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ami3580
俗氣芬々人をして嘔吐を催さしむ
永井荷風の『断腸亭日記』の昭和六年正月四日、断腸亭は年賀状迄に文句をつける。
夏目漱石の装丁も手掛けた洋画家の津田青楓が
「七年ぶりで東京に舞戻つてまゐりました、私は矢張動いてゐる東京が性に合ひます。来るべき時代に役立つべき青年の指導と私自身の洋畫研究とを専念する考です、過去は過去として茲に新しい第一歩を踏み出さうと考へます云々とあり」
みなさん、この葉書どう受け止めます?
まあ、新年から(年末から?)張り切っているな、という程度に受け止めて、はい次、とならないでしょうかね?
ところが流石は断腸亭。これに対して
「俗氣芬々人をして嘔吐を催さしむ」
これ、すごいな。
正月二十四日に春陽堂が破産。
正月三十一日、アマゾン河の薬草で製造した不老不死の薬を貰う。
二月十四日中島健蔵(ケンチ)からゴンクールの本を贈られる。
三月廿七日、易経を読む。
いや、易経って
こんなんだよ。

枯れすぎてない?
