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飛行機がキャンセルされた。オーランドからニューヨークまで、1,800キロを車で帰ることにした。

先週の頭までフロリダ州、オーランドに旅行に行っていました!

今回の旅行については、また改めて旅行記に残したいと思っているのですが、一緒に旅をしていたのは、父、母、妹、そして私の4人。

旅の終わり、4人はオーランドからそれぞれの場所へ帰ることになっていました。

父と妹は日本へ。
私と母はニューヨークへ。

4人一緒に過ごす時間も、もうすぐ終わり。

それぞれの飛行機に乗って、あとは帰るだけ。

そう思っていました。

ところが、私と母が乗る予定だった飛行機がキャンセルになりました。

理由は、ニューヨークの悪天候。ストームが来ていました。

そして、ここから私たちの「帰宅」が、思いもよらない方向へ進んでいくことになります。

最終的に私と母は、フロリダ州オーランドからニューヨークまで、1泊2日で1,800キロ以上を車で帰ることになりました。


「フライトがキャンセルになりました」

キャンセルを知ったとき、まず考えたのは、当然ですが「どうやってニューヨークに帰るか」ということでした。

しかし、代替便探しは思った以上に難航しました。

私たちが乗る予定だったフライトだけではなく、その前後に飛ぶ予定だったニューヨーク行きの便も、軒並みキャンセルになっていたからです。

つまり、私たちだけが別の便に振り替えてもらえば済む、という状況ではありませんでした。

同じように、ニューヨークへ帰れなくなった人がたくさんいる。

当然、代替便もどんどん埋まっていきます。

当初搭乗予定だった日の直行便を探してみても、すでに通常の予約では席を確保できず、スタンバイでしか乗ることができない状態でした。

その時点で、画面上では空席が30席弱。

ところが、私たちのスタンバイの順位は50番目くらいでした。

「空席が30席しかないのに、私たちは50番目……」

もちろん、直前のキャンセルや他の乗客の変更などで状況が変わる可能性はあります。

それでも、その便に乗れるかどうかは全く分からないという状況でした。

そうなると、確実に席を確保できそうなのは、当初搭乗予定日の翌日の便です。

ただし、それもオーランドからニューヨークまで直行ではありません。

2回乗り継ぎで、所要時間は約10時間。

翌日まで待ったうえに、2回も乗り継いで10時間かけてニューヨークへ帰る。

「うーん……」

旅行の最後としては、なかなか大変な帰路になりそうでした。

そこで、別の方法も考えました。

私たちはUnitedのマイルを持っていたので、Unitedのマイルを使ってシカゴ経由でニューヨークへ帰るという方法です。

「デルタがダメなら、Unitedで帰ればいい」

そう考えて、こちらも候補に入れて検討しました。

でも、Unitedのホームページを調べると、トラベルアラートを出しており、キャンセルの可能性も考慮に入れながら予約してほしい、との文言が。こちらも決して「これなら確実に帰れる」という状況ではありませんでした。

デルタの代替便も、Unitedのマイルを使ったルートも、どちらもなんとなく心もとない。

それなら、いっそのこと――。

車で帰ってしまおうか。

そんな選択肢が、現実味を帯びてきました。


「もう、車で帰ろう」

オーランドからニューヨークまでは、1,800キロ以上。

日本でいえば、東京を出発して鹿児島まで走り、そこからさらに500キロほど先まで進むような距離。

しかも、私たちは最初からロードトリップを計画していたわけではありません。

「飛行機に乗って帰る」という予定だったものが、突然、

「1,800キロ以上を車で走って帰る」

という計画に変わりました。

もちろん、簡単な決断ではありません。

長距離運転になりますし、途中で1泊する必要もあります。しかも運転をできるのは私だけ。

それでも、飛行機の代替案をいろいろと検討しているうちに、

「乗れるかどうか分からない飛行機を待ち続けるより、自分たちで車を運転して帰った方が、確実なのではないか」

と思うようになりました。

そして、私たちはレンタカーでニューヨークまで帰ることを決めました。

この時点では、まだ「飛行機がここまで大変な状況になっている」とは、私たちは知りませんでした。

ただ、

「飛行機が確実ではないなら、自分たちで帰れる方法を選ぼう」

という判断でした。


そして、後から分かったこと

レンタカーで帰ることを決めた後も、もちろんフライトの状況は気になっていました。

そこで、翌日、改めて当初搭乗予定だった日のフライト状況を調べてみました。

すると、驚いたことに、キャンセルになった飛行機はさらに多くなっていました。

その中で、かろうじて飛んだデルタのオーランド→ニューヨーク間のフライトは、たった2便。

そして、その2便も、約6時間の遅延です。当初午後7時に出発するものが、翌日午前1時に飛んで、午前4時にニューヨークに着く、といった感じ。

「もしスタンバイで空港に残っていたとしても、結局かなり待つことになっていたのかもしれない」

そう思いました。

さらに、私たちが候補として考えていたUnitedのシカゴ経由のフライトも、結果的にはキャンセルになっていました。

もし、そちらを選んでいたとしても、結局は予定通りニューヨークへ帰ることはできなかったのです。

結果論ではありますが、

「レンタカーで帰る」という選択肢を選んだのは、正解だったのだと思います。


1日目:Buc-ee'sをめぐりながら、ひたすら北へ

父と妹を空港で見送って、空港のDisney Storeで最後の買い物をして、私と母はレンタカーをピックアップしに向かいました。

長距離運転になるので、少しプラスアルファで料金を払い、大き目のSUVを借りました。少し高くても大き目の車を借りたおかげで、2日間の旅行がかなり快適になったので、いい選択をしたと思います。

母を助手席に乗せ、オーランド空港を出発し、ハイウェイに乗ったあたりで、ふと見覚えのある看板が目に入りました。

大好きなガソリンスタンド、Buc-ee's(バッキーズ)です!

まさかこの道中にBuc-ee'sがあるとは知らなかったので、助手席に座っていた母に「ちょっと調べてみて!」とお願いすると、なんとすぐ近くに店舗があることが判明。

これまでBuc-ee'sの魅力については家族にも散々話してきたし、お土産にグッズを買って帰ったこともあります。そんな私が、まさか母に「これが私の大好きなBuc-ee'sだよ!」と、実際の店舗を見せる日が来るとは!!

ちなみにBuc-ee'sの魅力に関してはこちらの記事でも紹介しています↓

まず最初に立ち寄ったのは、Daytona Beach店。

店内を隅々まで探検してみたものの、朝ごはんはホテルで食べてきたばかりだったので、まだそれほどお腹は空いていない。今回はトイレ休憩とグッズ探索がメイン。

バッキーズシャツ!
このバケツはたしか4ドルくらい。車だし持って帰りたかったけど、置場に困りそうなので今回は断念・・。

とはいえ、Buc-ee'sといえば、やっぱりトイレも見どころのひとつ。広くて清潔なトイレに、母も思わず興奮していました。どうやら私がこれまで熱弁してきたBuc-ee'sの魅力を、少しずつ理解してもらえているようです。

そこからは、I-95沿いにあるBuc-ee'sを目指しながら北上していくことにしました。

ジョージア州のBrunswick、そしてサウスカロライナ州のFlorenceと、道中にあるBuc-ee'sに立ち寄りながら進んでいきます。

いつものひとり旅なら車窓から写真は撮れないけど、今回は母がいたので至る所で撮ってもらいました。

長距離ドライブというと、ひたすら同じ景色の中を走り続ける、ちょっと孤独な時間になりがちですが、今回は違いました。

「次はBuc-ee'sがある!」

そう思うだけで、長い道のりもなんだか楽しみに変わっていきました。

そしてBuc-ee'sといえば、ハイウェイ沿いのおもしろ看板も楽しみの1つ!

100マイル以上も先のBuc-ee'sを宣伝したり(これは写真には撮れませんでしたが・・)、Buc-ee'sに行かせたくなるような文言が入っていたり。。

はたまた、Truth or Dare(真実か挑戦か)という海外で人気のパーティーゲームになぞらえた看板があったり!

こういうのを楽しみながら、着々と歩みを進めました。


それぞれの店舗でトイレ休憩をして、ガソリンを入れて、店内を探検。これまで一人でBuc-ee'sを訪れたときは買うことができなかった巨大なビーフジャーキーを買ってみたりもできました!

「こんなに大きいの、誰が食べるの?」なんて言いながら、母と一緒に楽しめるのがとにかく嬉しかったです。母も、「今日は移動だけになるかと思ったけど思わぬ楽しい観光スポットに寄れてうれしい!」なんて言って、楽しんでいました。

もちろん、グッズも忘れずに。

それぞれのBuc-ee'sでステッカーやTシャツ、そして長距離運転のお供になりそうなクッションなどを調達しました。


Buc-ee'sのグッズは種類が豊富なのに、意外とリーズナブルな価格のものも多いので、ついつい買ってしまうのですが、それは他のお客さんも同じみたいでした。

どの店舗にもたくさんのお客さんがいて、「こんなに人気なんだ!」と改めて驚くと同時に、Buc-ee'sがこれほどまでに多くの人から愛されている理由が、少し分かった気がしました。

ちなみにBuc-ee's、給料もめちゃくちゃいいのです。ストアマネージャーともなれば、給料は日本円にして3,000万円超!すごすぎます。

そんなふうにBuc-ee'sを楽しみながら走っていたものの、1日目にはひとつ問題がありました。

本来なら、この日のうちにバージニア州のRichmondまで到着する予定だったのですが、サウスカロライナ州のFlorenceに到着した時点で、すでに午後5時を過ぎていたのです。ここからRichmondまでは、まだ約4時間。

「……これは、さすがに厳しいなあ」

ということで、急遽この日の目的地をノースカロライナ州のDurhamに変更することにしました。

それでも、FlorenceからDurhamまでは2時間強の道のり。まだまだ走らなければなりません。

そこからもうひと頑張りして、無事にDurhamまで走破。ホテルに到着したのは午後8時前でした。

ホテル近くのスーパーで買ったサラダとビール、そしてBuc-ee'sで買ったポテトチップスとビーフジャーキーを並べて、簡単な夜ごはん!それでも大満足!

さすがにこの日は疲れていて、食事を終えると、あっという間に眠りにつきました。

この日の走行距離は、なんと1,002キロ。

1日で1,000キロ以上を走ったのは、人生で初めて。トラック運転手にでもなった気分。

「私、なかなかやるなあ」

と、ちょっと自分を褒めてしまった1日目でした。笑


2日目:渋滞の中を少しずつ進む。そして最後はニュージャージーで韓国料理!

2日目は、できれば午前9時にはホテルを出発したいと思っていました。

ただ、やはり前日の疲れが残っていたのか、朝になってもなかなか起き上がることができません。無理に早く出発して、途中で眠くなってしまっても危ないので、ここは少し多めに眠っておくことにしました。

結局、ホテルを出発したのは午前10時。

まずトイレ休憩で立ち寄ったのは、バージニア州Stafford周辺にある「Sheetz」というガソリンスタンドでした。ホテルを出てから、すでに3時間半ほど走ったところです。

バージニア州突入!

……が、やっぱり昨日のBuc-ee'sを知ってしまうと、どうしても比べてしまいます。

トイレの数も少ない。清潔さもBuc-ee'sほどではない。食べ物の種類も、もちろん全然違う。

母と2人で「うーん……」と、そろってちょっとテンションが下がってしまいました。

特に食べたいものも見つからなかったので、ホテルの朝ごはんの残りや持っていたお菓子をちょこちょこつまみながら、次の目的地へ向かうことにしました。

1日目は、特に大きな渋滞に巻き込まれることもなく、かなり順調に走ることができました。

ところが2日目は、北上するにつれて、だんだんと車の数が増えてきます。

さらに、ハイウェイの路肩には故障車や事故車もちらほら。長時間まったく動かなくなるような大渋滞ではないものの、「ちょっと進んでは少し渋滞、また進んでは少し渋滞……」という、一番嫌なタイプの渋滞が続きます。

こういうときは、もう進むしかありません。

途中、メリーランド州のトイレ休憩所のような場所に立ち寄り、そこからさらに北へ。

デラウェア州を超え。

そして、いよいよニュージャージー州へ!

と、記録として書くのは早くて簡単なのですが、渋滞の影響もあって、実際には簡単ではありませんでした(笑)。

が、2日目はいろんな橋を通ることが多く、橋好きとしては結構テンションが上がるような橋が多かったです。ただ写真にすると、なかなか魅力が伝わらないのが残念なところ・・・。


当初は、ニュージャージー州に入ったらWawaというガソリンスタンドに寄って、何か食べようと思っていました。

でも、ここでもやっぱり、どうしても昨日のBuc-ee'sと比べてしまいます。

「うーん、あまり食べたいものがない……」

しかも、不思議なことに、あまりお腹も空いていません。

もしかすると、「もうすぐ家に帰れる!」という気持ちが強くなってきて、体も自然と食欲を失っていたのかもしれません。

どうしようかと母と悩んでいたところ、ふと妙案を思いつきました。

「もうここまで来たなら、H Martのフードコートで韓国料理でも食べない? H Martも、普段は車がないからあまり行けないし!」

ということで、急遽予定変更。

H Martというのは、韓国系を中心としたアジア食材を扱う大型スーパーで、店内にフードコートが併設されている店舗もあります。ニュージャージーには韓国系のコミュニティも多く、私たちが立ち寄ったH Martも、ニューヨーク近郊ではおなじみの存在。

ということで、ニューヨークにほど近いニュージャージー州のH Martへ。最後の晩ごはんは、スンドゥブと冷麺を食べることにしました。

これが思った以上においしくて、私も母も大満足!

お腹が空いていて、写真を撮るのは忘れましたが笑、アメリカ南部からニューヨークまで、ひたすらハイウェイを走り続けた今回の旅。最後の最後に、ニュージャージーで韓国料理を食べるという、なんとも私たちらしい締めくくりになりました!


夜ご飯を食べているとき、すでに午後8時を過ぎていました。

ここからさらに、荷物と母を自宅で降ろし、私はレンタカーの返却先であるラガーディア空港へ。

最後のひと頑張りです。

母を自宅で降ろし一人ラガーディア空港へ向かっている際、仕事のことを考えていたら少しぼーっとしてしまい、道を間違えるという小さなハプニングもありましたが笑、なんとか無事にレンタカーを返却!

そして、私が自宅に到着したのは午後10時30分頃でした。

それでも、個人的には大満足です!

デルタの飛行機を2回乗り継いで帰ってくるよりも、恐らく早く自宅に戻ることができたのではないかと思います。何より、母と一緒にアメリカ東海岸を1,800キロ以上走り抜けたという経験は、飛行機では絶対にできないものでした。

2日目は、途中の渋滞が少し辛かったものの、特に混雑していたエリアを抜けた後、最後のニュージャージー州周辺は思ったほど道も混んでおらず、比較的快適に運転することができました。

この日の走行距離は、約800キロ。

昨日の1,002キロには及びませんが、それでも十分すぎるほど走りました。


予定外の1,800キロがくれたもの

今回のオーランド旅行を振り返ってみると、まさか旅の最後に、こんな出来事が待っているとは旅行に出発したときは思ってもいませんでした。

飛行機がキャンセルされて、スタンバイで待ってみたり、代替便を探したり、いろいろな選択肢を考えたり。

こうして記してみると、あっという間の出来事のように見えますが、実際に「もうレンタカーを借りて、自分でニューヨークまで帰ろう」と決断するまでには、なんと6時間くらいかかりました(笑)。

その間、気を紛らわせるためにTVerでテレビを見たり、母と妹を連れてオーランド空港のDisney Storeに遊びに行ったり。

今思えば、かなり現実逃避もしていたと思います(笑)。

もともと私は、どちらかというと優柔不断な性格です。

ましてや、自分で1,800キロ以上も運転してニューヨークまで帰るなんて、これまでの人生で前代未聞のこと。なかなか「よし、やろう!」とは踏ん切りがつきませんでした。

でも、今回は一人ではありません。

隣には母がいる。

それに、「ちょっとくらい自分の殻を破ってみてもいいんじゃないか」という気持ちもありました。最近あまり運転していなかったとはいえ、運転そのものができないわけではありませんし、もともと長距離運転は好き。

「まあ、なんとかなるでしょう!」

最後はそんな気持ちで、思い切って決行することにしました。

そして結果的には、これが思いがけず、とても楽しい旅になりました。

大好きなBuc-ee'sを母に実際に見せることができたし、Buc-ee'sを目的地にしながら長距離ドライブを楽しむという、新しい旅のスタイルも発見しました。

道中では、アメリカらしい広大な風景もたくさん見ることができました。一面に広がるコーン畑など、私がこれまでアメリカで見てきた景色を、母にも実際に見せることができたのも嬉しかったです。

飛行機に乗ってしまえば、あっという間に帰ってこられたはずの道のり。

それが今回は、2日間かけて車で移動したことで、思いがけず「もうひとつの小さな旅行」になりました。

そして何より、自分自身に対して、「やればできるじゃん!」という、ちょっとした自信がつきました。

1,800キロ以上の道のりを走り切ったことももちろんですが、「やったことがないから無理」と最初から諦めずに、最後は思い切って一歩踏み出してみたこと。

それが今回の一番の収穫だったのかもしれません。

そして、旅の思い出として残ったのが、Buc-ee'sで買った大量のグッズたち(笑)。

これからそのTシャツを着たり、ステッカーを眺めたりするたびに、「あのとき、飛行機がキャンセルされて、母と一緒に1,800キロ走ったなあ」と思い出すと思います。


人生、何が起こるか分かりません。

でも、思いがけない出来事が起きたとき、少しだけ勇気を出して、いつもなら選ばない道を選んでみる。

そうしたら、思ってもみなかった景色に出会えることもある。

今回の1,800キロのドライブは、そんなことを教えてくれた旅でした。

そして、やろうと思えば、案外なんでもできるのかもしれません。

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