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「ピンときません」——婚活で、この一言が増えてきたら要注意。

「いい人だったんですけど、ピンときませんでした」

「悪いところはなかったんですけど……」

「なんか違う気がして」

「次も会いたいかと言われると、そこまでではなくて」

婚活カウンセラーをしていると、これも本当によく聞きます。

で、聞いてみる。

「何がピンとこなかった?」

すると、

「うーん……分からないんですけど、なんとなく」

この「なんとなく」。

もちろん、本当に大事な違和感が隠れていることもあります。

でも婚活が長引いている人ほど、この「ピンとこない」でご縁を切っていることも結構あります。

今日はそんな話です。

そもそも「ピンとくる」って何?

「ピンとこなかった」

よく使う言葉ですが、そもそも「ピンとくる」って何でしょう。

見た目がタイプだった。

話が盛り上がった。

ドキドキした。

もっと話したいと思った。

男性として惹かれた。

初対面なのに妙にしっくりきた。

人によって「ピンとくる」の意味は違います。

逆に言えば、

「ピンとこない」って、判断基準のようで実はものすごく曖昧なんです。

「嫌だった」とは違う。

「合わない」とも違う。

「この部分がどうしても無理だった」とも違う。

ただ、

ピンとこなかった。

それだけで、お断りしてしまう。

でも、それってちょっともったいないかもしれません。

初対面の1時間で、そんなに分かる?

結婚相談所のお見合いなら、だいたい1時間程度。

初対面の男女が向かい合って、

「お仕事は?」

「休日は何をされていますか?」

「旅行お好きなんですね」

なんて話をする。

お互い緊張もしています。

普段より口数が少なくなる人もいれば、逆に沈黙が怖くて一生懸命しゃべってしまう人もいます。

その1時間で、

「結婚相手としてピンときませんでした」

と言われると、

カウンセラーとしては、

いや、1時間でそこまで分からないですよ(笑)

と思うことがあります。

特に、

慎重な人。

人見知りな人。

口下手な人。

緊張しやすい人。

こういう人は、初対面では魅力が伝わりにくいこともあります。

逆に、初対面から会話が上手で、女性を楽しませるのが得意な人が、必ずしも自分と結婚生活の相性がいいとも限りません。

お見合いの1時間で分かることって、実はそんなに多くないんです。

「嫌じゃない」って、婚活では結構大事

恋愛なら、

「会った瞬間にタイプ!」

「ドキドキした!」

「この人好きかも!」

から始まることもあるでしょう。

でも婚活では、

「特に嫌なところがなかった」

から始まるご縁もあります。

最初は、

「普通でした」

「いい人だとは思います」

「まだよく分からないです」

くらい。

でも2回目、3回目と会っていくうちに、

「なんか話しやすいな」

「一緒にいて疲れないな」

「前に話したこと、覚えてくれてたんだ」

「思ったより笑顔が素敵かも」

「なんか、この人といるとラクだな」

と変わっていく。

こういうことって、実際にあります。

だから、

「ピンとこない=ナシ」ではなく、単に「まだ分からない」だけかもしれません。

ただし、「違和感」は無視しなくていい

ここは間違えないでほしいところです。

私は、

「ピンとこなくても何回でも会いましょう」

と言いたいわけではありません。

たとえば、

店員さんへの態度が嫌だった。

こちらの話を遮って自分の話ばかりする。

距離感がおかしい。

清潔感がどうしても受け付けない。

価値観について明確に引っかかることがあった。

なぜか怖い。

一緒にいて不快だった。

こういう具体的な違和感まで無視する必要はありません。

大切なのは、

「ピンとこない」と「違和感がある」を一緒にしないこと。

「この部分が嫌だった」

なら、判断材料があります。

でも、

「悪いところは特にないんですけど、なんとなく……」

なら。

まだ判断するには早いのかもしれません。

「ピンとこない人」は、自分を出してみるチャンス

そして私は、もう一つ思うことがあります。

「ピンとこないんですよね」

だったら逆に、

その人の前で、ちょっと自分を出してみたら?

「この人、好き!」

「絶対に交際したい!」

と思う相手に出会うと、どうしてもよく見られたくなります。

本当は違うと思っているのに、

「私もそう思います」

と言ってしまう。

行きたい場所を聞かれても、

「どこでも大丈夫です」

と言ってしまう。

本当はちょっと嫌だったのに、笑って流す。

相手の趣味や考え方に合わせる。

言いたいことがあっても、

「これ言ったら嫌われるかな」

と飲み込んでしまう。

婚活をしていると、こういう人は結構います。

でも。

その人と結婚したら、その先何十年も一緒に暮らすんですよね。

ずっとそれ、やりますか?

私は、その方がしんどいと思います。

「素を出す」と「わがまま」は違う

もちろん、

「素を出す=わがまま放題」

ではありません。

何でも思ったことをそのままぶつければいいわけでもない。

相手への配慮は必要です。

でも結婚相手なら、

「私はこう思う」

「私はこっちが好き」

「それはちょっと苦手かも」

「本当はこうしたい」

そんな自分の気持ちを伝えられて、

相手の気持ちも聞いて、

意見が違ったら話し合える。

そんな関係の方がよくないですか?

ところが不思議なことに、

「この人、好み!」と思えば思うほど、それができなくなる人がいます。

嫌われたくないから。

せっかくのご縁を逃したくないから。

つい、相手に合わせてしまう。

だったら逆に、

「まだピンときていない人」の前で、一度やってみたらいい。

言い方は悪いけど、「練習」くらいに思ってみる

少しだけ自分の素を出してみる。

当たり障りのない話だけではなく、自分が本当に思っていることを話してみる。

相手の意見を聞いて、

「私はちょっと違って、こうなんですよね」

と言ってみる。

行きたいところを聞かれたら、

「私はここに行ってみたいです」

と言ってみる。

何か気になることがあったら、失礼にならない言い方で聞いてみる。

言い方はちょっと悪いですが、

本当に好みの人に出会ったときに、自分の気持ちをちゃんと伝えられるようになるための“練習”くらいに思ってみてもいい。

もちろん、

「この人は練習台だから適当でいい」

という意味ではありません。

むしろ逆です。

当たり障りのない会話だけをして、

「ピンときませんでした」

で終わらせるより、

自分のことを少しちゃんと話して、相手のこともちゃんと聞いてみる。

その方が、お互いのことをずっと知れると思うんです。

自分を出したときに、初めて相性が見えてくる

そして、ここからが大事。

自分の意見を言ってみた。

すると相手が、

「そうなんですね」

とちゃんと聞いてくれた。

意見が違っても否定せず、

「どうしてそう思うんですか?」

と興味を持ってくれた。

ちょっと言いにくかったことを話してみたら、

思っていた以上にしっかり受け止めてくれた。

自分の希望を言ったら、

「じゃあ次はそこに行ってみましょうか」

と言ってくれた。

そうしたら、

「あれ? この人、思っていたよりいいかも……」

となるかもしれません。

逆に、

自分の意見を言った途端、不機嫌になった。

否定された。

こちらの話を聞いてくれなかった。

何でも自分の考えを押しつけてくる。

だったら、

「うん。やっぱりこの人は違うな」

となるかもしれません。

それも収穫です。

最初の「ピンとこない」は、

まだ相手をよく知らない状態での「なんとなく」。

でも、一歩踏み込んでみて、

「やっぱり違う」

と分かったなら、それはもう「なんとなく」ではありません。

ちゃんと相手を知ろうとしたうえでの判断です。

「ピンときた人」とは、うまくいきましたか?

そして、ちょっと厳しいことも書きます。

「ピンとくる人じゃないと無理」

という人には、一度考えてみてほしいんです。

今まで、

「この人好き!」

「めちゃくちゃタイプ!」

「絶対付き合いたい!」

と思った人。

その人の前では、どうでしたか?

自然体でいられましたか?

言いたいことを言えましたか?

嫌なことを嫌と言えましたか?

それとも、

嫌われないように頑張って、

相手に合わせて、

言いたいことを我慢していませんでしたか?

そしてもう一つ。

その「ピンときた人」とは、結婚しましたか?

ちょっと意地悪な質問かもしれません(笑)。

でも、

「自分が強く惹かれる人」と「自分が自然体で幸せに暮らせる人」は、本当に同じなのか。

一度考えてみてもいいと思います。

「もっといい人がいるかも」が、ピンとこないを作ることもある

婚活には、もう一つ厄介なものがあります。

「もっといい人がいるかも」

です。

一人に会う。

悪くない。

でも、

「もっと合う人がいるかもしれない」

次のプロフィールを見る。

また会う。

この人も悪くない。

でも、

「もう少し見た目が好みの人がいるかも」

「もう少し話が盛り上がる人がいるかも」

そしてまた次へ。

選択肢がたくさん見える婚活だからこそ、

目の前にいる“悪くない人”より、まだ会ったこともない理想の人を探してしまう。

そうすると、誰に会っても、

「悪くないんですけど、ピンとこなくて」

になってしまいます。

でも、その「もっといい人」は、

本当にいるでしょうか。

いるかもしれません。

いないかもしれません。

そしていたとしても、

その人が自分を選んでくれるかどうかは、また別の話です。

「好きになれそう?」じゃなくて、「もう1時間話せる?」

お見合いや初デートのあと、

「この人を好きになれそう?」

と自分に聞いてしまう人がいます。

でも、初対面でそれを判断するのは結構難しい。

だから私は、質問を変えてみてもいいと思います。

「この人と、もう1時間くらい話してみてもいい?」

明確に嫌だったことはある?

→ 特にない。

もう一度会うのが苦痛?

→ そこまでではない。

だったら、

もう一回会ってみてもいいのではないでしょうか。

次は「好きになれるか」を確認するのではなく、

少しだけ自分を出してみる。

そして相手も見てみる。

2回目は「ドキドキ」より、こんなところを見てみる

一緒にいて疲れないか。

会話のキャッチボールができるか。

自分に興味を持ってくれているか。

自分の意見を尊重してくれるか。

意見が違ったとき、どういう反応をするか。

人への接し方はどうか。

約束や時間を大切にするか。

自分が無理して会話を盛り上げなくても大丈夫か。

そして、

自分が少し素を出しても、居心地が悪くならないか。

結婚生活を考えるなら、

初対面のドキドキより、こういう部分の方が大事だったりします。

恋愛感情には「じわじわ型」もある

婚活というと、

「会った瞬間、この人だと思いました」

「運命を感じました」

そんな出会いを想像する人もいるかもしれません。

もちろん、そういうご縁もあります。

でも、それだけじゃない。

最初は普通。

2回目も、まあ普通。

でも何度か会っているうちに、

「あれ、この人といるとラクだな」

「今日会うの、ちょっと楽しみかも」

「この人には結構何でも話せるな」

「笑った顔、好きかもしれない」

と変わっていく。

恋愛感情には、瞬発型だけじゃなく、じわじわ型もあります。

そして結婚相手として考えたとき、

最初からドキドキさせてくれた人より、

自分を飾らなくても一緒にいられる人の方が合っていることだってあります。

「ピンとこない」は、まだ答えじゃない

「ピンときませんでした」

そう思ったら、すぐに断る前に一度だけ考えてみてください。

何がピンとこなかった?

明確に嫌だった?

何か違和感があった?

それとも、

まだ相手のことを何も知らないだけ?

もし最後なら、もう一度会ってみる。

今度は少しだけ、自分を出して。

自分の気持ちを話してみる。

相手の本音も聞いてみる。

それで、

「やっぱり違う」

なら、それでいい。

でも、

「あれ、この人いいかも」

に変わるかもしれない。

ピンとこない人って、

実は「ナシの人」じゃなくて、

まだ、どっちに転ぶか分からない人。

だったら、断るのはちゃんと確かめてからでも遅くないと思うんです。

もしかしたら、

「ピンとこなかったからこそ気楽に素を出せた相手」が、

自分をちゃんと受け止めてくれて、

本音で話し合えて、

一緒にいると妙にラクで。

気づいたら、

「この人、結構いいかも」

に変わっているかもしれません。

婚活で探したいのは、

最初から100点をつけられる人ではなく、

自分らしくいられる相手なのかもしれません。



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