認知症の母を見守るために、見守りサービスを作った男の話 -- 実家にWi-Fiがなくてもつかえるサービス
「親カム」という見守りサービスを作った。
認知症の母を、見守るためだ。といっても、たいそうなものではない。自分が必要だったから作った。それだけのものだ。
■ 母は1人で暮らしている
母は高齢で、認知症である。自分は近くに住んでいて、できる範囲でサポートしている。
施設に入れることも、考えた。だが今のところ、入れていない。
施設に預けると、確実に病気が進む。
施設で身の回りを全部やってもらう暮らしは楽だが、楽は自分でやらなくなるということだ。
その暮らしが認知症を更に進めてしまう。
だから母には、自分の家で、自分のペースで暮らしてもらっている。買い物も、料理も、片づけも、自分でやってもらう。ときどき失敗する。それでいい。その面倒くささが、進行を遅らせると、自分は思っている。
■ 全部は見ていられない
近くにいても、母の生活の全部は見られない。
家の中で、ものがよくなくなる。財布、鍵、薬。本人も、どこにしまったか覚えていない。
ものがなくなるだけなら、探せばいい。
困るのは、見ていないところで何かあったときだ。転んでいないか、具合が悪くなっていないか。
何かあってからでは、遅い。
だから、離れたところから簡単に様子がわかるサービスが欲しかった。
■ Wi-Fiはいらない
見守りサービスは、世の中にいくらでもある。だが、たいていは家にWi-Fiがないと使えない。
親の家に、Wi-Fiがあるとは限らない。そこが、見守りカメラを置くときの最初の壁になる。
「親カム」は、そこを越えられるようにした。
親の家に置くのは、スマホ一台。使ってない古いスマホがあればいい。
低速のスマホの回線で、画像を送れる。
実家にWi-Fiを引く必要がない。
ここが、ほかの見守りサービスとの大きな違いだ。
さらに、ブラウザで利用できる。アプリじゃないのでPCからでも様子がわかる。
■ 見守りだけじゃない
このサービスは、母の見守りのために作ったが、置く場所を変えれば、色々使える。
自分の家では、留守のあいだ、ペットの様子を見るのに使っている。家の防犯にも使える。離れた場所をスマホで見られればいい、という点は、どれも同じだ。
■ 自分が欲しいサービスを作った。
自分が必要だったから作って、自分で使っている。
皆さんも見守りたいものがあれば、使っていただきたい。
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