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七福神シリーズ|寿老人【北の旅路にてサンタへの贈り物】

寿老人がエゾシカと出会い、北へ旅するお話。

雪がしんしんと降り積もる北の大地。
寿老人は、相棒の鹿を連れて、ゆっくりと旅を続けていた。

その歩みは風のように静かで、
急ぐことのない長寿の神様らしい穏やかなものだった。

そこへ、一頭の逞しいエゾシカが、雪を蹴立てて駆け寄ってきた。

「寿老人様! どうか私をお供に連れて行ってください。
あなたのようなお方の側で、誰かの役に立ちたいのです!」

エゾシカは、寿老人の隣で大切にされている鹿を、
少しだけ羨ましそうに見つめていた。

「僕も、あんな風に誰かに必要とされたい。
この力を使って、誰かを笑顔にしたいのです!」

厳しい冬が本格的にやってくると、
南国育ちの鹿は寒さにプルプルと震えだした。

一方で、北の育ちのエゾシカは、
寒風の中でも堂々と胸を張り、寿老人の荷物を背負って力強く歩んだ。

「おやおや、お前さんは頼もしいのう。
その丈夫な体と優しい心、きっと活かせる場所があるはずじゃ」

寿老人がエゾシカの頭を撫でていた、そんなある日のこと。

空からソリに乗って、
赤い服の老人――サンタクロースが舞い降りてきた。

「やあ寿老人、久しぶりだね。
実は困ったことがあって……。
私も年老いて、一人で重い袋を担いで
世界の子供たちにプレゼントを届けるのが、近頃は少し大変でね。    手伝ってくれる頼もしい仲間を探しているんだよ」

寿老人は、傍らで目を輝かせているエゾシカを振り返り、優しく問いかけた。

「お前さんは寒さにも強いし、力持ちだ。
このサンタどののお手伝いを、やってみるかね?」

エゾシカは胸を熱くし、力強く頷いた。

「はい! 喜んで!
世界中の子供たちに幸せを運べるなら、これ以上の喜びはありません!」


エゾシカ、聖夜のヒーローへ

寿老人が杖をひと振りすると、
エゾシカの角はさらに立派に広がり、
その鼻は雪の中でも道に迷わないよう、誇り高く輝き始めた。

「さあ、これからは 『トナカイ』 として、新しい旅に出なさい」

かつて砂漠の旅を選んだ相棒の母を「ラクダ」として見送った寿老人は、
今度は勇敢なエゾシカを、聖夜のヒーローとしてサンタクロースに託したのだった――というお話。



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