社用車でデリ○ル!?記録と記憶に残った話|絶望エピソード集②
浄化槽管理士になり、もう6年。
入社時には、僕の会社は役職制度などなく、
各々が一人親方みたいな働き方でした。
そのせいで従業員間の仲間意識も乏しく、
社長も現場のことはなかなか把握できず、
新入社員が入ってきても、
すぐ辞めるという、負の連鎖が続いていました。
その中で、2年ほど前に社長が考えたのが、
僕を総務主任として、役職に置くことでした。
ですが、
僕が入社してきて、
一番、日が浅かったのと、歳が下だったので、
今も四苦八苦、試行錯誤しながら、
日々、会社が良くなるように勉強中です。
そのような中で、当時は全く笑えない、
むしろ怒りと悔しさで前が見えない、
今だから、その本人とも笑い話になる、
前回とは比べ物にならない、
当時の僕が逃げ出したくなった、
絶望エピソードをどうぞ。
前回の記事はこちら↓
人あたりはいい、会社に色々諦めている先輩
僕が入社してから、今に至るまで、
一番話しやすく、
2年前から急成長を遂げている、とある先輩。
何度も、
僕も愚痴を聞いてもらったり、
仕事で協力してもらったり、
今、うちの会社にとっては、
必要不可欠な先輩です。
しかし、僕が入社して、
今みたいに仲良くなるまでは、
その先輩は、会社に対して、
いろいろなものを諦めていました。
「どうせ自分なんか」
が口癖で、
「自分も諦めているんだから、
こっちにも期待はしないで」
のスタンスでした。
ある日、現場の点検を終えたTさん。
会社に戻ってくるなり、
経費の清算をそそくさと、
事務員さんに頼んでいました。
「アンギラをどこかで無くしたので、
ホームセンターで新品を買いました」
と言い、レシートを出しました。
アンギラというのは正式名称が
「ウォーターポンププライヤー」といい、
マンホールを開けるのに使ったり、
用途さまざまな、
僕たちの点検に必要な工具です。
値段もピンキリですが、大体5,000円〜からです。
清算してから3日後くらいに、
先輩担当のお客様から、
一本の電話が入りました。
どうやら、そのお客様のお家に、
アンギラを忘れているみたいです。
親切なお客様は、
「いつでも良いから、取りにおいで」
と言ってくださいました。
社長はすぐに先輩に連絡して、
取りに行くように伝えました。
「はい!ありがとうございます」
良い返事をした先輩。
…それから2ヶ月ほど過ぎたある日。
僕の会社ケータイに、
お客様から電話が入りました。
「コンダテさん、急にごめんね。
今はTさんが担当してくれてるんだけど、
この前に忘れて行った、
工具をまだ取りに来はらなくて…」
会社に直接また連絡したら、
先輩が怒られるのでは?
とのお客様の配慮でした。
点検中だった僕は、手を止め、
お客様の優しさが沁みるのと同時に、
先輩の残念さに、
普段は、
ため息が嫌いな僕なのですが、
人生でトップ3に入るくらいの、
大きく深いため息が、
どろりと、漏れ出てしまいました。
社用車のドラレコチェック…
そんな先輩。
日々、そのような積み重ね。
社長もいよいよ信じて送り出せない状況。
僕も含めて、全員の社用車の、
ドラレコをチェックされる流れになりました。
事前にみんなの承諾を取って、
抜き打ちチェックはしないところが、
社長の情けでした。
そのはずでした…
ドラレコチェックが始まり、
約2週間が経過した頃、
僕は社長に呼び出されました。
僕自身、仕事中の移動は、
ラジオを聴くのが好きで、
たまに好きな曲がかかると、
鼻歌を歌ったりしているのですが、
まさか、鼻歌を歌いすぎて、
注意でもされるのかなと、
恥ずかしい気持ちを抑え、
恐る恐る、社長の元へ。
「コンダテくん。忙しいのに呼び出してごめんな」
「これ見て欲しいねんけど…」
僕の心臓の鼓動は、
暴走するマシンガンの如く、
縦横無尽に暴れ出しそうなその時。
…一つの映像が画面に映りました。
何やらムーディーな灯りの駐車場。
おそらく外は夜も深まっているであろう暗さ。
軽バンの社用車のフロントガラス越しに、
今にもぶつかりそうなビニール製のカーテン。
「今日はありがとー」
会社では聞いたことのない、
先輩のスッキリ、ハッキリした声。
その瞬間、
僕は、全身の血流が止まりました。
ヒャーっとした僕は、
ゆっくりと社長に声をかけました。
「社長、これは…」
「やっぱり、これどう見てもラ○ホよな…」
藁にも縋りたそうな社長の表情。
「先輩、さすがっすね…」
僕の絞り出した言葉も、
誰に引っ掛かることもなく、
流れていきました。
その時の事務所の空気。
今でも忘れられません…
そんなこんな、紆余湾曲ありましたが、
今は、僕が一番信用できる先輩です。
いつも感謝です。
いいなと思ったら応援しよう!
最後まで読んでくださり、誠にありがとうございます。
僕は近畿在住ですが、いただいたチップを貯めて、
日本全国、直接お会いできるような機会の創設資金に充てさせていただきます。
浄化槽から始まるご縁、よろしくお願いいたします!