見出し画像

初期設定の愛 44.女神のいらだち

2度目の待ち合わせ。某バー、昨年の3月だ。

この日、中学時代に両片思いに陥った原因が判明した。(注1)
二人でそれが原因であると一定の決着をつけた。

Kちゃん(注2)が、女神に
「コージ君のことはもうあきらめて!他に好きな子がいるみたい。」
そう伝えたようだ。

当時、素直でシャイな女神は、そのことを本人(筆者)に確認もせずに、
それを現実として受け入れたようだ。
部活を一生けん命がんばろうって、気持ちを切り替えたらしい。
だから、廊下で出会っても「無表情な顔」で、私をさけていた。

筆者は、その能面のような顔をみて、”女神の愛の賞味期限が切れた”、”嫌われた。”もしくは、”好きだったことが勘違いだった“ そいずれかだろう。そう考えた。そのように早合点したのだ。

そういえば、当時、Kちゃんに、
「コージ君は〇〇ちゃん(女神のこと)のこと、そんなにすきじゃないんだよね?」
「だったらはっきりしたほうがいいよ。」「もう、付き合う気ないんだよね。」そんなことをいわれたことがある。

その時は、何も答えなかった。
まあ、思春期真っただ中だ。
そうそうやすやすと、だれかを好きだのなんだの口に出せる訳ないのだ。

ちょうど時期が符号する。

Kちゃんはおそらく、いつまでたっても二人の距離が詰まらないことに、業を煮やしたのだろう。友達を思ってのことだ。きっとそうだ。


女神も、「今更恨みはないよね。」そういう。
私も「そうだね。」 そう返した。

これを二人の共通認識とできた。
とにかく42年程前のことだ。
これで納得する。それ以外、いかんともしがたい。

20歳の時、私のそっくりさんをみかけたという。
某関東の県の県庁所在地の大都市の繁華街、雑居ビルの前にたっていたそうだ。当時の私のワンルーム賃貸アパートの所在する都市でもある。
夜の店の前に立ち、店へお客さんを案内するような仕事しているみたいだったという。

でも、こんな場所(地元からは遠く離れている)にコージ君がいる訳ないし、仮に本人だとしても、話すことないしなー。そう思ったようだ。
(彼女にしてみれば、思いを寄せた相手だが、振られたと思っていたわけなので、そうなると思う。)

あ~、それ俺だよ。絶対に、そうだよ。そこで1年くらいバイトしてたから。 ポーターだよ。バイトが交代制で外にいたのよ。

ちょうど、人生迷宮入りしていた時期。 
守護霊様に叱責されたころだ。(注3)
翌年3月に閉店した夜の店だ。

この時、声をかけられてたら、どうなっていただろうか。
一瞬、考えそうになったが、すぐ思いとどまった。これは無意味だ。

また、40歳ころ、私と同姓同名の男性と知り合ったことがあるそうだ。
あ~。同じ名前だ~ と、思ったらしい。

彼女は彼女で私のことを強く思い出してくれた瞬間があったんだ。
約40年背負い続けた荷物の一部を下ろせたような気分だった。
やっぱり何かつながっている。シンクロってことだろう。

これらのことは、すごくうれしかった。


「私、実は、生涯の伴侶を探していたの。
だから、タイミングいいのよ、コージ君がきたでしょ。
絶妙なタイミング。私って結構もてるのね。」うれしそうだ。

「もう探さなくていいのかな~・・・・」

どこか別の方向を見ながら、小さな声でつぶやいた。

魂が高揚しているのがわかる。ビンビン感じる。
すでに大親友にでもなったような気分だったのだろう。

妻のこと、娘のこと、過去の恋愛のこと、合コンでの失敗談、成功談、べらべらと何でもよくしゃべった。

私としては、あくまでも友人だ、リアルな友人、そうなりたかった。
リアル友達には、家族のこと、過去の恋愛のこと、なんでも知らせておくべきだ。そう思ったのだ。
(女神への恋愛感情はない、無意識的にそう自分に言い聞かせたくて、そんな話ばかりしたのかもしれない。)

女神にはすべて受け入れてもらいたかった。
裏も表も、綺麗も汚いも、すべてが自分だ、自分のすべて。  
過去も現在も未来も、みんなまとめて受け入れて欲しかった。

(これは甘えすぎだったようだ。傲慢で、超鈍感、礼儀知らず。)

「嫉妬がすごいからさ~」
「もうやめて・・・。」
「恋愛の話はもうやめて!あたしもしないからさ~。お願いだから、もうしないで!」
彼女は、とてもつらそうな顔をしていた。

どうもスイッチがはいったようだ。

彼女を傷つけたのだろうか。
嫉妬心があるのは感じていた。
だが、ここまで強いとは。
不用意だった。後の祭りだ。

(ただ、自分のことをすべて知ってもらいたかった。それだけだ。)
心の中のエゴは必死の言い訳に終始する。

(彼女の気持ちに変化?)

このあと、私が既婚状態で会いに来たこと。
そして、勢い余って思いを伝えてしまったこと、
それを、激しく責められた。

「私はバツイチかなんかだと思ったから、会ったのよ!!」
「なんなのよ、いったい。私にチャレンジするのに、既婚って・・・? はぁ~・・・?。何よ・・? どういうつもり?・・怒 怒 怒・怒・・・」
「不〇はダメ、絶対ダメ。」

ぎりぎりの冷静さを保持しながら、やんわりと抑えつけた表現にしている。だが、本音は隠せてない。感情がむき出しだ。
確実に切れている。目をあまり合わせてくれなくなった。さっきからずっと、どこが違う方向を見ながら、意識は私に向けて、いらだちをぶつけている。

”わかれてから出直して。” 言葉としては、表現してないが、そういうことのようだ。

そういう趣旨の怒り、いらだちだと理解した。 

これはごもっともだ。 私も120%いや1000%同意だ。
わかっているのだ。よくわかっている。
でも、どうしょうもなかった。
他の選択肢はなかった。
自動操縦で、シンクロ続きのとんとん拍子でここまできたのだ。
なんだか、操られているような気がするのだ。
(彼女が切れている間の私の心の声)

黙って、彼女の言葉を一字一句、しっかり聞きながらも、自分の行動を肯定したかった。(自己保身、いいわけだ。)


ー この時、言葉にしっかり出して謝るべきだった。ー

声のトーン、表情が一瞬で切り替わった。

表層意識エゴと潜在意識の本能との間でゆれている、交互に顔を出す。かなり極端に切り替わる。

気まずさの残る2度目の再会となった。


かくいう私も同じ、エゴと魂の本能の間を行ったり来たりしている。
3次元の常識的な判断と魂の本能、その二つが、綱引きをしている。
いや、取っ組み合いのけんか状態だ。すでに流血騒ぎのようだ。

“さすがにもう会えないかな・・・・・何年かかるかわからないが、状況が整うまでは会うのはやめたほうがいい。” そう感じた。

ただのともだち?そんな割り切りは不可能だ。これははっきりしている。

すぐに離婚できる自信もない、”家庭生活”、これが自分の生活の基盤だ。
それでやってきた。 結婚生活なんて、こんな感じだろう。
この際なので、誤解おそれず、表現する。
結婚とは仏門にはいるようなものだ、修業だ。
気が合うとか気が合わないとか。そんなことではない。気が合うわけないのだ。
若気の至り、一時の感情にながされ、ただ勢いで結婚しただけだ。そうではないのか?
なんとなく幸せ、これを感じる瞬間はある。
ただし、多くは望まない。干渉しない。
いつからだろうか、これが結婚生活を維持する秘訣だと考えていた。
他の人はどうなのだろうか。

心の中は自由じゃないか。なにを考え、だれを想うか、それは自由だ。それではだめなのか。大親友ではだめなのか。
(答えのない自問自動を繰りかえす。)

も~、頭の中はごちゃごちゃだ。 苦しい、心が締め付けられる。
激しい耳鳴り、変性意識、不定期に突然押し寄せる胸の激痛は続いている。

道をあるくとき、電車に乗っているとき、車を運転しているとき、
ずっと、ふわふわして、心ここにあらずだ。俺はもうこの世の人間ではないのか。生きているのか死んでいるのかすらよくわからなくなっている。
なんてことに巻き込まれたのか。いったい何が起きているのか。

一方で何も変わらない思い。
落ち着いて、こころの一番の深いところ、魂の声をきいてみる。
そうすると、43年前のあの日以来、何も変わっていない。
その答えは何度問いかけても変わらない。


注1:9.LOVE LIKE を合わせてご一読ください。m(__)m

注2:2.女神の教室 に登場する”K”のことです。

注3:

45.また逃げる気? につづく


いいなと思ったら応援しよう!

KOJI サイファ よろしければ応援お願いします! いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!