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「治療して」と言う母、「しないで」と答えた私―深夜0時、父の命を決めた電話


「決断をしてください。もう時間がありません」

医師からの電話を受けた深夜、私の手は震えていた。

この瞬間から、私の人生は変わった。



誰にも相談できない


「延命治療を続けるかどうか、ご家族で話し合っておいてください」

医師にそう告げられたのは、父がICUに運ばれた日だった。

母が長期入院中のある日、父の様子がおかしいことに気づいた。いつもと違う呼吸。ぼんやりとした目。すぐに救急車を呼んだ。

診断は心不全の一歩手前。もともと腎不全を患っていた父は、そのままICUへ。

本来なら母と相談すべきだった。でも母は別の病院に入院中。こんな重大なことを、病室で、電話越しに話し合うなんてできなかった。

兄と私だけでは判断がつかない。

仕事をしていても、父のことで頭がいっぱいだった。会議中も、パソコンの画面を見ていても、父の顔が浮かんでくる。

そして、その瞬間は突然やってきた。



深夜0時過ぎの着信


スマホの画面に表示された「病院」の文字。

嫌な予感がした。こんな時間に病院から電話が来るということは—

「もう時間がありません。決断をお願いします」

医師の声は落ち着いていたが、言葉の重みは計り知れなかった。

兄と私の決断で、父の運命が決まる。

頭の中を駆け巡ったのは、父のこれまでの人生だった。

腎不全で食べたいものを我慢し続けた日々。緑内障による視力の低下、脳疾患で左足が不自由になった父。

そして、あの言葉。

以前、大腸がんの治療方針を決める時、父は私にこう言った。

「やりたくない。そこまでして長生きしたくない」

その言葉が、脳裏をよぎった。

意識のないまま、ただ生かされ続けることは、父にとって本当に幸せなのか。

兄と目を合わせた。兄も同じことを考えていた。

私たちは決断した。

「延命治療はしないでください」


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この記事では、以下の内容を赤裸々に綴っています:

  • 母に電話で伝えた時の、まさかの反応

  • 「間違った決断をしたのか」と崩れ落ちた私に、母がかけた言葉

  • その後、父に起きた奇跡のようなこと

  • あの決断から1年後、父が最期に見せた表情

  • 今、振り返って思うこと—正しい決断だったのか

いつか、あなたも同じ立場になるかもしれません。

大切な人の命に関わる決断を、突然迫られる日が。

その時、少しでもこの経験が何かの支えになれば—

そう願って、あの夜のすべてを書きました。


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