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HSP:やさしい顔をしたエイブリズム🧠ニューロダイバーシティの視点から




①カウンセラーとして歩んできた道


私はアメリカで臨床カウンセラーをしてきました。正確な肩書きは、LPCCLicensed Professional Clinical Counselor です。アメリカの大学院でカウンセラーの学位を取り、3,000時間の臨床経験を終え、国家試験に合格することで、カウンセラーの資格を得ました。長く厳しい道のりでした。


残念なことに、HSPということばがとても軽やかなラベルとして流行してしまいました。アメリカでは、HSPを専門に謳っているカウンセラーやセラピストまで存在します。心が痛みます。


② HSPブームへの違和感


そしてさらに辛いのは、アメリカよりも、日本でHSPということばがより浸透してしまっているという印象を受けることです。この note の世界も例外ではありません。


少し前に、この記事を書きました。不快に感じられた方が、かなりいらっしゃるのではないかと容易に想像できます。


私にはたくさんの夢があります。その中のひとつは、HSPということばが、日本でも世界中でも使われなくなることです。


③ エイブリズム──見えないところで起きる差別


私は、「HSPというラベル」そのものが、エイブリズムの構造を強めてしまっている、と感じています。


【エイブリズム】
からだや脳のはたらきに「ふつう」「当たり前」の基準をひとつ決めてしまい、そこから外れている人たちを見えないところで差別したり、不利な立場に追いやってしまう考え方や社会のしくみ全体を指します。


たとえば、

  • 「健康な方がえらい」「働ける人の方が価値が高い」と決めつけてしまう

  • 見た目では分かりにくい困りごと(発達特性・メンタルの不調など)を、「甘え」「努力不足」と片づけてしまう

  • その人に合ったサポートや配慮があって当たり前の場面で、何も考えずに「多数派に合わせること」を求めてしまう


④ HSPというラベルに潜む「見えない線引き」


生きづらさに名前をつけて、理解しようとする動きそのものは、とても大切なことだと思っています。HSPということばに出会って、「やっと自分のしんどさに名前がついた」と、ほっとした方もたくさんいらっしゃるはずです。


その一方で、「診断がつくほどではない」「ちょっと敏感なタイプなだけで、“重い”ほうの人たちとは違うんです」というニュアンスがにじむような語られ方の中には、より複雑な困難を抱えている人たちを、無意識のうちに下に置いてしまう危うさがひそんでいます。


ある生きづらさは「共感されやすいラベル」として受け入れられやすく、それ以外の生きづらさは、今もなお「重い・怖いもの」として距離を置かれてしまう。そんな、一見やさしい顔をしたエイブリズムの構造が見えてしまうのです。


⑤ ニューロダイバーシティのまなざしから


ニューロダイバーシティの視点から見ると、「HSPだから特別」という語られ方は、表面ではポジティブに見えながらも、あるタイプの生きづらさだけを“受け入れやすいもの”として持ち上げ、他のタイプの生きづらさを見えにくくしてしまう可能性があります。


ご自分のことをHSPとおっしゃる方たちを責めたいわけではありません。むしろ、多くの方が、このことばに救いと安心感をおぼえたのだと思います。ただ、HSPという、どこか「自分はただ繊細で特別なだけ」という優位性をふくんだ響きのあることばを使うことで、結果として「私たち 対 彼ら」という分裂された構図を生んでしまうことがある。そのことを、まずは知っていただきたいのです。


このことに私は深い感情を抱きます。

悲しみ
苛立ち
怒り

現場でサポートしてきたクライアントさんたちの顔が、
次々と浮かんできます。



⑥ 「正面から立ち向かうこと」を手放す


前回の記事でも書いた通り、しばらく悩んだ末、「今は正面から何かを変えようとするのは手放そう」と決めました。ある意味で、降参したんです。戦うことから降りて、委ねるほうを選びました。ユニバースが「今はそれはあなたの仕事ではない」と、出逢いや出来事を通して何度もサインを送ってくれているように感じたからです。もともと私の意思に反することでしたが、「どうして?」と思ったり、逆らったりすることは一切やめました。


「その時」が来たら、私は何らかの形でまた発信を始めるのだと思います。それまでは、今導かれていることだけに取り組むつもりです。可能な限り、間接的に静かに「HSPというラベルに頼らなくてもいい世界」を願い、この三文字が少しずつ手放されていく流れを応援していきます。


⑦ ラベルを超えた癒しへ


だから今の私にできることは、カウンセリングなどの心理療法ではなく、エモーションコードというエネルギーヒーリングを通して癒しのお手伝いをすることなのだと、やっと腑に落ちました。なお、現在、エモーションコード・プラクティショナーの認定取得に向けて準備を進めているところです。


ラベルや診断名の有無も、住んでいる国も関係ありません。心の奥に押し込められてしまった苦しい感情を、ひとつずつ手放していき、生きやすくなること。それこそ、私ができるだけ多くの人々に体験していただきたいことです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


私は PCCProfessional Clinical Counselor) です。法律により、私が資格を持つ州にお住まいの方のみサポートできますが、現在は新規のカウンセリング・クライアントはお受けしていません。



〔安全のためのお願い〕


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