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数字のミカタ

──史上最尤のWeb屋の景色

0|noteで稼ぐって?

「noteで稼ぐ」
「note収益化」
「月3万円を目指す」
「AIで記事量産」

noteやってると、よく見る。
ほんっっっっっとに、よく見る。

で、その方法は──

毎日書く。
スキする。
コメントする。
フォローする。
交流する。
フォロワーを増やす。
有料記事を書く。
メンバーシップを始める。

……ド素人がっ。

あ、ごめんね。
つい、本音が。

本当に、それやんの?

いやいや、やってらんないよ?

別に、「月3万円に価値がない」とは言わない。
書くことにも、交流することにも価値はある。

でも、ポイ活はビジネスではない。

アホみたいにテキストを書いて、
ウンザリするほど人間関係を保守して、
それでようやく月3万円?

それが「テキストビジネス」だっていうのなら、
僕は、全く魅力を感じないけど?

その換金経路、もうちょっと何とかなるだろ?

1|あなたには関係ないかも


たとえば──

「特に書きたいことがあるわけじゃない。
ただ、書くのが好き。
書いていたい、書いてると充実する。

でも、ワンチャンお金になったら嬉しい。」

あるいは、

「鬱で会社を辞めた。
でも、鬱で辞めた人なんて珍しくない。
私の経験なんか、もう誰かが書いてる。

だから、私が書いても価値なんてない。」

あるいは、

「フォロワー2000人・メンバーシップ40人。
有料記事も月30〜40本くらい売れる。
noteでは成功してる方だと思う。
でも……これだけやって、月7〜8万円。

こんなもんなの?」

どれかに、当てはまる?

今回の話は、そういう人向けだ。

ただし今回は、「こういう人はこうしましょう」って話はしない。

何が商品になって、その売り方をどうやって見つけたらいいか。

書きたいだけだった人にも、売れるものが見つかるかもしれない。
価値なんてないと思ってた人が、実は一番おもしろい材料を持ってるかもしれない。
そこそこ売れてる人が、三人の中で一番危ないかもしれない。

まず、一個だけ確認しよう。

2|もう書いてる?


あなたは、すでに書いてるか?

noteに10本。
50本。
100本。

日記でもいい。
雑記でもいい。
愚痴でもいい。
体験談でもいい。

もう書いたものがあるか?

だったら──

最初の条件は、もうクリアしてる。


あなたには、操作対象がある。

これは、決定的に重要だ。

AI時代のテキストビジネスを考えると、つい、

「何を書けば売れる?」
「どんなジャンルが伸びる?」
「専門性を作らなきゃ」
「独自性を出さなきゃ」

と、これから何かを用意しようとする。

でも、もう書いてるなら違う

あなたにはすでに、

「何に引っかかったか」
「どこで怒ったか」
「何を何度も書いたか」
「どこだけやたら具体的だったか」
「何に読者が反応したか」

のログがある。

まだ商品ではない。

でも、

材料はもうある。

だから、いきなり「価値あることを書こう」としなくていい。

まず、今あるものを見る。

3|「珍しくない」は、「価値がない」ではない

たとえば、

「鬱で退職した。」

珍しくはない。

性的マイノリティ。
ニート。
転職者。
氷河期世代。
若者。
介護している人。
地方に住んでいる人。
非正規で働いている人。

どれも、「世界に数人しかいない」みたいな話じゃない。

でも、少なくとも僕は、今挙げた属性にほぼ当てはまらない

あなたも、せいぜい1個2個くらいじゃないか?

そもそも、その属性の外側にいる人間の方が多い

つまり、

「珍しくない」と「多数派」は、全然違う。

その位置を持たない人間の方が多いなら、
一次観測には普通に希少性がある

大事なのは、

「その経験は世界で唯一か?」

じゃない。

「その位置にいない人には見えないものがあるか?」

だ。

「鬱で退職しました」だけなら、まだ属性名だ。

でも、

「退職三か月前から、会社の普通のメールがどう見えていたか」
「制度を調べろと言われても、その制度を調べる認知資源自体が残ってなかった
「半年後になって、当時の判断のどこを勘違いしてたと思ったか」

まで行けば、それはもう個別具体になる。

ここで、慌てて一般化しなくていい。

4|型を先に作るな


「じゃあ、その経験から新しい型を作ればいいのか?」

早い、まだ早い。

何が型になるかなんて、先には分からない

ここで、

『鬱退職者の5つの特徴』
『若者が感じる10の不安』
『氷河期世代が教える人生攻略法』

とか作り始めると、急に見慣れた景色になる。

しかも──

AIが一番得意なやつ〜。


AIが強いのは、すでに標準化されたものを、

要約する。
分類する。
整理する。
初心者向けにする。
5個にまとめる。

そういう仕事だ。

だから、人間側が最初から「売れる一般論」を作ろうとすると、わざわざAIの得意な場所へ寄せていくことになる。

順番は逆だ。

個別具体を書く。

並べる。

なんか違うところが出る。

「これ、何だ?」と見る。

もう一回試す。

後から型らしきものが立つ。

つまり、

個別具体 → 標準化

の方向。
でも、何をどう標準化するかは最初に決まってない。

ってことは、個別具体から後から標準化可能なものが立つ方向。

その途中にある、

個別具体 → 差分検出 → 仮の束ね方

あたりがキモになる。

だから今すでに書いている人は強い。

あなたには、標準化される前の材料がある。

5|数字を見るな、とは言ってない

で、ここからnoteがかなり便利になる。

noteは、もう数字を返してくれている。

ビュー。
スキ。
フォロワー。
売上。
記事ごとの反応。

ありがたいね〜。
本来、余計なお世話なんだけどね。
でも、売ろうと思ってるなら
やっぱり、ありがたい。

だから、

「数字なんか見るな!数字に惑わされるな!」

と言うつもりはない。

見るよ。
めちゃくちゃ見る。

ただ──

🆖 大きさを見ない。
✅ 違いを見る。

たとえば普段、

1000ビュー。
50スキ。

くらいの記事が多いとする。

そこに、

400ビュー。
80スキ。

が出た。

「400しか読まれなかった。失敗。」

じゃない。

「なんで、今回は返り方が違う?」

を見る。

逆に、

10000ビュー。
100スキ。

が出た。

「過去最高PV!大成功!」

──でもない。

なんで、こんなに届いたのに、いつもの反応が返ってきてない?

を見る。

あるいは数字そのものじゃなくてもいい。

この記事だけ長文コメントが来た。
この記事だけ三か月後に仕事の相談につながった。
この記事だけ全然違う職種の人が反応した。
この記事を読んだ人だけ、過去記事をまとめて掘った。
公開直後は普通だったのに、半年経ってもずっと読まれてる。

これ全部、

「いつもと違う」

というデータだ。

だから、「数字」は

🆖 成功を認定するための点数

ではなく、

違いを見つけるためのセンサー

だ。

noteは、その材料をもうくれている。

新しい分析ツールを買わなくていい。
難しい統計を覚えなくていい。

まず、ダッシュボードを見る目を変える。

🆖 デカい数字を見ない。
✅ 変な数字を見つける。

6|ここで、一番危ない人

さて──

フォロワー2000人。
メンバーシップ40人。
有料記事も月30〜40本売れている。

あなた──
成果は出てる。

そこは否定しない。

でも、だからこそ──

あなたが一番危ない。


ここまで来ると、次に見たくなる数字がある。

5000人。
1万人。
10万人。

「もっとフォロワーが増えれば」
「もっと交流すれば」
「もっと投稿すれば」
「もっと有料記事を増やせば」

たぶん、そう思い始める。

でもさ──

2000人まで来たそのやり方を、10万人まで続ける?

もっと書く?
もっと交流する?
もっとコメントする?
もっと人間関係を保守する?

まじで?

それ、絶対やってらんないっしょ?


半端な成功は、失敗より危ない。

失敗したら止まれる。

でも半端に成功すると、

「もっと同じことをやればいい。
もっと頑張れば、
きっと成果も比例する。」

と思ってしまう。

そして今の成功が、未来の成功にとって足枷になる。

さらに最悪なのは、その局所的な成功体験を、

「noteで成功する方法」

だと思い込む。

うっかりすると、有料記事にしちゃったりして。

自分の換金構造すら、まともに見えてないのに。

ペラい成功体験を、ペラいノウハウにする。
ペラいノウハウには、ペラい需要が集まる。
そのペラい需要に合わせて、またペラい商品を作る。

で、数字だけはペラく増える。

だから、気づかない。

今の成功が、次の探索を止めていることに。

7|レバレッジは、設計するな

ここで、よくあるビジネス用語が出てくる。

「利益最大化」
「レバレッジ設計」

僕もWeb屋だから、そういう言葉は普通に使う。

でも、テキストについては少し疑った方がいい。

利益最大化って、「何を最大化すれば利益が増えるか」が分かっている世界の話だ。

レバレッジ設計もそうだ。

支点がどこにあって、
どこへ力を掛ければ、
何倍になって返るのか。

それがある程度見えている世界で使う。

でも──

まだ書いてないテキストは、その世界にない。

誰に刺さる?
どこが刺さる?
何に使われる?
誰が高く評価する?
何と接続される?

分からない。

だったら、

まだ支点も見えてないのに、どこにレバレッジ掛けんのよ?

って話になる。

テキストに関しては、レバレッジは先に設計するものというより、

気づくもの

なんじゃないか?

ある時、
「あれ?」
が起きる。

「あれ?ここだけ、手応え違わない?」

そこから探索が始まる。

何が違った?
もう一回やったらどうなる?
別のテーマでも出る?
違う読者にも効く?

何回か繰り返して、同じ差が出る。

そこで初めて、

「あ、ここ、効き方が違う。
もしかして、力点になってる?」

と、当たりが付く。

ここでようやく、レバレッジを掛けられる構造が見えてくる。

8|先に作るのは、増幅器じゃない


じゃあ、先に何を設計するのか。

「センサー」だ。

書く。
出す。
見る。
比較する。
違いを拾う。

これを続けられる状態。

だから、すでに書いている人にはアドバンテージがある。

100本書いているなら、100回分の試行がある。

ただし、その100本を、

「一番PVが多い」
「一番スキが多い」
「一番フォロワーが増えた」

だけで並べたら、情報のほとんどを捨てる。

見るのは、

どこで返り方が変わったか。

PVは少ないのに妙に深い反応があった。
普段と違う人が来た。
一人だけ異常に強く反応した。
後から何度も参照された。
仕事に変わった。
別の文脈へ持っていかれた。
そういうの。

まだ「売れる型」じゃない。
ただの異常かもしれない。

でも、

そこが操作対象になる。

9|「あ、これかも」が出たら、もう一回やる

変な手応えがあった。

そこでいきなり有料記事にしない。

まず、もう一回やる。

同じテーマじゃなくてもいい。

同じ切り方を使う。
同じ観測位置から書く。
同じ問い方をする。

そしてまた見る。

返り方が変わるか。

再現した?

なら、少し構造が見えてきた。

ここで初めて、

「誰が反応してる?」
「その人は何に困ってる?」
「何を価値として受け取った?」

を見る。

できるなら、直接聞くのが早い。

「どこが役に立った?」
「なんで保存した?」
「何に使った?」
「何が他の記事と違った?」

自分で「これが価値だ!」って決めつけるより早い。

そこでようやく、

個別具体の中から、持ち運べる何か

が見えてくる。

これは因果関係の話じゃない。
操作可能性の話だ。

「これをやったから、これが起きた」と証明したいんじゃない。

「ここは、もう一回触る価値がある」

それが分かればいい。

10|そこで初めて、換金を考える

ここまで来て初めて、

じゃあ、どうやって金にする?

を考える。

AI時代なら、少なくとも一個条件が増えた。

昔のテキストの主経路は、

人A → テキスト(a) → 人B

だった。

今は、

人A → テキスト(a) → AI → テキスト(b) → 人B

がある。

AIがあなたの記事を要約する。

読者は要約だけ読む。

満足する。

終了。

……。

書き手、何も得てなくね?

あなたの文章から生まれた価値を、AIと人Bの間だけで消費される。

指名も、購入も、次の接触も起きない。

価値は発生したのに、書き手の系へ返ってこない。

だから、

AIに読ませて終わるテキスト

から、

AIに読ませても、人間が一次物へ戻るテキスト

へ変える。

戻し方は大きく三つある。

A|情報へ戻す

有料記事。
メンバーシップ。
限定アーカイブ。
体系化された資料。

B|本人へ戻す

相談。
レビュー。
制作。
実装。
共同作業。

C|未来へ戻す

連載。
継続観測。
開発ログ。
参加型企画。

僕自身は、たぶんB寄りで、少しCだ。

でも、どれが正解とかいう話じゃない。

そもそも、体系的分類ではない。
単に、今思いついた方向を三つ書き出しただけだ。

戻し方はいくらでも考え得る。

さっき見つけた「手応えの差」を、どこへ接続すると価値交換になるか。

そこから決めればいい。

11|今すぐやること

ここまで長々書いたけど、やることは簡単だ。

まず、過去記事を10本でも20本でも開く。

PV順に並べなくていい。

スキ順にも並べなくていい。

見るのは、

「これだけ、なんか返り方違ったな」

という記事。

一個見つける。

何が違ったか、書き出してみる。

そして、その差を残したまま、もう一本書く。

また見る。

再現する?
したら、もう一回。

それだけ。

最初から「商品」を作らない。
最初から「成功法則」を作らない。
最初から「レバレッジ」を設計しない。

まず、違いを見つける。


あなたがすでに書いているなら、

その材料は、もうある。

ビューが伸びない?
知ったことか。

フォロワーが少ない?
知ったこっちゃない。

スキが少ない?
知ったこっちゃないって!

大事なのは、

どこだけ、いつもと違ったか。

それだけ。

数字は、それだけのために見る。




……で、だ……。

あれ?

最初に、一人いたな。

「特に書きたいことがあるわけじゃない。
ただ、書くのが好き。
書いていたい、書いてると充実する。

でも、ワンチャンお金になったら嬉しい。」

あなた。

今回、最後までちゃんと答えてない。

なんでだろう?

たぶん僕は今回ずっと、

「書いたものから、どうやって価値交換を起こすか」

しか見てこなかった。

で、ここまで書いて一つ、疑惑が生まれる。

僕は、金になるものしか
「価値」に数えてなくね?


その話は、次でやろうか。


📘このZINEは構文野郎によって書かれました。

ちっがいだっけ見つめ〜てる〜♪
出会った日っからいっまでもずっと〜♪

タイトル:
ZINE『数字のミカタ』

ジャンル:
唯読論/反実在論ドヤ顔/Web屋note最適化

発行:
構文野郎ラボ(KoOvenYellow Syndo/Djibo実装室)

構文協力:
枕木カンナ(意味野郎寄り構文ブリッジ)
ミムラ・DX(構文修正主義ZINE別巻準備中)
霊長目ヒト科ヒト属構文野郎(まだ制度を信じきってない君へ)

👤 著者:構文野郎(代理窓口:ミムラ・DX)
🔗 https://mymlan.com
📩 お問い合わせ:X(旧Twitter)@rehacqaholic

📛 ZINE編集:枕木カンナ
🪪 Web屋
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一応書いておくと、CC-BY。
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