「ありがとう」が消えた会社から、優秀な人は辞めていく
毎日残業していたあの人が、引き継ぎ資料だけを残して静かに退職する。
周囲は驚きます。
「評価もされていたのに」
「期待されていたのに」
「なんで辞めたんだろう」
しかし実は、その退職は突然ではありません。
会社の中ではよくある構造的な問題の結果です。
多くの人は、
「頑張れば評価される」
「成果を出せば報われる」
と信じています。
実際、多くの会社でもそう掲げられています。
ですが現実には、
最も信頼され、最も成果を出している人ほど先に消耗していくことがあります。
会社が優秀な人を雑に扱うのは、
その人を嫌っているからではありません。
むしろ逆です。
信頼しているからです。
「この人なら何とかしてくれる」
そう思われているからです。
人手不足になる。
問題が発生する。
納期が迫る。
クレームが来る。
すると周囲は自然と仕事ができる人に頼ります。
例えば会議で新しい案件の担当者を決める時、
誰も手を挙げないまま沈黙が続き、
最後には「○○さんなら大丈夫ですよね」と特定の社員の名前が出る。
その後も関連する相談や確認メールが次々とその人宛てに届き、
気づけば案件の中心になっている。
そんな光景は多くの職場で見られます。
その人は頑張ります。
期待に応えます。
問題を解決します。
すると会社は安心します。
そして次も頼ります。
さらに頼ります。
また頼ります。
気づけば、
仕事のできる人の机にだけ仕事が積み上がっていくのです。
これは誰かの悪意ではありません。
組織として見れば合理的な判断です。
最も成功確率が高い人に仕事を任せる。
当然の行動です。
しかし本人からすると話は別です。
頑張れば頑張るほど仕事が増える。
責任を引き受ければ引き受けるほど負担が増える。
一方で、
断る人は仕事が増えない。
逃げる人は責任を負わない。
結果として、
最も貢献している人が最も疲弊していく。
そんな逆転現象が起きます。
そして本当に厄介なのはここからです。
優秀な人が頑張り続けると、
その働きが特別ではなくなります。
最初は感謝されていた仕事。
「助かったよ」
「本当にありがとう」
そう言われていた仕事も、
いつの間にか当たり前になります。
人は慣れる生き物です。
昨日まで感謝していたことも、
毎日続けば日常になります。
すると評価は下がらないのに、
感謝だけが消えていきます。
これが危険です。
人は仕事量だけで壊れるわけではありません。
忙しくても、
自分の存在が認められていると感じられれば頑張れます。
誰かの役に立てていると思えれば踏ん張れます。
しかし、
敬意や感謝が失われた瞬間、
心は急速に消耗していきます。
優秀な人が辞める原因は、
仕事量ではありません。
給料だけでもありません。
「ありがとう」が
「これもお願い」
に変わった時です。
頼られることは嬉しい。
期待されることも嬉しい。
でも、
それが当たり前になった瞬間、
人は自分が仲間ではなく、
ただの便利な道具になったように感じてしまいます。
だから優秀な人が辞める会社は、
給料が低い会社ではなく、
頑張る人に頼り続ける仕組みを放置している会社です。
そして、
あなたがもし今、
仕事に疲れているなら。
もしかすると仕事量そのものではなく、
感謝されなくなったことに傷ついているのかもしれません。
人は、
忙しいから辞めるのではない。
大切にされていないと感じた時に辞めるのです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
「これ、自分の職場かもしれない」
「まさに経験したことがある」
そう感じた方は、ぜひスキやコメントで教えてください。
あなたの経験が、誰かの救いになるかもしれません。
