【ワンチューブ Vol.11】太公望も真っ青!?「釣りは人生、釣果は……ゼロ?」
ゲスト:恵比寿 & 道教の祖・哲学者 老子(釣り好き)
「はいどーもー!神界の特攻隊長、阿形っす!今日はね、神界と仙界から『釣りのガチ勢』お二人をお呼びしたっす!春の海は穏やか、絶好の釣り日和っすけど……ありゃりゃ? バケツの中身、見せてもらってもいいっすか!?」
ニコニコと鯛を抱えているはずの恵比寿様が、今日はなぜか空のバケツを後ろに隠し、老子は無の境地で水面を見つめている。
「釣りとは人生そのもの……。釣れぬ時こそ、水と一体になり、無に帰る。そなたも、そう思われるかな……?」
(老子が仙人特有のゆったりした口調で問いかけると、恵比寿様が鼻の穴を膨らませて身を乗り出した。)
「も、もちろんでありますとも!釣りとは集中力!そして荒波に耐え抜く忍耐力が必要不可欠!一匹の魚に一喜一憂するのは、まだまだ修行が足りんということですな。エッヘン!」
「……え? あの、話、聞いてます? ぶっちゃけ、朝から一匹も釣れてないから哲学に逃げてません? ゼロっすよね? 釣果、ゼロっすよね!?」
(「……空(くう)を釣る、二人の背中の、寂しさよ……」 吽形は、高尚な会話でボウズ(収穫ゼロ)を誤魔化そうとする男たちのプライドに、静かに筆を走らせた。)
吽形は、夕暮れの堤防で背中を丸めるお父さんたちの哀愁を、昭和の潮風に乗せて書き上げた。
【吽形・浮きは動かず、言葉だけが踊る】
糸の先には 何もない あるのは
広大な「無」の宇宙
「釣れぬ」と言わずに 「人生」と
呼び変える 大人のずるさかな
商売繁盛 神様も
魚がいなけりゃ ただの人
老子の髭が 風に揺れ
バケツの底が 白く光る
昭和の休日 お父さん
手ぶらで帰る
夕焼け小焼け 「今日は海を 釣ってきた」
そんな嘘(うそ)さえ 春の夢
「次はどの神様や偉人が巻き込まれるのか……阿形にもまだ分からないっす!でも突撃はするっす!時代も国も関係なく、覚悟しといてほしいっす〜!オッ楽しみに~!」
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