ダイヤモンド電池の誕生:数千年を照らす次世代技術
永遠の輝きといえば、ダイヤモンドを連想しますね。
イギリスの研究機関から、ダイヤモンドが新たな「永遠」となる素晴らしい発表がありました。
ようは、
寿命が永遠に近いダイヤモンド電池の開発に成功した、
という話です。
永遠と象徴的に書きましたが、厳密には正しくなく、数千年は変わらない電力供給が可能となる、という意味合いです。人間の有史を超えているのでそれでもすごいことです。
名称含めてその原理が気になりますが、まず、タイプとしては「原子力」型となります。
つまり、電池内の物質が放射性崩壊を起こすときのエネルギーを活用する仕組みです。
ただ、従来型とは異なり、それが今回の技術革新です。
従来型の仕組みは、原子核崩壊によって発生する熱エネルギーを電気に変換しています。ところが、今回は光エネルギーを変換しています。つまり、反応だけでいえば「太陽光発電」に近いです。
上記の例えで太陽に相当するのが、「炭素14」という通常炭素より中性子の数が1つ多い物質です。ここから電子が放出され(専門用語ではベータ崩壊)、それが半導体物質と衝突して反応し電気に変換されます。これはベータボルト電池と呼ばれ、既に次世代電池としては期待されていました。
これだけだと、「なんでダイヤモンド?」となりますね。
放射線は人体にとっては害悪となることもあります。今回は微弱なものですが、安全・安心に使うために、それを吸収するシールドも実装されており、そこに最大の硬度を誇るダイヤモンドを採用しました。
単に防御する役割なので、「ダイヤモンド電池」は言い過ぎな気がしましたが、話題性としては効果的ですね。
話をコアにあたる炭素14に戻すと、半減期(原子核の数が半分になる期間)が大体5700年です。それに伴い電力が低下するわけですが、数百年はほぼ電力は低下しない程度なので、人間の1生分は問題ないです。
電力は微弱なので、ペースメーカーとか社会インフラとしてのセンサーとかは相性よさそうですね。
あと、長持ち以外に別の利点もあります。この炭素14製造材料として、既存の原子炉で出た廃棄物(黒鉛)が再利用できるそうです。
ちなみに、原子力電池自体は既に宇宙開発分野で実績があり、最も長期間頑張っているのはボイジャー1・2号です。50年近くも稼働し続けています。
ただ、これは上記でいう従来型なので、今回は似て非なるものです。
ということで、今回の技術はいいことづくめでちょっと怖いぐらいです。
まだ開発費用は明らかでないので、そこは(ダイヤモンドを採用するか含めて)イノベーションの余地はありそうですね。
ということで、永遠の輝き(エネルギー)を与えるダイヤモンドの話でした。
