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会議を支配する得意先と、売上を支える得意先は違う

BtoBをメインにしていると、得意先を集めた会合や意見交換会を開くことがあります。

そこで注意しなければならないのが、会議で最も目立つ得意先の意見が、そのまま得意先全体の意見に見えてしまうことです。

会議でよく喋る。
話の流れをつくる。
改善提案を次々に出す。

ところが、実際に大きな売上をつくってくれているのは、まったく別の得意先だったりします(笑)


声の大きさと、売上の大きさは比例しない

得意先会議では、発言の多い会社がどうしても目立ちます。

話し方が強い。
要望が具体的。
反応も早い。

すると、その会社の意見が、あたかも得意先全体を代表しているように見えてきます。

しかし、
声の大きい得意先が、最も大きな金額を買ってくれているとは限りません。

会議ではほとんど発言しなくても、毎年安定して発注してくれる得意先もあります。

細かい注文も少ない。
支払いも早い。
必要なものを、必要な量だけ淡々と買い続けてくれる。

商売として本当にありがたいのは、案外こちらだったりします。


会議を自社に有利に回すのが上手い会社がある

単に声が大きいだけではありません。

会議での発言が巧みで、場の雰囲気をつくりながら、自社に有利な形へ話を持っていくのが上手い得意先もあります。

最初に論点を提示する。
他社が賛成しやすい言葉を選ぶ。
周囲の発言を拾いながら、自社の要望へ話を寄せていく。

気づいた頃には、その会社にとって都合のよい方向に、会議全体の空気ができ上がっています。

これは、得意先側から見れば立派な交渉力です。

自社に有利な条件を引き出すために、会議を上手く活用しているだけなので、悪いこととも言い切れません。

ただし、こちら側がその場の空気を、
「これが得意先全体の総意なのだ」
と受け取ってしまうと、判断を誤ります。

会議を動かすのが上手い得意先と、実際に売上が大きい得意先は、別であることがよくあります。


会議には、独特の民主主義がある

得意先会議で正式な多数決をすることは、ほとんどありません。

それでも、一社が強く発言すると、
「確かにそうですね」
「うちも同じように感じています」
と、周囲がその流れに乗ることがあります。

何社かが同調すると、あっという間に多数意見のように見えてきます。

しかし、それは本当に強く賛成しているのでしょうか。

単に反対するほどではなかった。
場の空気を壊したくなかった。
話が長くなるので黙っていた。

そんな可能性もあります。

沈黙は、必ずしも賛成ではありません。

ところが会議では、声の大きさによって、一票が五票にも十票にも見えてしまいます。

ここは注意が必要です。


改善提案は、なぜか終わらない

さらに厄介なのは、その得意先の声を受けて、こちらが実際に改善した後です。

要望された部分を直す。
仕様を変える。
条件を見直す。
使いやすい形に整える。

こちらとしては、
「これで注文につながるだろう」
と思います。

ところが、改善した内容を見せると、
「かなり良くなりました。ただ、もう一点だけ」
と、次の改善提案が出てきます。

それにも対応すると、また新しい改善案が出る。

改善提案だけが、なぜか終わりません。

そして最後には、こちらから聞くことになります。

「それで、結局いつやるの?」(笑)

改善提案をすることと、実際に買うことは別です。

要望を出す。
会議を動かす。
自社に有利な条件をつくる。

ここまでは非常に積極的なのに、発注の段階になると急に慎重になる会社もあります。

だから改善要望を受けるときには、
改善すれば、どれくらい購入する予定なのか。

いつから発注するのか。

改善完了後に、本当に取引を始める意思があるのか。

ここまで確認する必要があります。

顧客の声は大切ですが、改善提案の多さを、購入意欲の強さと勘違いしてはいけません。


前の三つは同じ得意先、最後だけ別会社

BtoBの会議では、次の三つが同じ得意先であることがよくあります。

よく喋る得意先。

会議を動かすのが上手い得意先。

改善提案を次々に出す得意先。

この三つは、同じ会社にまとまりやすい。

ところが、
実際に大きく買ってくれる得意先だけは、まったく別の会社だったりします(笑)

会議ではあまり発言しない。
細かい改善提案も出さない。
こちらを自社に有利な方向へ動かそうともしない。

それでも、必要なものを必要な量だけ、きちんと買ってくれる。

会社の売上を支えているのは、会議で一番よく喋る会社ではなく、請求書の向こう側で淡々と買い続けてくれている会社かもしれません。


顧客の声ではなく、顧客の行動を見る

もちろん、得意先の声を聞くことは大切です。

現場からの改善提案が、商品やサービスを良くすることもあります。

ただし、意見を採用するかどうかは、会議の勢いや雰囲気だけで決めるべきではありません。

見るべきなのは、
実際の購入額。
継続年数。
利益額。
注文頻度。
改善後に売上が増える可能性。
です。

「この機能が必要です」
と言っていた会社が、機能を追加しても買わないことはあります。

反対に、何も言わずに、同じ商品を何年も買い続けてくれる会社もあります。

顧客が何を言ったか以上に、顧客が何を買ったかを見る。

BtoBでは、この視点が必要だと思っています。


会議を支配する得意先と、売上を支える得意先は違う

会議では、話が上手い会社が主導権を握ります。

商売では、実際に買う会社が売上をつくります。

この二つは、同じとは限りません。

むしろ、別であることのほうが結構あります。

声の大きさは、売上ではありません。

発言回数は、利益ではありません。

改善提案の数は、購入意欲ではありません。

会議で一番よく聞こえる声が、市場で一番大きな声とは限らない。

だからこそ、目立つ得意先の発言だけでなく、数字の中にいる静かな上客をきちんと見る。

BtoBでは、その冷静さを失わないことが大切なのだと思います。


実は、これは社内でも同じだったりする

ここまで得意先の話として書いてきましたが、実は社内でも同じだったりします(笑)

会議でよく発言する。
自分の意見を強く主張する。
周囲を巻き込みながら、話の流れをつくる。

そういうスタッフは、社内でも目立ちます。

ただし、
声の大きいスタッフが、必ずしも会社の稼ぎ頭とは限りません。

会議ではあまり発言しなくても、黙々と数字をつくるスタッフがいる。

自分の成果を大きく見せなくても、利益をきちんと残すスタッフがいる。

得意先でも社内でも、よく聞こえる声と、会社を支えている数字は一致しないことがあります。

結局、経営者が見るべきなのは、会議で誰が一番目立っているかではありません。

誰が実際に売上をつくり、利益を残し、会社を支えているのか。

得意先の会議を見ながら、そんな社内の顔まで浮かんできたりします(笑)


いかがでしたか?

自分の場合、立場もあるので
記事には、どうしても整えてから出す話が多くなります😅

でも、整えすぎた言葉は、だいたいつまらない(笑)

きれいな結論
正しい言葉
もっともらしい話

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