと持っていかれたらどうするの、怖いよ!」と心の中で叫びながら、戻るように促した。でも、もちろん誰も取ったりしない。

先月、日本から遊びに来た友人も驚いていた。ほどほどに混んだビーチで、貴重品を置いたまま海の中でゆっくりと遊べるなんて、治安が良すぎる!と。

人はにこやかで親切だし、食事も意外に美味しい。そして街全体に、どこか豊かな雰囲気が漂っていると、感心していた。

その友人を連れて行ったビーチでは、サンセットを眺めたあと、気取らないレストランの外席で夕食をとった。暑かったけれど、太陽が沈むのを待ちながら、のんびりと食事を楽しんだ。

前のテーブルでは、若い二人のアメリカ人女性がカクテルを飲み、小さなバッグと車のキーをテーブルに置いたまま、そろって席を離れてしまった。どうやら一緒にトイレに行ったらしい。通りに面した場所で、ひょいと手を伸ばせば取れてしまう。私はハラハラして見ていたけれど、何も起きず、二人は笑顔で戻ってきた。

さらに上のテラスバーに行ったときには、「バッグを置き忘れちゃったの!」と慌てて戻ってきた女性がいた。もちろんバッグはそのまま残っていた。

そして気づいた。

フランスの後遺症なのか、もしかしたら私は必要以上に警戒心が強くなっているのかも(笑)。


確かにビーチでは、みんなリラックスしていて無防備に見える。でも、アメリカのママたちに人気の超シンプルなライフハックがある。それは、新品のおむつに貴重品を包んでテープで止めておくこと(笑)。誰もそんなものを開けようとは思わないから安心なのだとか。

もちろん、どの国でも注意は大切。特に旅行中は、セキュリティポーチや防水ケースなど、ちょっとした便利アイテムを持っておくと安心かもしれない。

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