ココフォリアに上げたAPNGが動かない:容量1MBの壁
手元で再生を確認したAPNGを、ココフォリアに読み込ませたら止まっている。一枚絵になっている。
ファイルが壊れたわけではありません。圧縮されて、アニメーションの部分だけが捨てられた可能性が高いです。
なぜそれが起きるんでしょうか。
APNGは「PNGに追加情報を足したもの」
先に仕組みから。ここは断定します。フォーマットの仕様なので、環境によって変わる話ではありません。
APNGは、普通のPNGファイルに専用のデータの塊(チャンク)を足した構造をしています。足されるのは主にこの3つです。
`acTL` — 全部で何コマあるか
`fcTL` — 各コマの位置と表示時間
`fdAT` — 2コマ目以降の画像データ
1コマ目は、普通のPNGとしてそのまま入っています。だからAPNGに対応していないビューアで開いても、静止画としては表示される。互換性を保つための、よくできた設計です。
裏を返すと、こうなります。
APNGを知らないツールで再圧縮すると、追加チャンクが丸ごと捨てられ、1コマ目だけのPNGになる。
ファイルは壊れません。エラーも出ません。ちゃんと表示される。ただ、動かない。
「アップロードしたら一枚絵になった」の正体はこれです。
容量の条件は、公式に書かれていません
ここから先は、私が実機で検証したことではありません。調べた範囲を出典つきで書きます。
まず、確認できた事実から。
ココフォリアの公式ヘルプのカットインのページには、対応する画像形式もファイル容量の上限も書かれていません。2026年7月30日に見た時点で、あるのは操作手順と項目名だけです。公式FAQにも「各ファイルごとに容量制限を設けています」とあるだけで、数値がありません。
公式が数字を出していない。これは確認できました。
そのうえで、外部の情報が2つあります。
2025年8月30日のnote記事「ココフォリア緊急アップデート対応と今後の方針まとめ 〜画像1MB制限とターボモードで変わること〜」(三田眠子さん)に、ココフォリア公式のFANBOX記事を引用する形で、こう書かれていました。
従来は1MBを超える画像をアップすると圧縮するか聞かれ、断ることができた
今後は、1MBを超える画像はサーバー側で強制的に1MB以下に圧縮される予定
圧縮がかかるとアニメーションが再生されなくなる
もう一方。2022年に公開された別のカットイン作成ツールの商品説明には「ココフォリアには5MBという制限があります」と明記されています。
1MBと5MB。時期の違う情報源に、違う数字が出ている状態です。どちらが今有効なのか、私には分かりません。
だから、1MB未満で作る
数字が確定していない以上、小さいほうに合わせるのが確実です。1MBを超えなければ、どちらの数字が正しくても圧縮の対象になりません。
透過アニメーションの容量は、おおまかに4つの掛け算で決まります。
| 要素 | 効き方 |
|---|---|
| 画面サイズ | 面積に比例。1280×720 と 640×360 では4倍違う |
| コマ数 | ほぼ比例。24枚は12枚の2倍 |
| 色数 | 256色に減らすと大きく落ちる |
| 描いている中身 | グラデーションやノイズが多いほど重い |
削る順番については、別の記事に書きました。要点だけ言うと、コマ数を削るのは最後です。先に色数とサイズを見てください。
公式の圧縮ツールがあります
すでに作ってしまった重いAPNGについては、ココフォリア公式が圧縮ツールを出しています。
このツールは以下の性格を持つそうです。
PROアカウントでなくても無料で使える
ブラウザ内で処理され、画像がサーバーにアップされない
複数画像に対応し、APNGにも対応している
APNG対応と書かれているツールで圧縮するぶんには、アニメーションのチャンクが捨てられる心配は要りません。逆に言うと、汎用のPNG圧縮ツールを通すと動かなくなります。理由は記事の冒頭に書いたとおりです。
圧縮したあと、ルームで一度再生してみてください。動いていれば問題ありません。
セッション前に見るところ
本番の30分前に気づく類の事故なので、確認は前日までに済ませておくほうがいいと思っています。
[ ] アップロード時に圧縮の確認が出たら、内容を読む
[ ] 読み込んだあと、実際のルームで発火させて動くか見る
[ ] 一枚絵になっていたら、元ファイルの容量を確認する
[ ] 1MBを超えていたら、色数とサイズから削る
プレビューで動いていても、ルームで動くとは限りません。制作画面とココフォリアは、別のソフトです。
この記事で断定していないこと
ココフォリアの容量上限の実数、サーバー側の強制圧縮が現在どう実装されているか、公式圧縮ツールの詳細な仕様。この3つは公式ヘルプに記載がなく、私も一次情報を取れていません。
数値が必要な判断をするときは、ご自身のルームで確認してください。私が確認しているのは自分の環境、Windows と Chrome だけです。
断定しているのは、APNGのファイル構造と、非対応ツールで再圧縮するとアニメーションが失われるという点だけです。こちらはフォーマットの仕様です。
作る側から
カットインを自作する必要が出るのは、その卓にしか存在しない文言を出したいときです。そのPCだけの技名、そのシナリオのNPC名、章タイトル。汎用の素材集には原理的に入っていません。
透過APNGを一から作るなら、動画編集ソフトで書き出して変換して、という手順になります。文言を1文字変えるたびにこれをやるのは現実的ではない。
そこを飛ばすために作ったのがカットインメーカーです。インストール不要、ブラウザでHTMLを開くだけのローカルツールです。
無料版はエフェクト1種(シンプル帯)、640×360のみ。文言は自由に入れられて、透かしも保存回数の制限もありません。透過APNGが自分の環境で動くかの確認にも使えます。
▶ カットインメーカー 無料版(¥0)
https://komagomadou.booth.pm/items/8638452
関連記事
参照元
ココフォリア公式ヘルプ「カットイン」 https://docs.ccfolia.com/gm-only/cutin (2026年7月30日確認)
ココフォリア公式FAQ https://docs.ccfolia.com/information/faq (同)
三田眠子「ココフォリア緊急アップデート対応と今後の方針まとめ 〜画像1MB制限とターボモードで変わること〜」note、2025年8月30日 https://note.com/santaneko/n/n8a65515a973c
ココフォリア画像圧縮ツール https://minify.ccfolia.com/
