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【気功よもやま話】少林内勁一指禅や站樁功など気功の話

 過去に站樁功や中国の有名な気功法である少林内勁一指禅について触れたことがあります。

関連note:站樁功(タントウ功、立禅)について。やり方、効果。ピンク筋系のトレーニング?【気功的瞑想】

私は少林内勁一指禅はやってませんが、站樁功についてはよくやるようになしています。
それでまたnoteにしてみたいなと思います。




站樁功

 站樁功は立禅とも呼ばれていて、立っておこなう瞑想みたいなものです。

気功の多くの流派で重視されています。
太極拳、八極拳、形意拳、意拳などなど中国伝統武術でも重視されていて、鍛錬法としてもなされています。
日本の空手家の中にも取り入れている人がいるようです。


 細かく言うと、立って行う気功を站功と言います。
ふつう、気功として思い浮かぶような動きのある動功も站功です。

静功として立ったまま静止する站功が站樁功です。

気功の一般的な考え方だと、
動功は 経絡を通し気血を巡らす効果が、静功よりも高いとされます。
静功は 気を養い真気を発動させる効果が、動功よりも高いとされます。


站樁功は静功なのですが、しかし、膝をまげて脚の筋肉に負荷がかかって筋肉の運動が生じるので、動功の要素も強く、経絡を通し気血を巡らす効果も高いと思います。

膝、脚が悪いなどがなければ、この站樁功は気功法として優れており多くの人にすすめられるものだと感じています。


膝、股関節など脚が悪い場合には站樁功はやらないほうがいいです。

站樁功を行う場合は脚を悪くしないように注意してください。

膝、股関節、足首、腰などに無理な力がかかってないか無理な姿勢ではないか注意してやるようにしてください。


少林内勁一指禅(一指禅功)という站樁功の気功

 站樁功を重視する気功として非常に有名なのが少林内勁一指禅(一指禅功)です。私はこの気功はやったことがないのですが、良い評判はたくさん聞いたことがあります。
効果が高く日本では「気功師になるための気功」などと宣伝されたことがあります。

これは基本的には 馬歩(馬歩站樁功)で練功します。

少林内勁一指禅(一指禅功)の上級功法や目的別功法には馬歩站樁功以外の功法もあります。
羅漢樁などと呼ばれている馬歩以外の姿勢の功法があります。
中には体重を片足に乗せるようなけっこうしんどい功法もあるようです。

この一指禅功で求められるのは調身(姿勢、動作)だけで調息(呼吸)、調心(心の安定)は求められないとされます。

あえて腹式呼吸や意守丹田(丹田に集中)、意念(イメージすることや経絡や経穴を意識すること)なども求められないとされます(一部の功法には意念があります)。
またテレビや音楽を視聴しながらでも、会話しながら練功してもよいとされます。

しかし実際には、リラックスは重視されるし、規則に従って腕や手足の指を動かしたりするので自然に意識が集中して調息、調心がともなうようになります。


一指禅功は効果が高く、健康にもよくて、さらには2~3年、早い人では1年くらい練功を真面目に積み重ねると内気外放(内気外発)、いわゆる外気功ができるようになるなどと言われています。


 今日ではどうなっているのか知りませんが、過去には(とくに中国出身の)真面目な一指禅功の指導者が日本にもいたようで、「1回40分~1時間の練功を毎日2回朝晩サボらずやりなさい。できないなら他の気功に行きなさい」などと指導していたようです。けっこう体育界系です。
40分以上馬歩站樁するわけで、耐えられずに脱落する人も多かったようです。


 この一指禅系の気功には、他に空勁気功、十六尊羅漢気功というのが知られています。
空勁気功は忙しい人向けのコンパクトにまとめられた一指禅功で、十六尊羅漢気功というのは上級段階のもしくは目的別の一指禅功の功法であるというのを聞いたことがあります。

またこの一指禅功は指導者の系譜によって2~4くらいの系統があるようで、それぞれ動作や風格に違いがあると聞いたことがありますが、そこらへんの事情は私は知りません。


体育界系?站樁功の特徴とおすすめのやり方について

 站樁功のやり方について基本的なことは以前のnoteを参考にしてください


・特徴 ―― 気感が得やすい

 私の思う站樁功の特徴の一つとしては、「気感」が得やすいというものです。
気感というのは気功によって生じる気の感覚とされていて、たとえば手のひらに圧力や熱感を感じたりなどなどのことです。

これは神秘的な気の感覚というよりかは、実際は、血流が良くなって毛細血管が開くなど生理現象によって生じる感覚だと思われるのですが、とにかく站樁功は気感が得やすいです。

なぜ得やすいかというと、静功の気功としてリラックスして集中するし、また站樁功の特徴として脚の筋肉に負荷がかかるからです。

脚に負荷が掛かって筋肉の運動が生じて、神経が刺激されたり血流が良くなって体温が上昇したりなどがあるので、とにかく気感が生じやすいんです。

ある程度の時間、站樁功を続けていると汗ばむくらいに体が熱くなったりします。


逆を言うと、気感が生じているということは、血流が良くなったりしていて身体が活性化しているということで健康効果も高まりそうだということです。

気感は執着して追い求めるべきではないとされますが、練功のすすみ具合や効果の目安にはなります。


・体育界系なおすすめのやり方

 站樁功の以前のnoteではとりあえずの目安としては20分くらいやりましょうとしました。

しかし姿勢の高さにもよりますが、20分では少ないと感じられます。

できれば少なくとも30分。40分できれば十分で、もし本格的に少林内勁一指禅として站樁功をする場合には1時間が良いと思われます。

私は1回30分を目安としています。


 姿勢の高さについてですが、膝を曲げて姿勢ができるだけ低いほうが気血の巡りが良くなって効果が高いと言われるのですが、しんどいし、またあまり姿勢が低すぎると緊張が高まりリラックスできず呼吸と心が乱れ、気感も得られず気功としての効果が弱まるともされます。

武術の鍛錬としては低いキツい姿勢で行われることがあるのですが、気功としてはそこまでは必要ないです。
脚も故障しやすくなり危険もあります。


 姿勢の低さの目安としては、だいたい15分~20分くらい経つと太ももの筋肉が張ってきて少ししんどく感じてぷるぷる震えるくらいをおすすめします。

この脚がぷるぷる震えるくらいになってから気功としても効果が高まります。そのまま站樁功を続けましょう。
するとさらに気感が強まり、手の圧力のような感覚が強まったり、体が熱くなるなどします。

上半身まで熱くなり汗ばむこともあります。
気血の巡りが良くなり健康効果が高まります。

站樁功の醍醐味はこういったことにあると私は感じています、笑。
筋肉への負荷がないと站樁功の効果は弱まると思われます。けっこう体育会系です。


 まぁ、ようは、空気椅子、アイソメトリック(等尺性筋収縮)版スクワットみたいな感じです。
実際に站樁功で太ももの筋肉は鍛えられます。

筋肉の運動がともなうので糖や脂肪も燃焼されてダイエット効果もあると思います。


関連:血圧下げるのに最も効果的な運動は「プランク」や「空気いす」と判明(Forbes JAPAN)

関連note:【痩せ菌!?】腸活ダイエット。短鎖脂肪酸、腸内細菌叢を重視。瞑想やヨガにも良い健康的な食事法


・横着する方法、笑

 上で述べた空気椅子みたいな体育会系のやり方だと、きっとしんどくて多くの人が脱落すると思われます。

私は横着してます。

横着するポイントとしては2つあると思います。

リラックスと安定した呼吸

筋肉の運動(太ももの筋肉の運動)が持続している


 まずはリラックスと安定した呼吸が維持できていれば良しとします。

站樁功として立ったままジッとして瞑想するのは、慣れないとキツいだろうので、リラックスや安定した呼吸が維持できる範囲内で動画や音楽を視聴しながらでもいいと思います。

誰かと会話しながらでもできるとは思いますが、この場合は、集中が途切れて心も散るし呼吸も乱れるのでおすすめしないです。
少しくらいは「立禅瞑想」という要素を保ったほうがいいと思います。


 そして筋肉の運動(太ももの筋肉の運動)が持続していれば良しとします。

站樁功の特徴としては、脚に負荷がかかって筋肉の運動が生じて気血の巡りが良くなって健康効果があるということなので、横着しながらでも筋肉の運動が持続していれば良いと思われます。

私の場合は、しんどいなと思ったら少し膝を伸ばして姿勢を高くしたり膝の曲げ伸ばしの動作をします。
他には気功の動功の動作、深呼吸のような動作を混ぜたりして、ずっとジッとしたまま站樁功はしないです。
でも膝を伸ばす場合でも、伸びきらないで筋肉への負荷が続くようにします。

また、短時間の休憩も良いと思います。
たとえば40分の站樁功するなら20分してから、1~3分くらい休んでまた10分站樁、また1~3分休んでまた10分站樁みたいな感じです。

1~3分くらいの小休憩だと筋肉の負荷が続いている感じですぐに気感が戻ってきます。
長い休憩だと始めからやり直しみたいなことになるので、休憩はほんの短時間で。


・軽いやり方

 負荷をあまりかけない軽いやり方もあります。
その場合は膝を少し緩める程度で立ちます。
姿勢を低くするという感覚ではなくて、膝を軽くゆるめるだけという感覚です。


過去に少し習っていた内丹(仙道)系の気功教室でも站樁功が重視されていました。
その站樁功は「立禅瞑想」で、瞑想、調息、調心を重視するものでした。

姿勢をあえて低くしようとはせずに、膝を軽く緩める程度にします。
膝を軽く緩めると弱いながらも脚の筋肉に負荷がかかります。
また気功理論の説明だと、膝を緩めると脚を通る経絡も緩み気の流れがスムーズになるとされます。

そして下丹田を軽く意識して(意守丹田)、落ち着いた自然な腹式呼吸でリラックスをして(入静)、その站樁功の姿勢で瞑想するという「立禅瞑想」でした。


 少林内勁一指禅(一指禅功)のような脚の筋肉に負荷のある立ち方のほうが気血の巡りが良くなり気感も強いとされます。

しかし膝を少し緩める程度のこの軽い立ち方でも、気血の巡りに良く気感も生じます。
また筋肉への負担が軽いのでリラックスもしやすくて、入静、瞑想を重視する站樁功のやり方たと言えます。


峨眉派の気功『峨眉十二荘』。これも体育会系

 気功と言うとなんとなくふんわり舞うような動作を思い浮かべる人が多いとは思います。
しかし站樁功や少林内勁一指禅という気功にはけっこう筋肉への負荷のある体育界系の要素があります。

実はこういった体育界系の気功は他にもあります。

たとえば中国の伝統的な気功、武術、医薬の一大名門流派として知られる峨眉派の『峨眉十二荘』という気功もけっこう体育会系です。

YouTubeで探すとこういうのしかないです。

この動画だとふわふわした奇妙な踊りみたいな気功です。

実際にはこういったものではないです。


私は過去に中国出身の人で「峨眉十二荘」を習ったことがあるという人から、始めの部分の動作を少し教わったことがあります。

峨眉十二荘は、天、地、之、心、龍、鶴、風、雲、大、小、幽、明(冥)の字荘の套路(站功、動作)が主なものです。

私はこの内で天の字荘のほんのさわりの部分だけ教わりました。

両腕を地面に対して水平に上げた状態を維持したまま、さらに規則に従って腕や手指を動かしたり力を入れて緊張させたり弛緩させたりをずっと繰り返すもので、腕がパンパンになり、気感も強く発生するものでした。

気功の体系にある経絡や経穴の理論を根拠にする動作だと説明されましたが、スロートレーニングとアイソメトリック運動を合わせたようなものでした。
私は「ダンベルを持ってトレーニングしているわけではないのに、こんな気功の動作で腕がパンパンになるんだ」と新鮮に感じました。

その中国出身の人は「峨眉十二荘は武術気功の要素が強い」と言っていました。「練功を真面目に続けると外気功ができるようになる」とも言っていました。
峨眉十二荘の中には重しをもって負荷をかけて練功するものもあるそうです。


『気』や気功、外気功について思うこと

 科学では『気』なるものはもちろんまともに相手するものにはなってないです。一部の物好きな変人科学者が研究しているだけです。

『気』についてはなんとなく実体のないふわふわしたスピリチュアルなものを思い浮かべる人も多いのかもしれませんが、とくに中国出身の気功の人たちは「気は物質的なもの、物理的なもの」と言うことが多い印象です。

話を聞くとけっこう独特な唯物論めいた思想があって「気が集まれば生き、気が散ずれば死ぬ。ただそれだけ。神仏とか霊魂とか死後の世界とかそんなもんは知らん」みたいな思想もありました。


・気は人体の生命活動(生理現象)全般に関係する

 中国伝統医薬・気功の考えでは、気は人体の生命活動(生理現象)全般に関係するものです。

五臓六腑と関係のある経絡・経穴があって、気がその経絡を巡っていて、人体諸器官の成長や健康、機能、活動にも関わると考えられています。

また経絡・経穴というのは生命活動のある身体に存在するもので、
断気した身体、つまり死体には経絡・経穴は存在しないという考えもあります。

近年の研究では、経絡や経穴というのは、神経組織や血管の集まる箇所や筋膜と関係があるのではないかなどの説があります。
人体の複雑な構造と生命活動との関係性において、経絡経穴というのは存在するのかもしれません。

もちろん気も経絡も経穴も迷信だとする考えもありますが。


・気は人体の生命活動(生理現象)に関係するのなら、人体の活動を通して気を活性化させるという考え

 站樁功や峨眉十二荘という気功の体験として、気感が強いというのがあります。
この気感というのは、もちろん神秘的なものではなくて、筋肉への負荷のある動作によって血流が増したり毛細血管が開いたりなどの生理現象で生じる感覚です。

 ただ、私は、このnoteでは、こういった気功によって生じる人体の生理的な状態と、「気の活動(気の現象)」にはなにか関係があるのではないかと想像してみたいです。
現時点ではただの生理現象として知られる以上のものが伴っていてそれが「気の活動」なのではないかと想像してみたいです。


気や経絡は、人体の生理現象を支えたり保ったりと関係があるものとされるのですが、逆に、より積極的に人体の生理活動を刺激することによって気の活動を刺激することができるのではないかと考えてみたいです。

站樁功や少林内勁一指禅、峨眉十二荘など気感が強く得られて効果も高いという評判のある気功の根拠に通じるかもしれません。


 もしこのような考えが正しいなら、呼吸や心拍があがらなくて調息、調心の要素があるやり方の、低負荷のアイソメトリック運動やスロートレーニングなどの筋トレなんかも気功的だと言えるかもしれません。


・外気功について

 外気功などは嘘、迷信とされてますが、とりあえずここではそういったものがあるとして話をすすめます。

外気功というのは自分の気を他者に向けて放つことです。


 外気功の安全性には様々な考えがあります。

過去に少し世話になっていた内丹(仙道)の流れをくむ気功の中国人指導者は「たとえ外気功ができるようになったとしても、副作用や気の消耗などの危険があるから、原則として外気功はやるな」という方針でした。

外気功で有名なのは少林内勁一指禅(一指禅功)です。
この気功は外気功が大きく宣伝されることがあります。

この一指禅功の場合には外気功による副作用や気の消耗を避けるための工夫が多いと主張されます。
たとえば気を放つと同事に気を補って養う功法があるとか、邪気を受けてもすぐにそれを排出する功法があるとかです。

しかし実際には一指禅功においても外気功は気を消耗するとして慎重な考えはあるし禁忌もあります。

たとえば「空腹時や疲労時、睡眠不足、体調の悪いときは外気功はやってはいけない」「外気を受ける側の人の気の乱れが強い時はやってはいけない」「30分以上の外気功や続けざまの外気功はやってはいけない」などなどです。


・少林内勁一指禅(一指禅功)の外気功の場合。やっぱり気と人体の生命活動(生理現象)は強い関係だと思う

 外気功に関して少林内勁一指禅(一指禅功)では、
「一指禅功には気を外に放つと同事に採気し気を補う優れた功法があるので内気の消耗が少ない。
外気で用いられるのは主に後天の気なので、飲食して腹を満たして寝て休めば回復する」
、のような主張があります。

ここでの後天の気というのは、気功によって自然界から取り入れて養う気という意味もありますが、「水穀の気」を主に意味します。

後天の気、水穀の気というは、つまり飲食物によって得られる気ということです。

つまり飲食で栄養、カロリーを摂って、睡眠休養して養われる体力・活力ということです。


 一指禅功というのは、ようは、空気椅子、アイソメトリック(等尺性筋収縮)版スクワットみたいな練功を日々重ね、飲食でカロリー、栄養を摂って休養もして活力を養い、外気功ではその活性化した人体の神経生理の活動を用いるということなのでしょうか。体育界系です。


以上、いろいろと考えると、気功で語られている「気の現象・活動」というのは、人体の神経生理の特殊な発露というものなのでしょうか。


関連note:内丹(仙道)の 小周天。高藤聡一郎 氏の仙道など