温度差!【続★まともな人からいなくなる#23】
本社から異動してきた事務員二人は、結局どちらもいなくなった。
私はその事務員からのパワハラ被害者に遭ったが、特別休暇になるなら書類で下さいと言ったことで、人事部長から敵認定された。
施設長と看護主任は、事務員2人の不祥事について、責任を負わされそうになっていた。
「私、明日休みやから労働局行ってくるわ」
秋田主任はそう言って帰って行った。
いわくつきの事務員を医務室で預かり、私の境界線をわざと踏み越える試し行為を繰り返す春ちゃんに適切な対応をしただけなのに。
なんで秋田主任が責任負わされなきゃいけないんだろう。
私は問題を起こした事務員二人の詳細な記録を持っていた。春ちゃんの件では被害者でもある。
労働局にこれを持っていけば、施設長と秋田主任の責任を回避することができるかもしれない。
でも、その後のことが未知数過ぎて私は迷っていた。
「ねぇ、ちょっといい?」
管理栄養士の大川みきお 通称:ミキティは、もう定時を過ぎているのに医務室に来た。
「どうしたの?」
「秋田主任から聞いたわよ!アンタえらいことに巻き込まれたのね」
「巻き込んだのは私。特別休暇なら書類で下さいって言ったら、人事部長が怒っちゃった」
私は現状と、迷っている理由をミキティに話した。
「何で迷うのよ!アンタは何にも悪くないでしょ!あんな理不尽なことされたら怒るに決まってるわよ!」
「そうだけど、施設長は秋田主任が労働局に行くと知って、絶望的な顔になってたから……」
「アンタ秋田主任と施設長を助けたいんじゃないの?」
そうなんだけど、私は施設長を見て迷っていた。
「アンタが行かないなら私が行くわよ!私は横ちゃんの被害者なんだから!」
そういえばそうだった。
被害者は私だけじゃない。
「ちょっと河村さんも誘うわ」
ミキティはポケットからスマホを取り出して、その場で河村さんに電話した。
スピーカーにして3人で話すと、
「アンタら行くなら私も行くわ。変な事務員ばっかり送り込んできて、私パートやのに毎日残業してるやんか」
河村さんは横ちゃんの件で被害が大きかったから怒っていた。それに事務員の人員不足による実害もあった。
「他のみんなも施設長のこと心配してるのよ!横ちゃんの被害はみんな記録してたんだから、私、一緒に行くか声かけてみるわ」
ミキティは施設長のために証言をしてくれる職員を集めると言った。
「こういうのはね、大人数で騒いだ方が会社は折れるって相場が決まってんのよ!騒ぐわよ!」
もうかっこよすぎて惚れる。
私はそういう思考が全く働かなかった。
もしかしたら、こっちが普通の反応なのかな……。
そう思いながら、ミキティがみんなと連絡を取っている横にずっといた。
私が思っているより、みんな本社に怒っていた。
みんなの怒りと自分の違いにショックを受けた。
ずっと感情を切り離してきたツケが回ったような気がした。
なんと!✨
🥰山中サトシさんがオープニングソングをプレゼントして下さいました🎉
🥰へろんさんがエンディングソングをプレゼントしてくださいました🎉
🥰へろんさんは、楽しいアプリとカワイイ曲、そしてとろける可愛さのエッセイも公開されています!!
【お知らせ】
8月25日 小島すがも 新書籍が出ます!
こちらは紙の本です。
ご予約はこちら↓↓↓↓↓
🍀ジュンク堂など、他の書店でもご予約可能です!よろしくお願いします🍀
いいなと思ったら応援しよう!
休憩のコーヒーを頂けたら幸いです💕